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[無料]クライミングの始めかた2『ロープを使ったクライミング編』

『クライミング』という単語で連想するのはロープを使ったクライミング(※)だと思います。今回は、ロープクライミングのはじめ方を説明します。

※とりあえずここではロープクライミングと呼ぶことにしますが一般に流通している言葉ではありません。

ロープクライミングをやるメリット

ロープワークが身につきます
ロープを使えないと安全の登り降りや確保(ビレイ)が出来ないのでロープワークやクライミングギアの取り扱いが身につきます。

高いところに登るので高さに慣れます
最初は誰しも高いところが怖いものですが、何度も高いところに登っていると慣れます。慣れです。もし万が一慣れなかったら、下を見ないでください。目の前の壁だけ見ましょう。

安全管理の知識が増えます
ロープやギアの扱い、登り方、確保の仕方など、登山にも応用できる知識が増えます。なぜなら、そういう知識がないととても危ない遊びだからです。

その前に、クライミングの種類

ひとくちにクライミングと言ってもいくつか種類があります。ここでざっくり説明しておきます(例外や異論もあるかも知れないけど)。

ボルダリング
『ボルダ』というのは『boulder』のことで、玉石とか丸石と訳されます。カタカナにすると『ボーゥルダー』かな。つまりそういう岩を登ることをボルダリングと言います。だいたい5mくらいの岩を、ロープを付けずに登ります。落ちると危ないので下にマットを敷いたりします(敷かない主義の人もいます)。

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トップロープ
登るルートの一番上、終了点にカラビナなどを設置して、そこにロープを掛けて登る方法をトップロープと言います。ロープが50mなら約半分の22mくらいまでの高さを登れます。クライマーのハーネスにロープを結び、下ではビレイヤーがクライマーの登りに合わせてロープを手繰っていきます。

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外の岩場でトップロープをするなら最初は誰かがロープを掛けに行かなくてはいけません。インドアジムは数本のトップロープが常設されています。

リードクライミング(リード)
クライマーのハーネスにロープを結んでビレイヤーがロープを確保するのはトップロープと同じです。岩壁に付いているハンガーボルトなどにクイックドロー(2枚のカラビナを短いスリングで連結した道具)を掛けて、それにロープを掛けながら登ります。

インドアジムは普通、最初から壁にクイックドローが付いているのでそれにロープを掛けながら登っていきます。

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下から登りながらロープを掛ける場所を少しずつ前進させるため、落ちるとトップロープより長い距離落ちます。ビレイヤーの操作も、ロープを出したり引っ込めたりする必要があるので複雑になります。

クライマーもビレイヤーも、トップロープより高度な技術や判断が必要になるため練習が必要です(慣れれば誰でも出来る動作ですが、奥はとても深いです)。

スポーツクライミングとアルパインクライミング
ややこしいので短く済ませます。

スポーツクライミング…よく整備された岩場やインドアジム場所でのクライミング。落ちるのが前提なので落ちても怪我をしにくい設定になっています。

インドアの人工壁でのクライミングは当然スポーツクライミング。ボルダリング、トップロープ、リードクライミングが含まれます。落ちても重大なミスが無ければあまり怪我はしません。大怪我をするのは稀です。

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アルパインクライミング…あまり整備されていない場所でのクライミング。登攀グレードは低めが多いが落ちたら危ない。

山登りを目的にしたクライミングで、沢登りや岩稜帯を含むバリエーションルートの登山もアルパインクライミングに入ります。一人目がリードで登り、二人目以降は上から確保された状態で登ったり、時には同時に行動したりします。ロープを付けていて落ち度が無くても落ちたら怪我、時には死にます。つまり落ちること自体がミスです。

概ねこんな感じでしょうか(例外や解釈の違いはあります)。

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スポーツクライミングとアルパインクライミングはリスクや心構えからして違う遊びで、それぞれに楽しさがあります。優劣がつくものではありません。

今回は、『インドアジムでのトップロープとリードクライミング』のはじめ方を書きます(やっと本題)。

クライミングジムに行きましょう

はい、この見出しが答えです。

ロープクライミングが出来るインドアジムというのは限られていて、ボルダリング専門のジムと比べると1/10くらいです。高さが必要なので物件や家賃の点で難しいのでしょう。

東京都内だとT-wall系列の錦糸町店と江戸川橋店、葛西のロックランズ、田無のGIRIGIRI、西国分寺のランナウト、町田のNOSE。

埼玉県ならPUMP系列の川口店、入間のBase Camp。

神奈川県はPUMP系列の川崎店 日吉のビッグロック、相模原のストーンマジック。

千葉県は印西クラック、グリーンアロー海浜幕張店。

ざっと書き出してこのくらいになります。

漏れているジムがあったらすみません。他意は無くただの漏れです。オススメのジムがあったらコメント欄に載せておいてください。

必要な道具

インドアでのボルダリングならクライミングシューズとチョークバッグが必要です。それとロープクライミングをするならハーネス、確保器、カラビナも必要です。

最初はハーネスはレンタルでよいでしょう。ジムによってはトップロープ用の確保機が常設のロープに付いている事もあります。いずれ使うのでハーネスを買うなら一緒に買ってください。

