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「孫子」から考える組織力を比較する軸

会社などの組織を比較する軸として何があるのでしょうか。売上や利益とか、社員数とかいった指標で比較されることはあります。しかし、これは事業の結果を比較したものであって、組織の力を比較できる軸とは言えません。
 
そんな時、中国の兵法書、孫子の「七計」というのは組織を比較する軸として興味深いものです。
「七計」というのは次の7つになります。
・主:君主、組織のリーダーがどちらが優れているか
・将:どちらの将軍がすぐれているか
・天地:自然条件はどちらが有利か
・法令:どちらがきちんとルールが守られているか
・兵衆:軍隊はどちらが強いか
・士卒:個々の兵士はどちらがよく熟練しているか
・賞罰:軍功に対応する賞罰はどちらがより明確にされているか

 
今の会社や組織に読み替えるとどうなるのでしょうか。下記に読み替えてみました。
主=社長等のトップ、リーダー
将=経営幹部や管理職
天地=事業環境(外部環境、内部環境)
法令=規律
兵衆、士卒=組織、メンバー
賞罰=評価制度、報酬制度

 
もちろん、これだけだと、商品・価格・サービスといったお客様等の外部に提供されるものは比較できません。事業全体の優劣を判断しようとしたら、外部に提供するものの比較、優劣の評価も必要です。
しかし、高い結果を出す組織の力を評価するのであれば、この孫子の「七計」は現代でも使えます。
 
リーダーが高い目標や計画を示し、指導するほど優れているのか。また、幹部やメンバーその高い目標に向かって取り組むことができる能力があるのか。能力があったとして、目標にまっすぐに進む規律があるのか。そして結果を出した時に報いる評価制度、報酬制度があるのか。
 
これらが備わっているとどのような組織になるのでしょうか。
リーダーが示した高い目標に向かって組織全体がまっすぐに進んでいき、結果が出た時に報われれば、組織のメンバーは働きがいを感じることができます。メンバーが働きがいを感じられればリーダーに対する信頼も高まりますので、リーダーが更に示す高い目標に向かって持続的に取組み続けることができます。
 
この孫子が示す「七計」をもとに組織や会社を一度見てみると、その組織力が分かって興味深いかもしれません。

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