人工衛星と習慣_

人工衛星と習慣②


 人工衛星と習慣①において、宇宙船ロケット習慣号が重力を解き放って、宇宙空間に飛び立つには「まずは1週間、小さくスタートする事」をお伝えしました。ただ、そこでゴールではありません。

 ここからは「軌道に乗る」プロセスです。人工衛星が軌道にのるためには、ちょうど良いバランスで地球の周りをまわる事が必要であり、動きを微調整しなければなりません。(などと言い切っていますが、専門外なので推測です。すみません。)

 習慣も同じで、重力圏を突破した後に、力まずとも習慣を続けるようになるための微調整が必要になってきます。

 1日1回体重計に乗るという習慣を持っていた人がいるとします。最初の1週間は、自分の現実を受け入れたくない、昨日食べ過ぎたから乗りたくない、などの葛藤を乗り越えて、なんとか毎日乗り続ける事ができました。

 重力圏は突破したのです。しかし、10日目に2泊3日の出張が入りました。旅先のビジネスホテルには残念ながら体重計はありません。その間は体重の記録がありません。それがきっかけになり、体重計に乗る習慣をなくなってしまいましたとさ。

 1日1ページ本を読むという習慣を持っていた人がいるとします。最初の1週間は、通勤時間に本を読むと決めて習慣をスタートさせました。電車に乗らない週末も、寝る前に本を読む事でなんとか習慣を続ける事ができました。重力圏は突破したのです。

 しかし、10日目に、読みかけの本を持って家を出るのを忘れてしまいました。電車の中できづき、ぼーっとするのも暇なので、携帯ゲームアプリで時間をつぶしました。それが、きっかけになり本を読む習慣がなくなってしまいましたとさ。

 習慣の“あるある”挫折パターンです。せっかく力まずとも体重計に乗る。本を開くという習慣ができていたのに、出張というタイミング、本を忘れるというタイミングで、軌道にのせられず、宇宙空間の遠くに飛び立ってしまった、もしくは重力に引っ張られて成層圏に再突入してしまったという状態です。

 ここでのポイントは、不測の場合に対する対策が勝負です。人工衛星を軌道に乗せる時も、ありとあらゆるリスクをシミュレーションして臨んでいます。(などと言い切っていますが、やっぱり専門外なので推測です。すみません。)

 習慣も同じです。体重計が無い場合は、鏡でうっとり自分を見る。もしくは、次に計れた体重を乗れなかった日にも記録する。などのマイルールを決めておくことです。

 本の例でいえば、電子書籍アプリをダウンロードしておき、忘れたときはそれを見る。オーディオブックで聴くこともOKとするなどです。これで1か月乗り切ったら、たいていの事は力まずともぐるぐる回り続ける習慣になります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?