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中国 ライブコマース市場拡大の要因 【Part2】

前回の【Part①】に引き続き今回は【Part②】と言うことで中国のライブコマース市場拡大の要因について筆者の個人的考察を述べていきたいと思う。

前回の【Part①】は以下より
https://note.com/kembo_china/n/n801e5b3f772b

今回は以下の要因について。
■動画閲覧に対する習慣化
■圧倒的ライブ感と競争心

■動画閲覧に対する習慣化
中国ではスマートフォンでライブ動画やショート動画がよく見られている。
もちろんこれは日本でも同じく、TikTok等のショート動画は普及しているが日本の場合、この様なライブ・ショート動画と言うのはZ世代、つまりデジタルネイティブの始まりの世代を中心に閲覧されているもの、と言う様なイメージがないだろうか。

しかしここ中国では幅広い世代へライブ・ショート動画閲覧の習慣が根付いている。多くのアプリにこのライブ・ショート動画機能が付いており老若男女、多くの人たちがこれを利用・閲覧しているのである。
ライブ動画を開いてみて筆者が思うのはライブをおこなっている年齢層も非常に幅が広いと言うことである。常にこのようなライブ・ショート動画に触れていることもライブコマースがすんなりと受け入れられ、拡大した要因と言える。
筆者個人的にはそもそもライブ動画やショート動画を閲覧するような習慣が圧倒的に少ない。というかほぼ無い。
その為、どのような内容であっても動画を見続けるということがそもそもツラいと言うか疲れる。これは日本人というより筆者個人的な要因だが、この動画閲覧習慣があるかないかでライブコマースの普及に大きな影響があるだろう。


■圧倒的ライブ感と競争心
まず、中国のライブコマースを使用したことのない日本人が使用してみた時、圧倒的ライブ感や良い意味での手作り(リアル?)感に驚くだろう。
カメラワークもライブ中使われるパネル等も圧倒的な手作り感がある。ペラペラの紙にマジックで書いてある・・・みたいなパネルは別に珍しくない。(※もちろんきちんとしたものを使用している場合もある)

はっきりといえば日本人がこれを見たら「適当すぎ・・・」と思うだろう。
これはライブコマースといえば日本ではテレビショッピングのようなものを思い浮かべてしまう方が多いからかもしれない。ただしこの2つは全くの別物である。
また、この圧倒的ライブ感こそが消費者の興味を惹き、テレビショッピングの様な作り物と一線を画すポイントでなのである。
この圧倒的ライブ感やそのライブ中に生まれるやり取りは商品をより自分ゴトに感じさせる効果を担っており、これもまたライブコマースが拡大した要因と言える。

もう1つ、ライブコマースは競争心が煽られている面も非常に特徴的だと思う。
筆者の奥さんがある日バックを販売しているライブコマースを見ていた。そのライブコマースでは1デザインの商品が10、20個程度しか用意されておらずあっという間に売り切れてしまう。本当に一瞬(数秒)なのである…
奥さんは必死に購入しようとしていたが、これはもはやバックが欲しいというよりも一瞬で無くなる人気商品を購入したい、ということが目的となっており完全に競争心を煽られて参加しているのである。
この競争心を煽られる購買形態や演出に多くの人が惹きつけられていることもライブコマースが拡大した要因なのだ。
※みんな勢いで買うので実は返品もたくさんあるのではないかと思っている…

今回は4つの要因に絞って考察してみたがもちろん拡大要因は他にもいろいろな面があるだろう。
この先ライブコマースが更にどの様な変化を遂げていくのか、注目していきたい。

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ライター:Taro Nozawa
お問い合わせ:nozawa@kembo-net.com

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