「自立した」言葉

自己紹介の記事である「はじめまして」でも書いていますが、僕は一時期留学をしていた時期がありました。

向こうでの生活は文化の違いから来る難しさや、自分一人で解決しなければいけない事も多かったりで大変な事もありましたが、そんな生活の中でも触れることが出来た現地の人たちの優しさや言葉の有り難さのおかげで、今ではとても貴重な時間だったなぁと思っています。

よく海外で生活をすると価値観が変わると言われますが、自分はその通りだと思います。どのくらい変わるかと言うと、まさに180°変わります。
今まで生きる事が辛かった自分でさえ、「あっ、世の中って意外と楽しい事もあるかも」って思ってしまうくらいです。

そんな気持ちに自分をさせてくれた出来事の中に、向こうの人達とやり取りする中で言ってもらえた言葉があります。(前回も同じような内容でしたが…)
と、言うのも自分が面白いなーと思えた背景として、これらの言葉に出会えた時期は自分が当時18歳の頃。その時クラスで一緒だった同年代のクラスメートの子がこう言う物の考え方をしていると言う事が個人的に凄く面白くて素敵だなーと思ったのです。

例えば、自分は当時、まだバリバリの日本人の感覚が残っていたので何かにつけてすぐ「すいません」の意味も込めて 'Sorry' と言ってしまっていました。これは別に特別な意味はなく、なんというか日本人であるが故の一種の癖みたいな物だと思うのですが、そんな僕の言葉を聞いて友人はこう言いました

'You don't have to say sorry, while you don't know the reason for it.'
(何に対して謝っているかわからない内は、謝る必要はないよ。)

※(英) have to = need to

その友人はとても気さくで明るく、男子とも女子とも仲良く出来る凄く優しい人で自分も彼の事が大好きでした。
いつも気さくで明るい彼がこんなしっかりした考えを持っているなんて!と、当時の僕はそのギャップにやられて衝撃を受けました。
今でも、時々思い出して心に刻んでいる言葉です。

他にも同じ留学先のカレッジに居た頃、クラスメートだった女の子からはこんな言葉を貰いました。
僕が彼女に少しぶつかったと言うか、触れてしまった時にふと出た言葉なのですが、その子は大丈夫と笑いながら「起きる出来事全てに理由があるわ」と言い、僕はその言葉を聞いてはっとしたのを覚えています。

本当に何気ない出来事なのにそう言った思考にシフトできる優しさというか思慮深かさ、もといそう言う人と出会えた事は僕の人生において物凄く衝撃的な瞬間でした。

こう言った言葉って、普段だと映画や小説の中だけで聞くのが大半かと思うのですが(個人的主観では)、向こうの人たちはそれを日常的に言ったり考えたりしている。僕もどちらかと言えばこう言った非日常的な考えや言葉を思うほうですが、それらを実際に耳にしたりすると、何とも言えぬ嬉しさがこみ上げて来ます。

後々になって何故彼らはこう言った言葉を言う事が出来たりするのだろうと考えると、お国柄や文化の違いと言うのもありますが、やはり個人個人が自分の意思や意見をはっきりと持ち、真の意味で自立していたからではないでしょうか。

これは僕の目指す人間の姿であり、尊重していきたい「像」でもあります。

だからそのためにも、いついかなる時でも自分は自分として、自分の考えに沿った彼らみたいな「自立した言葉」を持っておきたいですね。


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