フライヤー作成にあたって、デザインをロジックから考えてみる。 part 1
現在、観光業を起点に地元の富士五湖周辺で事業を作っている。今回は、その営業資料のデザインに関して、話をしていきたいと思う。
何の事業を行うつもりなのか
現在トライ中なのが、Booking.comや楽天トラベルといった宿泊予約webサービスを導入をしていない宿泊事業者への「サービス導入と予約管理サポート」のサービスだ。
一緒に事業を進めている友人の営業力が抜群なので、それを活かして、このwebマーケティングの活用につい流れてしまいがちな現代に、あえて、泥臭い営業をしていこうというのが現在掲げている戦略である。結局こういった地上戦の行動量が重要なのだと感じている次第。
今回は、泥臭い営業活動をするにあたって、ターゲットである宿泊事業者さんに渡すフライヤーのデザインを考えていこうと思う。
「伝えたいことはなになのか?」
フライヤーは、これを端的に伝えることが非常に重要である。デザインはロジックである。それを、まずは文章ベースで整理して、形を作成していく。(多分、デザイン初心者ゆえに、改良を重ねていくことになるだろう)
現段階で伝えたいこと
あまりに伝えたいことが抽象的すぎると、伝わらない。
私たちが地元の事業を通じて目指している姿は、「富士五湖周辺エリアを日本一の観光産業都市にする」というものだ。
美しい自然、過ごしやすい適度なインフラなどの魅力を伝え、経済関係人口を増やしたい。それが私たちの目指すところであり、宿泊事業関連のサービスは、手段に当たる。
ただ一方で、初期の営業活動を行うにあたって、宿泊事業者さんに「私たちは、このエリアを日本一の観光産業都市にしたいと思ってます」といっても、「そうですか…」という返答になることは容易に想像できる。
つまり、適切な抽象度の情報を持って、適切に価値を伝えることを目的とする必要がある。
今回アクションのゴール
今回目指すのは、宿泊事業者さんから「宿泊予約サイトへの登録のサポート」を「私たちにお願いしてもらうこと」である。
ひとまずエレベーターピッチに内容を当てはめてみる。
エレベーターピッチとは、事業内容をわかりやすく簡潔に伝えなければならないシーンでの内容を定めるフレームワークである。
形としては、以下の枠組みに内容を入れていく。
[潜在的なニーズ/抱えている課題 ]を満たしたい/解決したい。
[ターゲットユーザー ]向けの、
[プロダクト名 ] は、
[プロダクトのカテゴリ ]である。これは
[重要な利点、対価に見合う説得力のある理由 ]ができる。
[最も保守的な代替手段 ]とは違って、
[差別化の決定的な特徴 ]が備わっている。そして
[実績や強み+社名 ]だからこそ、
[自社が取り組む理由、圧倒的な優位性 ]がある。
今回の私たちの事例で言うと、以下のような枠組みになる。
(プロダクト名は未定)
私たちは、[観光客の宿泊需要が満たされていないという課題]を解決したい。
[宿泊予約サイトに登録していない宿泊事業者の皆さん]向けの、
[プロダクト名] は、
["宿泊予約サイト登録と予約管理"のサポート事業]である。これは
[日本語を知らない観光客や特定のサイトを通じてしか予約しない顧客への宿泊機会の提供]ができる。
[宿泊事業者様ご自身で登録をしたり管理する方法]とは違って、
[地元在住のメンバーが導入や予約管理などを徹底的にサポートすると言う利点]が備わっている。そして
[ITコンサルタントとして活動しているテクノロジーに精通している経営メンバーがいる]からこそ、
[適切な予約管理のための充実したサポートが実現するという優位性]がある。
事業創出段階なので実績がないのが苦しいが、こんな感じかなと。
顧客メリットの整理
次に、顧客のメリットを説明するために、バリュー・プロポジション・キャンバスに当てはめて考えてみる。
顧客に利得をもたらすものの仮説:
「宿泊数の増加による収益の増加」
顧客の悩みや障害を取り除くもの仮説:
「"予約管理とIT利用"のストレス」
顧客が望むメリットの仮説:
「ストレスを増やさずに増収したい」
顧客の悩み、障害の仮説:
「電話での予約管理のストレスから解放されたい」
顧客が得るメリットの仮説:
「簡素な管理での事業継続と拡大」
これを記載していて思いましたが、増収以上に、おそらく電話予約でのデメリットに苦しんでいるのではないかと言う仮説が立ちました。
自社サイトでの予約、または、電話で予約をしていると思われるので、フライヤーでのメッセージに、顧客が感じている潜在的なペインを記載するとより効果的と考えました。
内容をロジックツリーで整理してみる
ロジックツリーは非常にシンプルなメソッドですね。何を伝えたくて、なぜかという話を記載してみます。現段階ではトライアル段階なので、具体的な市場調査はひとまず抜かします。(もう少し詰めてもいいかも)
こんな感じにまとまりますね。実際の予約サイトからの流入期待値みたいなところを具体化していく必要がありそうです。
収益シミュレーション数値を作成してみる
ここはまさに仮説の部分です。稼働率が60%などで月間20泊分くらい空いている想定で、単価が10,000円/[人*泊]の場合など仮説を置いて、顧客のメリットを提示します。
ここで、我々へお支払いいただく費用も具体化しておく必要がありますので、数値を簡単に作成してみます。
めちゃくちゃ簡単ですが、導入することで、毎月15万円程度の収益を生み出せる可能性があることを提示します。
これをデザインに落とす
ここまでくると、言えることが整理できてきますね。今回の目的はフライヤーのデザインを作成することです。次の記事で実際にデザインしていきます。
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