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書家 ほの花
2021年2月28日 23:34
2月。初旬には「立春」を迎え、まずは暦が春を匂わせてくる。今住む街は毎日だいたい青空で、控えめな太陽と顔を合わすことができ、冷たく乾いた風が肌を刺す。季節が進むと、ほころびだす梅の花。ふわり、ほわり。街に少しづつ、色づき始める。春を目指して、自然は暦を追いかける。だけど私にこびりついた「2月」の記憶には、あまり色がない。空は鉛色、反射して必要以上に眩しい雪の白、氷の透明。帰り道