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婚活で大切な根拠なき自信の持ち方

私は結婚相談所の紹介で夫と出逢った。

はじめて会った日、気の良さそうな男性が約束の待ち合わせの場所に立っていた。
その人が、現在の夫である。

話してみると、この人イイ人かもしれないと思ったが、何せシャイと言うか自信がない感じの彼。

彼が言うには、「仕事は天職」というくらい充実した仕事人間だが、男ばかりの社会生活が長く、女性はニガテらしい。

私は、結婚相談所をやめようと思っていた。
もう、婚活疲れた。
1年ちょっと婚活をして、気力も体力も激しく消耗するわりに不毛の結果。
もう限界だった。

「最後にもうひとりだけ会ってみたら。」
結婚相談所の担当のおばさまにそう言われ、会ったのが彼。
そして、彼が結婚相談所から紹介されて初めて会ったのが私だった。

「この気の良さそうな彼に幸あれ!」
もう婚活地獄から抜け出す決心をした私は気楽なもの。
婚活相手に好かれようなんて気はサラサラない。

だから、これから熾烈な婚活市場にくりだす彼の為に、私ができること。
それは、遺憾なく本音をぶちまけること。

「キミ、横から分けたほうがいいよ。」
手を伸ばし彼の髪の分け目を変えてみた。

当時、髪の毛を真ん中から分けていた彼。
横から分けたほうが、すこしはさわやかに見えると思ったので、頼まれもしないアドバイスをした。

彼は、素直にそれを受け止めた。

そして、彼の希望でまた会うことに。

2度目に会ったとき、彼は変わっていた。
髪の毛の分け目が横になり、彼らしい自信があった。
そして、私たちは結婚した。

「自信がある男はモテる。」
この言葉に妙に納得した。

もっと結婚を知りたい。
結婚後、そう思った私は、結婚観をいろいろな人に聞くことがライフワークになった。
さまざまな人生の物語を聞くなかで、ある男性が言ったこの言葉で、ふとあの日のことを思い出した。

どんな些細なことでもいい。

「できる」と自分で自分を信じる。

そうしたら、何かが変わり始めるかもしれない。

髪型を変えたら、人生が変わった彼のように。


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