2014年の天皇杯ベガルタ仙台vs奈良クラブ

2014年と言えば、奈良クラブがJFL入りを勝ち取った年であるが、その年の奈良クラブの公式戦で印象に残る試合の一つがこの試合である。

2013年の天皇杯の直前に加入した岡山一成選手による劇場で奈良クラブが全国からの注目を集めていたシーズン。実は私自身は当時は関東在住の身であるため、毎試合地域リーグ所属の奈良クラブへ通うと言う事は、ホームもアウェイも関西に行く事になるため、金銭的にも月に2回がおよその目安になっていた。

2014の春に東京では矢部次郎氏を囲む会が開かれ、この時に現奈良クラブ社長の濵田さんはじめ様々な方が参加されていた。その中でみんなで天皇杯一回戦奈良クラブ(関西リーグ)vs福島ユナイテッド(J3)見に行こうと言う話があり、東京から橿原までレンタカー乗り合わせて観戦に向かいました。この試合は、奈良クラブがホームで勝利をおさめて、二回戦のベガルタ仙台(J1)戦が翌週に行われる事となる。

ベガルタ仙台と言えば、岡山一成選手のほかシュナイダー潤之介選手が過去に所属していた事があるチーム。これは見に行かなくては!と言う事で東京から仙台までレンタカー乗り合わせて行く事にしました。

真夜中の東京駅に待ち合わせ。実は東京からだと奈良に向かうより仙台に向かう方が近く感じる。いや、実際に近いようである。

たしかに東京からは奈良に行くより近い。だからある意味ホームと言う感覚にも陥る。

道中では地震発生により携帯からは警報音がなったりしながらも、真夜中をひた走り仙台の街中へ。スーパー銭湯で一服してからいざスタジアムへ。

ユアテックスタジアムには奈良クラブの試合でよく見るメンツが次々とどこからともなく集合している状態。開門されて、岡山劇場が始まる。気持ちでは負けへんで!と奈良クラブサポーターを煽る煽る。それに応えるサポーター。ベガルタ仙台のホームであるユアテックスタジアムは異様な雰囲気になっていった。応援では負けてない、そう言わんばかりの奈良クラブサポーター。その中に自分も入っていた。

さすがはJ1ベガルタ仙台。簡単には勝たせてくれません。前半終わって0-1。奈良クラブサポーターの目の前で柳沢選手に決められた。しかし奈良クラブの選手もサポーターも諦めなかった。

後半に入り、左利き小野祐輔が同点ゴールで試合を振り出しに戻すと、記録より記憶に残る選手と言ったら失礼ですが、岡山一成選手がいい飛び出しで鶴見選手からのパスに反応し得意の頭ではなく右足で逆転ゴール!

残りの時間はひたすら耐えた。長いと思ったアディショナルタイム。そしてホイッスル。

スタジアムはベガルタ仙台サポーターによるブーイングの嵐。奈良クラブサポーター側はお祭り状態。Jで言うとJ5が大金星をあげた瞬間だった。ベガルタ仙台サポーター側に奈良クラブ選手が挨拶した際は鳴り止まない拍手と奈良クラブコール。そして、ロッカーへ引き上げの際に、岡山劇場開始。とても印象に残る試合でした。

そんな試合観戦からの帰り道、とある試合の途中経過を知る。セレッソ大阪(J1)vsヴィアティン桑名(三重県1部)が延長まで続いていた。もし、ヴィアティン桑名が勝てば奈良クラブより更に大金星となる状況。結果的にヴィアティン桑名は敗退したが、ヴィアティン桑名が勝利していたらまた話は違ったのかもしれない。

なお、この年の天皇杯におけるスルガ銀行のアワード表彰は、奈良クラブ岡山一成選手となった。まさに岡山劇場としての一年であった。いつかはJに行くから待ってて、とのコメントの岡山一成選手。奈良クラブにいる間にJのピッチに立つ夢は潰えて、今は指導者としてJを狙いにいってる。そんな岡山一成監督の活躍を期待したいと思っています。

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