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中国のAIは人によって値段を変えてる?

上海KEMBOの中原です。

中国はここ数年アメリカと並んで世界のITサービス大国となって久しいが、
特にビッグデータのAI活用について興味深いニュースをみたのでシェアしたい。

世界には様々な会員向け有料サービスがあるが、
例えば、HuluやNetflix等の動画サービスは、人によって月額料金が違うということな無いだろう。月に1500円なら誰が買ってもこの価格である。

でも、中国ではどうも違うらしいのだ。
試しに、動画サービスのYoukuや愛奇芸をみてみると、

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iOS向けとAndroid向けでは会員価格が違う。
どうもこれは、iOSの場合はAppleへの手数料が高いから
それが価格に反映されているようだ。

この例は配信プラットフォームが違うのでまだ理解できるが、
個人によって値段が変わるものもあるようだ。

例えば、旅行会社のアプリでは、オススメしたいホテルが出てくることがあるが
キャンペーン価格等で安かったりすことがあるだろう。
だが、既にそのホテルに興味を持っていて何度もチェックしている人には
キャンペーン価格が出てこないようで、安くならないことがあるようだ。
需要と供給をAIで予測してそうしているのだろうが、これは、消費者の平等な権利を犯してないのか微妙なところだと私は思う。

配車アプリの場合は、何度も使ってる人は、会員ランクが上がって様々な特典が得られる。配車スピードがあがったり、割り込みできたり、クーポンをもらえたりで、値段も変わる。新ユーザーも、新規特典でクーポンをもらえたりするが、その種類はまた違う。

このように、中国のアプリには、ビッグデータの分析から、様々なAI機能が実装されており、気づかないうちに、使っているという状況が当たり前になってきている。先日、アリババが独占禁止法違反で3050億円という莫大な罰金を課されたが、このような価格操作もあまりにやり過ぎるとどこかで罰金が課されるということも今後近い将来あるもかもしれないと私は思っている。

ライター:中原賢一
KEMBO(上海賢房信息技術有限公司)CEO 董事長 総経理
2000年、ソフトハウス、ITコンサルティング会社でシステムエンジニア。
2003年より中国往来開始、上海でのWEB系システム開発のPMを歴任。
2008年、上海にKEMBO社設立、中国の日系企業を中心にWEBマーケティング、プロモーションを多数実施、現在はデジタルマーケティングコンサルタントとして、クライアントと寄り添い新ブランドの戦略立案から制作・運用までデジタルマーケティング全般をお手伝いする。また、データ分析、AIは再度エンジニアレベルから研究中。日本ディープラーニング協会E資格保持者。
趣味は空手。2児の父。

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お問い合わせ:info@kembo-net.com
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