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意識していない所にゆたかさが宿っていた

なんてことない時間。
そこにゆたかさが宿っているんだなと改めて感じています。

この数ヶ月、これまでにない変化が一気にやってきました。

急速に自宅の一部が仕事場所・配信場所に変化し、時に運動スペースも兼ねるように。色々と試行錯誤ではあるけれど、オンラインでの配信など、それを活かして動き出しているものが増えてきています。

画面を通してであるけれど、頑張っている姿を感じられるのはやはり楽しい。そして、レイアウトを変更した結果、ホームシアターのようなものを展開できるようになりました。
これまではジムに通ったり、仕事へと動く過程である程度の運動量が確保されていたけれど、この現状を補うために朝や夕方に散歩するなどの変化も生まれました。

そうしたら生活スタイルは変化して、これまで以上に早寝・早起きになりました。その前に思う存分寝て、、という段階を経てのことではありますが。

運動しているときだけではなく普段もラジオが身近になって、パーソナリティーの方たちの逡巡しながらも発せられる言葉にも触れる時間が増えてます。
お酒を飲みながら話す時間も好きで、それができない分「オンライン飲み」というものにも時々参加しています。気の置けない人たちと楽しむ機会。普段と形は違えど、機器を活用しながら笑い転げられる時間はとても有り難いです。

形こそ違えど、これまでの生活にあったものは何かしらの形で展開されています。その一方で、追い付いていないもの。
例えば飲み会に行く前にふらっと本屋に入るとか、カフェになんとなく立ち寄っていた時間。そういったものが最近はなくなっている。

後から振り返ったら大して記憶に残っていないかもしれないし、そこで何をしたか、表面的には成果というものはない時間かもしれない。

できなくなってから、やりにくくなってから感じる、なんてことないちょっとした時間。アソビの時間というか、そういうものが自分にとってはゆたかな時間だったんだろうと。

今は色々な行動の多くに明確な目的がある。休む時間も今の状況の方が確実に取れる。おかげで体の調子はいいと思う。しかし、好きな場所でボーッとできる時間。今もできないわけではないけれど、場所や時間はやはり選ぶ。

ふらーっと歩いたり、自転車に乗ったり、はたまた電車でちょっと出かけて散歩してふらっと気になったお店に立ち寄る。ちょっとした寄り道。

それが贅沢であったことを改めて感じる日々です。

・授業や部活の合間にあった、他愛もない雑談
・沢山陳列されている中で、突然自己主張してくる本
・街中にある、あまり共感もされない・どうでもいいような違和感や疑問


大きな目的そのものだけじゃない

多くのスポーツやイベントが中止になっています。
身近なところでも、高校最後の試合(「引退試合」とは言いたくない)に位置付けていた公式戦が流れてしまった生徒も多くいる。

やはり目標があって頑張れる、苦しいことも取り組める、期限があるから、、ということももちろんある。

だから彼ら・彼女らに簡単な言葉はかけられない。試合で躍動する姿、サポートする側としても楽しみにしていたのでとにかく残念でしかない。

もちろん、そこに大げさでなく人生設計の一部を描いてた選手もいるし、それが生きがいとなっていた選手もレベルに関係なくいる。これまでも色々なものの上に成り立っていることを感じた場面はあったと思う。
しかし、こういう形で1つの区切りを迎えてしまったことに整理がついていない人も多いんじゃないだろうか。

ただ、最後の結果だけじゃなくて楽しかった場面は色々なところにあったはず。そういうことまで無しとか、意味がないなどと片づけないでほしい。
練習前にちょっとふざけている時間や、練習後にみんなでコンビに寄ったりする時間、そして練習しながらも笑ったりしてしまう時間、それもまた貴重な時間だったはず。

今すぐには難しくても。
もちろん今の公式戦だけがすべてではないし、その先もある。「この悔しさを、、、」なんてこともそうだと思う。
だけど、個人的にはそこじゃなくて、これまでの時間も大切にしてほしい。その時間を通じて得たものが沢山あるはずだから。

何より、その競技や練習に触れている時間が楽しかったものであってほしいなと思うし、再開できるようになったら試合とかじゃなくて、遊びの感覚でやってほしいなと思う。部活だって参加してほしいなと思う。

対面した時に何を言えるかはわからない。
目の前にしたらすぐには言えないかもしれないけれど。

当たり前のように、深く意識もしないままにしていたこと。
生活が少し動き出して改めて、そんなことの中に豊かさは沢山宿っていたんだろうと感じた時に目にしたお題だったので、つい書いてしまいました。




読んでいただきありがとうございます。日々の雑感やスポーツ、運動にまつわる数字を眺めてまとめています。普段はトレーニングサポートや講義を行なっています。