[無料]スマホ用登山地図アプリの日本史
日本で現在よく使われている登山用地図アプリのリリース歴をまとめました。海外の地図アプリについては全然知らないので扱わず、日本史としました。
スマホ用登山地図アプリのリリース順
2005年10月 ヤマレコWebサイト開始(Web)
2009年12月 地図ロイド(Android) 日本初のオフライン地図アプリ
2010年 1月 YamaNavi(Android) 地図切り出し型オフライン地図アプリ
2010年10月 DIY GPS(iPhone) 拙作 iPhone初のオフライン地図アプリ
2010年10月 やまちず(iPhone) iPhone初のタイル型オフライン地図アプリ
2011年 1月 FieldAccess(iPhone) オーパーツ級の地図エンジンと優れたUI
2012年 5月 山と高原地図アプリ(iPhone) まさかの昭文社がアプリに参入
2012年 7月 ヤマケイ登山地図ビューア(iPhone)
2013年 2月 山と高原地図アプリ(Android)
2013年 2月 YAMAP(不明)
2013年 7月 ヤマレコアプリ(iOS) GPS機能は無かった
2014年 2月 FieldAccessHD(iPad) iPad対応版
2014年10月 ジオグラフィカ(iPhone) 拙作 DIY GPSの後継アプリ
2015年 3月 FieldAccess2(iPhone) FieldAccessとFieldAccessHDが統合
2015年 7月 ジオグラフィカ(Android) 拙作
2015年11月 登山詳細図(iOS) FieldAccess2と登山詳細図の融合
2015年12月 ヤマレコMAP(Android) ヤマレコGPSアプリに参入
2016年 4月 スーパー地形(iOS) カシミール3Dがスマホアプリになった
2016年 4月 アルパカナビ(Android) 拙作
2016年 6月 ヤマレコMAP(iOS)
2017年12月 国土マップR(iPhone) 拙作
2018年10月 スーパー地形(Android)
※ネットでリリース時期を調べましたが間違っていたら教えてください。一番上のヤマレコのWebサイトは、地図アプリじゃないけどエポックメイキングなことなので入れました。私が知っている代表的なアプリについて書きましたが、もし代表的なのに載ってないものがあったら教えてください。アルパカナビや国土マップRは代表的じゃないって?そうかもだけど作者が書いてる文章なので許してください😅
このうち、私(松本)はDIY GPSとジオグラフィカ、アルパカナビ、国土マップRを開発しています。やまちずとFieldAccessは、経緯は分かりませんが2023年現在AppStoreからは消えています。
黎明期 無料または有料アプリの2009年〜2011年
2009年12月に地図ロイドが日本初のオフライン地図アプリとしてリリースされ、年が明けて1月にYamaNaviがリリースされています。ただ、私は2009年11月にiPhone3GSを買ったばかりで、Androidで動作する地図ロイドやYamaNaviの事は知りませんでした。
私が地図ロイドを知ったのは、当時参加してた都岳連のトレッキングスクールで使ってる人を見かけた2012年9月くらいみたいです。
YamaNaviを知ったのはDIY GPSを作ったあとみたいです。
Androidは無料アプリがデファクトスタンダードを取っていたので、2012年時点で参入しても無駄と判断していたようです。当時はアプリ内課金やサブスクの仕組みが無く、お金を稼ごうと思ったら有料アプリしか無かったんです(※)。一応仕事としてやっていたので無料オンリーは無理でした(当時は価値に気づかなかったけど無料地図アプリ+有料ロガーというのはそんな状況での最適解だったのかも…)。
※2023/03/04追記---------------
実はiOS3の頃にはアプリ内課金の仕組みはあったけど、当時はまだそれほど使われていなかったので知りませんでした。iOSでは2011年に定期購読(サブスク)も出来るようになったが、当時は新聞や雑誌など「購読」される物以外の審査は通りにくかったそうな。当初は使いにくかったStoreKitも徐々に改善されて、今ではかなり開発しやすくなっています。
Androidは2011年3月末にアプリ内課金が利用可能になったようです。
-------------追記ここまで-------------
当時のAndroidスマホはHT-03Aなどで非常に低スペックでした。
妻がHT-03Aを使っていたのですが、ちょっと触って「これで動くアプリなんか作れないわ」と、アプリ開発をする気にならなかったくらいの低スペックでした。あのスペックのスマホでタイルマップアプリを作ったのはすごいと思います。まずやる気になったのがすごい。そして無料でリリースしたのが信じられない(おそらく規約的なものも絡んでいたと思うが)。
私は2010年10月にDIY GPSをリリースしていますが、その数ヶ月前にこういうアプリを作ったら便利そうだなと思いつきました。その経緯をこの様に書いています。
