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アート表現 - 3つのポイント

前回書いた「残念」なという作品がどんなものか。

圧倒的にデッサンが悪いと書きました。

観る人は初めにデッサンに引き寄せられます。次に色使いや筆使いなどから受ける感情を経て感動になります。

そこまでの時間はおよそ2~5秒。多くの人は2~3秒で好き嫌いを判断します。デッサンが成功すれば5割は成功したようなものです。

私が描くキリンは誰も見たことがないキリンがいると思います。デッサンに斬新さは重要な要素です。見たことがないような表現方法が必要です。

デッサンは自分が考えられるすべてのパターンをラフで描き出してみることです。

同じモチーフでも5~10パターンくらいはアイデア出しをして欲しいですね。

納得したら下絵にします。

ヒマワリやアジサイもそれぞれ300パターンをデッサンしました。   そして、今まで誰も描いたことがなかったデッサンを生み出したのです。

軽い趣味程度で描いている人の水彩や油彩では、まだまだ筆使いが上手くないものが多いですね。筆の軌跡が美しい作品でデッサンが良くないというものは少ないように思います。

つまり、「デッサン」「色使い」「筆使い」(彫紙アートではナイフ使い)以上の3点が最も肝心な部分です。

この3つが作品の善し悪しのほとんどを決定づけます。

これに作者の心情や感情コンセプト訴求ポイントなどが加わり、さらに目新しさの表現が加われば、作品は素晴らしいアートに昇華していきます。

では、次回もアート表現についてお話します。

お楽しみに。


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この記事の見出し画像と下の画像は同じキウイを描いたものです。違いがわかりますか?

キウイ_写真トレース_620_440_72dpi

記事の見出しは実物を観ながら描いたものです。上は同じものを写真を撮ってトレースして描いたものです。実際に観て描くと、いろいろ細かなものや質感まで生々しく見えてきます。写真をとおして観るのとはずいぶんと違いますね。

林 敬三

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