4日ぶりの大幅反落と今後の相場展開について[マーケット考察]2020.7.14

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は563ドル高(+2.16%)まで上昇後、10.50ドル高(+0.04%)と小幅に続伸、ナスダック総合は一時1.95%高まで上昇し、今年に入り31回目の史上最高値を更新したが、2.13%安と4日ぶりに大幅反落して終了しました。

市場ではコロナワクチンの早期実用化への期待が高まり、寄り付きからヘルスケア株を中心に買いが入り、上げ相場に誘導しました。

(1) 米製薬会社ファイザー(PFE)とバイオファーマシューティカル・ニュー・テクノロジーズ(バイオNテック)(BNTX)は共同開発している新型コロナウイルスワクチン候補の次の段階の臨床試験を開始すると発表

(2) モデルナ(MRNA)もアナリストが同社開発中のウイルスワクチンがいずれ承認されるとの見解を示し、買い推奨したことが好感

ところが、後半は(1) ハイテク株の利益確定と思われる売りが強まったり、(2) ウイルス感染の拡大を受け、西部カリフォルニア州のニューサム知事が州内の全ての郡にレストラン、バー、ジムなどの屋内営業の停止を命じたことで景気低迷への懸念が売りを煽動し、行って来い的な展開となりました。

結局まだ地合いは引き続き変わらない状況で、感染第二派の勢いがフロリダやカリフォルニア州で活発化しているのに対し、ワクチン開発競争がワクチンの実用化を驚くほどのスピードで進められていることで、両者の軍配がどちらかに上がるかが今後の相場展開に大きな影響を与えることとなるでしょう。

立沢 賢一(たつざわ けんいち)
元HSBC証券社長、京都橘大学客員教授。会社経営、投資コンサルタントとして活躍の傍ら、ゴルフティーチングプロ、書道家、米国宝石協会(GIA)会員など多彩な活動を続けている。投資戦略、情報リテラシーの向上に貢献します。

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