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中国 オンラインショッピング利用の背景や実情

中国での生活においてオンラインショッピングはもはや日常のあらゆる場面で利用されている。
中国のニュースや、中国で生活している人に聞くこともあると思うが、本日はなぜこの様にオンラインショッピング等が利用される様な環境になっているのか、ということについて実際に生活している中で感じることをご紹介したいと思う。

■なぜそこまでオンラインショッピングが普及したのか
日本を比較対象とした場合、圧倒的にあらゆるオフライン店舗が少ない。日本の様にスーパーやドラッグストア、コンビニを始め何十メートル歩けばまた1店舗、という様な環境とは全く異なるのである。これはオフライン系店舗が充実していく過程の前にオンライン系サービスの発展が急速に進んだ中国ならではである。また、日本のスーパーやドラッグストア、コンビニは消費者のありとあらゆるニーズを満たしてくれる豊富な品揃えとなっているが中国の場合はそこまで多岐にわたるラインナップは揃っていない。その為、複数カテゴリの商品を探す場合には何軒かはしごする必要がある。
その代わりと言っては何だが、中国にはデパートの様な大きな商業施設がかなりの件数乱立している。あまり店舗ごとの色、というか個性はそこまで強くなく、入っているブランドや店舗等も結構似通っている場合が多い。基本的には衣類や鞄、宝石、レストラン街、という王道のラインナップであまり細かいニーズを満たせるような専門店は少ない。
この様なオフライン環境下にあっては膨大な商品数のあるオンラインショッピングが非常に便利な為、大活躍するのである。

■オフライン店舗よりも価格が安い
オンラインショッピングが選ばれる理由のもう一つが価格である。
オフライン店舗の方が安いものもあるかとは思うがオンラインでは値引きチケット等があるせいか、オフラインで購入するよりも安いものが非常に多い。
また1つ目でご紹介した様なデパートに入っている様な店では当然のごとく全ての価格が高いのでここで日用品や食料品を購入する、という気にはならない。筆者の場合も「あ、卵がない」、「あ、ヨーグルトがない」となった場合、近所に店もあるのだが価格が高いので結局はオンラインショッピングで購入している。
また、一定金額を超えると配達料が無料になったりもするのでもはや自分で買いに行く、ということすら面倒で考えられない、という感覚になっていくのである。

■いくらでも、1個からでも配達可
オンライン店舗によってはルールがあるものもあるかもしれないがほとんどのオンラインショッピングでは日本の様に「●個以上から配達可」とか「●円以上の購入から配達可」と言った様な制限は見当たらない。
先日「拼多多」というECサイトで日本のカップラーメンを購入し合計20元(約330円)であった。説明をよく読まずに購入していたし、そもそも「拼多多」というECサイトは非常に安いものが多いので、頭の中では勝手に【4元/個×5個セット】だと思っていた。

1週間後、荷物が届いたという通知が来たので宅配BOXへ取りに行くとかなり小さいダンボールがポツンと入っていた。「あれ、何買ったんだっけ・・・」と思い家に帰って開けてみるとカップラーメンが1個・・・・。
「1個20元なんだ!」という驚きも少しあったのだが、そもそもこの1個のカップラーメンを遠くから(上海市から車で4、5時間程度の都市からの郵送・・・)運んで来てもらったということに少し申し訳なさも感じた・・・w
という様に、買い物としては失敗しているが何でも宅配してくれるのだ。

そんな物くらい自分で買いに行けば良いじゃん、と思われる方もいるかもしれないし、筆者も物によってはそうしたいと思うときもある。だが少しでも専門的な物である場合、売っている店を探すことに結構時間がかかるし難しい。
日本の様に「あ、あそこならあるか!」という様な感覚はあまり通用しないし、実際に目的のものがなかなか売っていないことも多い。

中国のオンラインショッピングはとても便利、というようなニュースは良く目にするかと思うが実際にはこの様な背景や実情がある。

日本の様にオフライン系店舗が充実しており、オンライン店舗は少し便利さにかける、中国の様にオンライン店舗が充実しており、オフライン店舗は少し便利さにかける、生活に与える影響としてはどちらも一長一短であるがその国がどの様な過程で発展した来たのか、ということを知る上で興味深い実態である。

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ライター:Taro Nozawa
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