当時ガーミンのGPS専用機や、nav-u(2007年10月発売)みたいなGPS端末が売られていました。
けっこう欲しかったんですが実機を使ってみると動作が遅いし、それでいてそこそこの価格がしたので買えませんでした。そこで、既に持ってるスマホでアプリとして動いたらいいなと思いつきました。
そういうアプリがあれば、登山にGPSアプリを使うのが当たり前の時代がすぐ来るし、道迷い遭難なんか激減するんじゃない?と、当時は思っていました。13年経った今でもそこまで普及してないし道迷い遭難も減ってないので、その点では予想が大きくハズレたんだけど。
で、DIY GPSの開発時期。
DIY GPSの開発を始めたのは2010年6月11日だったようです。上の引用では「2010年7月のこと」と書いてますが、もうちょい前でしたね。
6月13日のツイートで作り始めたことを書いています。当時の名前はJisuiMapでした。(当時紙の本をスキャンして電子化することを"自炊"と言ってた)
同じ頃に同じ様なことを思いついた開発者が他にもいて、「やまちず」と「FieldAccess」が3か月以内にリリースされています。開発期間を考えると、だいたい同じ時期に同じことを思いついたようです。地図ロイドは1年くらい前にリリースされていたので、僕らが最初に思いついた、発明したとは言いません。
私が作ったDIY GPSは1枚の地図画像の四隅の座標を指定すれば、現在地の座標から地図のどこにいるのか表示できるだろう、という発想のアプリでした。地図ロイドを知ってたら作らなかったかも。(タイルマップの方が良いに決まってるので)
一方で、地図ロイド、やまちず、FieldAccessは、今では一般的なシームレスなタイルマップをインターネットからダウンロードして表示するアプリで、正直「負けた😅」と思いました。実際、この3つのアプリは非常に画期的でしたから。DIY GPSが多少なりとも生き残れた理由は今でも謎です。(登山用の機能が多くて、実際に登山で使いながら作っていったので登山者に支持されたのかなとは思います。それと、地図表示の仕組みがシンプルだったので動作は軽かった)
当時も、やまちずはすげーなーと思って、こんな事をツイートしています。
そして年明けてすぐにFieldAccessもリリースされて、マジでみんなすごすぎるなと思いました。当時のiPhone3GSなんて、今のスマホと比べたらすべてのスペックがミジンコみたいなものですからね?それでヌルヌルと地図が動くのは奇跡に近い偉業でした。
あの頃のiPhone版登山用地図アプリ界隈は本当に熱かった…。
地図ロイドは無料で、セットで使う山旅ロガーGOLDが有料アプリ(300円くらい?)でした。やまちず、FieldAccess、DIY GPSは有料アプリで価格は500円前後でした。
FieldAccessは無料のお試し版があって、DIY GPSは2011年の震災後に一時期無料版を公開していました。
過渡期 フリーミアムの2012年〜2014年
2012年5月に昭文社が山と高原地図アプリを無料でリリースしました。正直、ニッチな登山用の地図アプリなんかを企業がリリースしても、費用が大きすぎて利益なんか出ないだろうと思っていたので驚きました。
当時「フリーミアム」という言葉が流行ったのですが、アプリは無料で地図は有料という点で、オフライン地図アプリにおけるフリーミアムの最初は山と高原地図だったと言えるかも知れません。
紙で1000円する地図を電子なら500円で売れるのが昭文社の強みです。実際、機能がシンプルで地図は区画ごとに買えばいいため使い方が簡単かつ馴染みのある地図が見られる点が評価され、現在もかなりのユーザーがいます。私も計画のときに地図を使っており、まぁまぁ課金してきました。
YAMAPは2013年2月に無料アプリ+アプリ内課金としてリリースされました(最初からサブスクだったかは覚えてない)。無料版だと5万分の1地図しか使えないという制限がありました。5万分の1地図は読図に使うには粗くて、あまり登山をやらない人が作ってるんだろうなと思いました。その後、無料版でも2万5千分の1地図を使えるようになりました。
無料+課金のアプリとして山と高原地図に続きYAMAPが出てきて、いよいよ有料アプリが売れない時代がやってきます。
私がそろそろマズイのかも?と思ったのは2013年の終わり頃で、DIY GPSが明らかに売れなくなってきました。
リリースから4年近く経ち、そろそろDIY GPSも仕様的にも古くなってきたし有料アプリは売れなくなったし、ここらで作り直すかーと思って作ったのがジオグラフィカです。時代の流れに合わせて無料アプリ+アプリ内課金で食い扶持を稼ぐことにしました。(簡単に書いてますが、アプリ内課金に対応させるのは結構面倒だしサブスク対応はメチャクチャ面倒です。有料アプリが一番楽)
以降、オフライン地図アプリの主流はフリーミアムモデルになっていきます。(と言うか世間的にアプリやサービス全般がフリーミアムになっていった)
