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お客様から「ここまでやってくれるのか」と思って頂くということ

今週はユニクロ等を運営するファーストステアリングの社長である柳井さんの「経営者になるためのノート」を読みました。
 
さすがに一代でユニクロを築かれた方が書かれているだけに、ここ最近読んだビジネス書の中でも傑出していたと思います。この本は元々ユニクロの幹部向けの教育用として使われていた本を、書籍として世の中にオープンにしたものです。
 
大阪出張の往復時から読み始めたのですが、書かれている内容が特に私が最近悩んでいることについて示唆されている内容ばかりで、東京-大阪間がいつも以上にあっという間に時間が過ぎたような感覚でした。
 
経営に関わる様々な側面について書かれている為、一言での総括は難しいのですが、
 
一つ印象に残ったくだりが、企業として成功することの一つに、「お客様から見て「ここまでやってくれるのか」と思わせるような商品・サービスを提供すること」というところでした。
 
当たり前のように思う人もいると思いますが、私はなかなかこれを徹底することは簡単なことではないのでは、と思っています。
 
私も、これまでの社会人人生の中で、上司や先輩から「サービス業として、「ここまでやってくれるのか」と思わせるようなサービスを提供することが大事」と教えられてきました。
 
その為、今でも、コンサルティングサービスを提供する中で、「どう取り組んだら、お客様から「ここまでやってくれるのか」と喜んで頂けるのか」と考えたり、「自分が提供している内容が、本当にお客様から「ここまでやってくれるのか」と喜んで頂けるものか」と不安を感じ、悩んだりします。
 
とはいえ、やはりどこかで妥協している部分もなかろうかと時々反省するのです。それは、自分の能力の限界だったりとか、時間の制約等だったりとかで、やれる範囲を区切っていることもあると思うのです。
 
それではいけないのです。ここまでやればお客様から喜んで頂ける、またお客様から「ここまでやってくれるのか」と思って頂けると考えるレベルを設定したならば、そのレベルを実現する為に無限の努力をするべきなのではないでしょうか。なぜなら、お客様にとってその会社や能力の限界や、時間の制約など、関わりがないことですし、お客様にその辺をご理解頂こうというのは、甘えに過ぎません。
 
昨今、働き方改革等の流れの中で、時間の制約等が生まれやすくなっていると感じます。もちろん、多様な人達が長く働く為には、多様なライフスタイルを受け入れる環境作りも大事だと思います。
 
しかし、時間の制約を起点としてサービスレベルが決まることがあってはいけないと思うのです。お客様が喜んで頂ける、また感動頂けるレベルのサービスを提供しつつ、ワークライフバランスも実現することを両立すべきなのです。
 
それは、柳井さんが本書で語られていた「経営は矛盾することを両立させること」にも通じるのではないでしょうか。

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