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【WSET diploma】 D4 Sparkling

どうもこんにちは。

最近diplomaの各ユニットの話をぜんぜんしていないじゃないか、ということで今日はD4の話をしようと思うんですが

実は

今年度(2019年9月〜)のカリキュラムからずいぶんWSETの方針が変わったこと

そしてなにより、試験内容の公開が一切禁止(以前は48時間後だったら構わないルールだった)されたため

これからの受験生のために書き残せることがほとんどないんです。。。涙


なぜなら、WSETでは試験のために必要な心構えはすべてSpecificationに書かれていますし、逆に言えばSpecificationで書かれていないことは信じなくていい、ということなので、ぼくがわざわざ書くことなんて無いんです。

試験をパスしたい人に言えることは一つだけ。

Specificationをしっかり読んで、diploma readingの内容を理解せよ

以上!!


ぼくは昨年10月の試験で受験しました。結果は
theory Fail
Tasting Pass with Distinction
Overall Pass with Merit

ということでなんとか合格!

セオリーがFail gradeのぼくにはセオリーについて語る資格はないので笑、テイスティング試験について少し思ったことを。

Sparkling WineとFortified Wineの試験は、テイスティングとセオリーを一緒に行います。限られた時間で、セオリー3問とテイスティング3問を解く。時間配分やどっちから解くかは受験者しだいです。

Sparklingの場合、先にテイスティングするのがベターかな、と個人的には思います。Sparklingのテイスティングポイントは酸の高さ、甘味とのバランス、果実感の強さとフレッシュさ、泡のきめ細かさと量、Autolysisの影響がどの程度か・・このあたりが分かれば十分だと思います。そのためには注がれてすぐのほうが良い。スティルワインのテイスティングでは白も赤も常温ですが、Sparklingでは温度は低く提供されるので、温度変化で上記の要素がずいぶん変化してしまうからです。特に甘味と酸味のバランス、泡の状態は大きく変わってしまいます。

だからテイスティングを書き終わったらもう振り返らないこと!セオリーが終わって時間が余ったからといってテイスティングに戻らないほうがいいです、絶対ニュアンス変わってるので。

瓶内二次醗酵のスパークリングにもいろんな種類があります。シャンパーニュでもプレステージクラス、ヴィンテージもの、スタンダードもので随分スタイルが違います。このへんは授業でもやるので詳しく書きませんが、

スタンダードクラスは早く飲むことを前提にしているのでDosageを多めにしてMaillard reactionによる香ばしさを出したものが多いです。ヴィンテージものは長期熟成できるよう酸が高く、ピュアな果実味があるものが多いように思います。そしてプレステージクラスはすでに完成された作品なので、より複雑でリッチな味わいになります(試験ではまず出ないでしょうけど)。

製法は聞かれるので、主要な製法は答えられるようになっておかないといけません。よく出るけど盲点になりがちなのがアスティ製法、ランブルスコの製法。味は甘いけど、製法を答えるのは甘くないです。

タンク製法は果実味とフレッシュさを活かす製法なので、Autolysisのアロマはあまり望ましくありません。Proseccoの上級クラスでもめちゃめちゃリッチな味わいのものが少ないのはそういう理由ですね。Autolysisの度合いを見れば、造り手の目指すものが分かります。

そしてなんといっても品質評価が重要です。産地が間違っていても、その根拠となる記述がそれほど多くないため、製法さえ外していなければ大きな失点にはならないというのがぼくの見解です。ですが、品質評価を誤るとかなり大打撃です。というのも「Acceptable」や「Good」と評価したワインにはそれ相応の香り・味・総合評価しか書きませんから、そこで得られたはずの点数を全て逃すことになるからです。これは D3の話ですが、実際に産地も品種もあっていたのに品質評価が間違っていたために大きく減点されたことがありました。いかに品質評価が大切かを思い知らされました。

品質評価をするためには、やはりワインの造りを深く理解しておかねばなりません。Tastingとはいえ、Theoryでの学びが重要になります。


テイスティングの練習では、似て非なるワインを比較するのが最も勉強になります。
同じメゾンのスタンダードシャンパンとヴィンテージもの。
トレントドックとフランチャコルタ。
ドイッチャーゼクトbAと普通のゼクト・・・などなど

製法による特徴がはっきり出るのがSparklingだと思います。
理論と並行してテイスティングすることで、かなり理解を深めることができるのではないでしょうか。

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