2020.4.16 米国株式市場反発

米株式市場は大幅反発しました。

主な理由は コロナ関連では(1) ニューヨーク州のクオモ知事がニューヨーク州の死者は1万人を超えているものの、感染拡大は最悪を脱し、ロックダウン解除の検討を始めている旨の発言をしたこと、(2) トランプ大統領も感染者増加のスピードは遅くなり、米国経済再開に向けた指針を策定し、更に向こう1日か2日のうちにはその内容のアナウンスをすると表明したことです。また、中国のコロナ的混乱がピークアウトしつつあることと中国のマクロ経済指標の改善もプラス要因となりました。

S&P500の第1四半期の決算発表に関して、市場予想はマイナス10%くらいの減益に下方修正されています。市場は最悪なシナリオは回避でき、予想よりもかなり早く経済活動が再開できるというかなり楽観的になっている模様です。現在のFAANG株を見ますと、AmazonとNetflixの株価は直近の最高値から約23%下落したものの、その分を取り戻し最高値更新しました。Amazon株価の戻りは、消費全体の回復というよりも外出禁止令の影響でネットショッピングが爆発的拡大を示唆するものですし、Netflixの株価も自宅軟禁状態で映画鑑賞などの特別需要が高まったことが原因で、本質的経済が回復したことではありません。一方、Googleはマイナス17%、Facebookはマイナス20%、Appleはマイナス12%と出遅れ感が出ています。決算発表後にこれらの出遅れ感のある銘柄の株価がどのような展開になるのかも注目すべきでしょう。

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