ジオグラフィカはiPhone版を2014年5月から5ヶ月くらいで作り10月にリリース。Android版も少し遅れて開発をはじめて4ヶ月で開発し、2015年 7月にリリースしました。Androidアプリを作るのも、Javaを何万行も書くのも初めてだったので苦労しました(Javaは仕事で数千行くらいなら書いたことがあったけど)。
外見と地図の処理を変更して、内部的なデータ処理はDIY GPSのコードを引き継いているので移植に近い感じでした。50%くらいは流用できたかなと思います。
2014年はモンブラン登山に出かけたり、けっこう忙しかったので飛行機の中でもシャモニーでも時間があればジオグラフィカのコードを書いていました。
実は当初はAndroid版のジオグラフィカを作る気は無かったんですが、Androidを使ってる人から「Androidユーザーを見捨てるのか」と言われました。また、地図アプリの講習を頼まれることがあったんですが、iPhoneはジオグラフィカ、Androidは地図ロイドと、説明を変えるのが面倒くさいし受講生も混乱するしで困り(※)、1回で説明が出来るようにAndroid版ジオグラフィカを作りました。
DIY GPSの頃とは状況が変わって、アプリ内課金で集金できるようになったことも理由の一つです。フリーミアムなら無料アプリがデファクトスタンダードを取っていても勝負出来るかなと。
(※:私は地図ロイドをあまり知らなかったので、地図ロイドが分かる講師が別に必要だったり複雑なことになっていた)
出揃った期 2015年以降
2015年3月にiPad用のFieldAccessHDとiPhone版のFieldAccessが統合されてFieldAccess2になりました。今でもFieldAccess2の地図描画は最高の出来だと思います。GoogleMapSDKより数段動作が速いしズームレベル変更の切り替わりもスムーズで素晴らしい。マジで天才の仕事だと思いました。AppStoreから消えてしまったのが本当に惜しい。
2015年11月にリリースされた登山詳細図アプリはFieldAccess2がベースになっており、守屋さんの登山詳細図をエリアごとに購入する仕組みになっています。メンテナンス不能になっていて、最新のiPhoneやiOSでは動作が不安定な部分があるようです。デモ用の地図でもFieldAccessエンジンの凄まじさ(ヌルヌル動く感じ)を感じられますので、是非体感してみてください。2011年にこの動きを見せられたらもう、白旗ですよ。
その後、ヤマレコMAPとスーパー地形がリリースされます。ヤマレコは、山行記録を載せる、見るサイトとしてはデファクトスタンダードになっていましたが、アプリにはGPS機能がありませんでした。
2015年にGPSアプリ開発に参入し、怒涛の開発力でリリース。Apple watchにも対応して突っ走っています。あの開発力は真似できません。的場さんヤバい。だって、あの巨大なシステムをほとんど1人で管理してるんですよ…怖い…。
iOS版のヤマレコMAPがリリースされたのが2015年12月。そのちょっと前に10周年のイベントがあり、実は私も参加しています。
それ以来ってわけでもないんですが、ヤマレコさんとは仲良くやらせてもらってます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
スーパー地形もカシミール3Dのノウハウを活かして独自路線を進んでいます。こちらも敵にしたくない感じですが、交流はあまり無いのでどういう方なのかは分かりません。
あまり知られてませんが、私は2016年4月にアルパカナビという地図アプリもリリースしました。全然メンテナンスしてないので、ちゃんと動くかは不明です。
初心者フレンドリー、シンプルな操作でいて高度な山岳ナビゲーションを全自動で行うというアプリです。
土台はジオグラフィカなんですが、こちらはコースデータを中心にして、コースを選んでナビを開始すると、自動でいい感じに導いてくれるというスタイルのアプリです。全自動すぎて登山をしている楽しみが減るため、自分でもあまり使わなくなってしまいました。
アルパカナビのコードは、Android版ジオグラフィカのトラック編集機能と、コースダウンロード機能として生きています。更に、いくつかの機能はジオグラフィカよりも高度に作ってあったりします。今後、アルパカナビの機能がジオグラフィカに移植されていくかも知れません。
そしてサブスクへ
単純な無料アプリ、有料アプリから始まった登山用アプリですが、やがて無料+アプリ内課金のフリーミアムモデルに移行し、現在は定額課金のサブスクが主流になっています。
1回買い切りのアプリ内課金は1回払って終わりですが、サブスクは毎月または毎年の課金が収入となるので、毎月人件費や固定費が出ていく企業を運営していくのに都合がよいのでしょう。多くの社員やオフィス、サーバーなどを抱えれば毎月莫大な費用が掛かりますからね。
サブスクでもやらないと継続的なビジネスにはならないでしょう。
