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世界で最も過酷な砂漠250kmマラソン㉑泣く程自分を褒める。

あらすじ

世界で最も過酷な砂漠250kmマラソンに挑戦中のラッキータウンの二人。

だが、まさかの2日目第1チェックポイントでパープルがタイムアウト!?

果たしてこの先ケンシロウは完走する事が出来るのだろうか!!


前回の記事はこちら(読んだ人少ないみたい、感動するとこなのに笑)

本編

チームA☆H☆Oのリーダーのこういちマンモスさんの

走るぞ!!ケンシロウ!!

の号令と共に走ったのはいいが

やはり砂漠。

あんまり前には進まない…

俺は昨日、頭の中で見た母の

もう少〜し、もう少〜し
と言ってお腹をさする姿を思い浮かべながら

よし!!やるぞ!!

と思い歩くも

目の前には途方もない坂が…

この坂っていうものは、

簡単に心を砕いた。

もう…諦めようかな……
パープルもタイムアウトしたんだし…
だいたい無理だったんだよ。
だって世界で最も過酷なレースばい!?

ここで辞めても皆んな許してくれるやろ!!

と思った瞬間、

凄く涙が出た。

そうだよ…
そうだよね…
もし、俺がここで辞めても笑って許してくれる人達ばかり
俺の周りにはいるんだったね…

俺はなんて愛されているんだ!!

よっしゃあああああ!!!!

と思ってまた歩くとまた途方もない坂が…

うわぁぁああああ!!!!!
もういいって!!

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だけど、目の前には小さな点が見えた。

それは、第2チェックポイントだった!!

こうして、何とか無事に第2チェックポイントにたどり着く事が出来た。

本当に皆んなありがとうね。

第2チェックポイントでは先発隊だった池ちゃんが居て
どうやら先の10名のタイムアウトを受け
皆んなと一緒に走る事にしたようだ。

池ちゃんが俺に

池)ケンシロウ、私に出来る事なにかある??

と聞いてくれたので

俺は

ケ)ただ、傍で一緒に歩いて下さい。

とお願いをした。

この砂漠250kmマラソンで何が一番怖いかって

おいてけぼりにされる事だった。

誰かが一緒に居てくれたら、居てくれるだけで安心が生まれる。

この第2チェックポイントでは一度チーム全員が一緒になって

こういちマンモスさんが

マ)よし、こっからはあくまで自分のペースで皆んなで歩こう。
タイムアウトした仲間の分も、絶対僕らはゴールするよ!!

と力強い言葉を放った。

そして、
マ)チームA☆H☆O!!
行くぞ!!

皆)おー!!

とはっぱをかけ僕らは今日のゴールを目指した。

目指したと言っても残り20km近くあり
まず、第3チェックポイントまで10kmはあった。

いや、なげぇやろ!!

と思いながらも

歩くしかないのだ・・・

それから1時間程歩いていると

俺の心は完全に折れていた。

もう、いい!!
もう、無理!!
もう、いい加減にして!!

もう、タイムアウトで終わり!!

帰る!!

と思っていたら

俺の手は俺の脳とは裏腹に
俺のももを叩き出した。

俺は独り言としてはあまりにも大きな声で

おい?

嘘だろ??

まじか??

と口にして

次の瞬間

走り出した。

制限時間に間に合う為に走っていたのだ。

俺は

お前(自分)凄いな!!
ほんと、凄いよ!!

と泣きながら自分を褒めた。

走りに、走って気づいた事があった。

あれ?俺池ちゃんに一緒に歩いて下さいってお願いしたのに…

自分から一人になってるやん!!笑

池ちゃん、本当にごめん。

だけど俺はここで走ったおかげで何とか第3チェックポイントまでたどり着く事が出来た。

というよりも、泣くほど自分を褒めるなんて人生で初めての経験…
もしかしたら今後一生ないかもしれない。

そう思えた時、砂漠に
感謝の意が芽生えた。

いよいよ今日のゴールまで
11km。

俺はまた、走り出した。

だが、

砂嵐が、

吹き荒れた。


つづきはこちら


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