リードクライミングをするようになるとロープも自前で持っていたほうがよいですが、最初はクライミングジムでレンタルがあったり、友達のを貸してもらうというのもよいでしょう。ただ、ロープは使えば消耗するので続けるなら自分で買いましょう。

ロープの種類はクライミング用のダイナミックロープ長さはインドア用なら30mで足りることが多いです。太さは10mmくらいのシングルロープ。ドライコーティングはなしでも構いません。

ロープは登山用品店で買うのがよいでしょう。60mのロープを買って真ん中で切って2人で分けると割安だったりします。

大抵のクライミングジムは講習があります

ロープクライミングが出来るインドアジムでは、たいていトップロープやリードクライミングの講習があります。

トップロープの講習は無料でやってくれるジムもあります(T-wallやロックランズなど)が、有料のジムもあります。予約が必要だったり、当日受け付けでお願いすればやってくれたり、受付方法は様々なので確認してください。

講習を受けて登り方と確保の仕方を習えばボルダリングよりだいぶ高い壁を登れるようになります。是非受けましょう。

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リードクライミングはもう少し難しく、講習も時間が掛かるため有料の場合が多いです。それでも大した金額ではありませんから受けてしまったほうが手っ取り早いでしょう。

ジムの受付で「リードクライミングもしてみたいんですが講習やってますか?」と聞けばやってるか教えてくれます。

友達に習ってもいいですが

もちろん、周りにクライミング経験者がいればその人から習ってもいいでしょう。

ただし、クライミングの技術は年々新しくなっていますので、その人の道具、技術、常識が今でもスタンダートかは分かりません。そこは注意が必要です(と言っても、何も知らないと注意のしようもないのですが)。

教えてくれる人から習いつつも、クライミングジムのスクールなどに参加するとよいでしょう。プロはやっぱ教え方も上手いですよ?確保の仕方だけでなく登り方や上達するための練習方法も教えてもらえます。

一人では始めにくいので、友達と行きましょう

ロープクライミングは一人では出来ません。必ず確保してくれる人が必要です(※)。元々クライミングをやってる友達と登れるならラッキーです。そういう人がいないのなら、既存の登山友達をクライミングに誘ってみるなどして始めることになるでしょう。

※自動ビレイ機という、上から確保してくれて落ちるとゆっくり降ろしてくれる機械が付いているジムもありますが、リードクライミングは出来ないし、いずれ外岩に行く時は(特殊な例を除けば)一人では登れません。どうにかしてパートナーを見つけてください。

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まずはトップロープに慣れること

いきなりリードクライミングから始める人は多くありません(そういう人もいるとは思うけど)。最初はトップロープの登り方と確保の仕方を練習しましょう。それに慣れたらリードクライミングの登り方、ロープの掛け方(クリップ)、確保の仕方を練習します。

トップロープの確保はロープを手繰って、クライマーが上まで行ったらロープを張ってから少しずつ下ろします。

リードクライミングの確保はクライマーの動作に合わせてロープを出したり引っ込めたりします。落ちた時にあまり衝撃を与えないように気をつけたり、落としすぎず、それでいて落とさなすぎず、壁に当たらないように調整したりなど、本当に難しいです。

トップロープで十分に練習して、ロープや確保機の操作に慣れてからリードクライミングに挑戦してください。

常に安全かどうか注意しましょう

ロープクライミングは落ちたら骨折したり死んだりする遊びです。クライマー自体も落ちる時は上手く落ちなくてはいけないし、ビレイヤーもクライマーが怪我をしないように上手くロープを操作しなくてはいけません。なかなか難しく、一朝一夕には身につきません(僕も未だに反省が多い)。

慣れてくると確認や操作がいい加減になってしまい、事故に繋がることもあります。登る前にお互いにギアのセットや数、どこを登るかなどを確認する、ビレイ中は集中する、特に難しいところではお互いに声を掛けるなど『真面目に』やりましょう。

ロープを通して命を預けてる、預かっているという自覚を持って遊んでください。

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まとめ

・ロープクライミングはいろいろ役に立つし楽しいぞ。

・クライミングにはいろんな種類があるけど、境界は曖昧なので難しく考えなくても大丈夫。

・ロープクライミングが出来るジムに行って講習を受けてください。

・はじめはトップロープで練習しましょう。

・命を預けてる、預かってることを忘れずに真面目にやりましょう。

・知識は安全に繋がります。ちゃんとした人に習いましょう。

つづき


わぁい、サポート、あかりサポートだい好きー。