紙選び - なければ作ろう
前回、「タントP60を2枚重ねて使用することで色の主張を強めると、少しは発色が良く見えるかもしれません。」と書きました。
そして、もうひとつの方法とは。それは、自分で色紙をつくることです。
彫紙アートのルールに、作品に彩色禁止がありますね。ならば色紙を作ってしまえばいい。
たとえば、八丈オクラの花弁の場合、用意する紙は3枚です。
作り方は以下のとおりです。アイテムは画材店で購入しましょう。
<用意するもの>
1.水張り用の板3枚(大きさに注意してください。)
3枚作るので、板も3枚です。
2.水張り用紙テープ1個
3.アクリルまたはアクリルガッシュ(水溶性絵具)
※出したい色を作れるだけの絵具をバラ売りで買う
4.刷毛
5㎝幅くらいが良いでしょう。
A4の作品を作るなら、B4の紙が必要です。
紙は白ではなく、タントP60、透けるような美しいクリーム色の紙です。
なければ黄色系統であれば良いでしょう。
なぜかというとそれは、もし塗りムラがあってもごまかせることと、彫った断面が黄色の同系色で違和感がなくなることです。
まず最初にキッチンのシンクや浴槽に水を張って、P60のB4大の紙を1分以上ドブ浸けにします。
そして、よく水気を切って板の上に乗せます。
次に水張りテープを長辺と短辺の長さより5㎝ほど長く切ったものをそれぞれ6枚用意します。テープのノリ面に刷毛で水をつけます。切手を貼る要領です。水の付けすぎは禁物です。
B4の紙を紙テープで板に貼ります。のりしろは1㎝あればいいでしょう。
最後に出したい色の絵具を刷毛につけ、上下左右ムラなくなるまで何度も塗ります。3枚となると大量の絵具が必要です。
きれいに塗れたら乾燥させます。
完全に乾いたらA4の大きさにカットします。
以上が水張りオリジナル色紙の作成方法です。
最後の手段はこの方法ですね。小さな紙で事前に練習するとよいでしょう。
次回は紙選びの際におこる錯覚についてです。
お楽しみに!
林 敬三
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