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トランプ大統領 FRBにさらなる大幅利下げ要求の突き付ける
トランプ大統領の気持ちはわかりますがこれは費用対効果が限定的な戦略だと思います。
これまで米国が他の先進国対比投資優位性があったのは 米国が (1) 一応世界の覇権国家、(2) 世界一の軍事力、(3) 世界一の石油や天然ガス埋蔵量、(4) 基軸通貨を持っていることから信用力がある上に金利が高かったからです。
世界的に金融緩和が進んでしまい、今では多くのヨーロッパの国々ではマイナス金利に突入してしまってます。金利の「日本化」とでも呼んで良いかは分かりませんが、世界経済の牽引役を担っている米国までもがゼロ金利からマイナス金利という状態に陥ると米国のみならず、世界的にもダメージが大きいと予測できます。
今や実際のところ、金融緩和政策に関してはアナウンスメント効果はそこそこあるものの一瞬のカンフル剤のようなもので継続的に効かなくなっています。それよりも米国は他の先進国より金利を高く維持している状況を作っておいた方が遥かにメリットがある筈です。米国は世界最大の債務国であることを忘れてはならないからです。
現代の経済学では景気浮上するためのツールは政府による「財政政策」とFRBによる「金融政策」のみです。上で述べましたように、金融政策の効果が効かなくなった状況では米国ですら使える有効性のあるツールは財政政策しかないのです。トランプ大統領は財政出動という限られたツールを絶好のタイミングで使用するしか手立てがなくなりつつあります。
立沢 賢一
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