余談:ジオグラフィカの今後
ジオグラフィカは、私がアプリ開発全般を、妻が経理を行っており夫婦二人と猫2匹が生活できればなんとかなります。そのため、DIY GPS以降ずっと黒字経営を続けられています。(みなさんありがとうございます)
2023年3月現在のダウンロード数は86万DL(Android41万、iOS45万とした)でアクティブユーザーは10万人くらいです。(無料アプリのダウンロード数はユーザー数と乖離するのが常で数分の1~10分の1程度です。なにせ無料なのでとりあえずDLだけはします。使うかどうか、使いこなせるかどうかは別の話)
1人で作ってるアプリにしては良い数字かなと思います。
ただ、個人でやっていては持続不能になるリスクが高い。そのため、持続可能な組織を作るために少しお金を稼がなくてはいけない気もしています。例えばクラウド関係でサブスクを入れるとか。とは言っても、普通に使う分には今のままで使えるのでご安心ください。
SNSを作るつもりはありませんが、データ共有や簡単なコミュニケーション機能は発展させていくつもりです。既にジオグラフィカクラウドという機能もありますが、更に発展させます。
理念としては、
これまで多くの先人が培ってきた登山組織や登山文化が持続したらいい
出来るだけみんなで幸せになれるといい。売り手良し、買い手良し、世間良しの三方良しがいい
遭難者が減り、社会的に登山という趣味の本質や楽しさが理解されるといい
こんな感じでしょうか。
特に新しいことがしたい訳ではありません。多くの人に登山の楽しさが理解されるお手伝いが出来ればいいなと思っています。母や祖母と同じように死ぬ直前まで働くつもりなので末永くお付き合いいただけたらと思います。余談終わり。
そんなこんなで、2009年12月に始まり、2018年くらいまでで、現在よく使われているオフライン地図アプリが出揃ったことになります。
まとめ
ザックリまとめると、
2009年に地図ロイドがリリースされたのが日本におけるオフライン地図アプリの始まり。
iPhone用のオフライン地図アプリは、2010年10月にDIY GPS、やまちず、FieldAccessのほぼ同時リリースから始まった。
FieldAccessはオーパーツ。登山詳細図アプリで凄さを感じてくれ。
オフライン地図アプリで最初のフリーミアムは山と高原地図。(地図ロイドもそうなのかも?でも山旅ロガーGOLDは有料アプリなので判断が分かれそう)
YAMAPはオフライン地図アプリとしてはむしろ後発。
ヤマレコの的場さんと、スーパー地形の杉本さんの開発力はヤバい。
以上を踏まえて、
「そういう人がね、思いつくんですね、面白い話ですね」
「そこに誰も着想しなかったってことですよね?」
「そうですね、その当時、オフライン、電波が届かない状態でも使える地図アプリってのはほとんど無かったです」
誰も着想しなかった?そうですね??2011年時点で複数あったんですけど???
このやり取りを聞いて、当時すでに複数のアプリが存在し、ある程度使われていたと思うでしょうか?(※)思わないでしょう。動画に出ている人や見た人の多くはYAMAPが日本初のオフライン地図アプリと思ったはずです。2010年頃のGPSアプリ界隈を覚えている人しか気づけません。
(※当初「数万ユーザーがいた」と書いたけど、全体の数までは分からないので変更した。2012年1月時点のDIY GPSの販売本数は6650本。他のアプリも足せば3万程度にはなるとは思います。地図ロイドは無料だし、無料版がある有料アプリもありました)
件のような発言を見聞きしたのは初めてではないのですが、こんな事を言うのは大人げないと思って沈黙していました。でも、黙っていてはすべて無かったことにされてしまうと思い「日本史」としてまとめました。
動画では「ほとんど」とは言っていますが、「誰も着想しなかった」を否定せず肯定している時点で不誠実です。「当時先に着想して作った人は数人いたしアプリも複数存在したが、私が思いついたときは知らなかった」と言うのが誠実です。その上で自分たちの新規性や価値を説明すればいい。
「当時存在したアプリは使い方が難しくマニアックだし無料で試せるものも少なかった」と言ってもいい。それは事実です。ただ、存在しなかった様に言わないでください。それは事実と違います。
あなたが独自にアプリの着想を得たのは否定しません。私も先駆者のことは知らずにDIY GPSを作りました。しかし、YAMAPは出資を受けて開発をしているのだから、当然どこかの段階で市場調査をして先に他のアプリが存在したと知ったはずです。知っているのなら先駆者の実績を無かったことにしないでください。
後発だからダメ、私達が先に思いついていたのだからすごいだろうと言いたいわけでもありません。ただ、私達のことをなかったコトにするのはやめてください。
No.1アプリを名乗ったり大きなお金やたくさんのユーザーを動かすのは好きにしたらいい。個人開発や小規模開発の我々と違って圧倒的に規模が大きいのだから(100倍くらい?)、それなりの数字が作れて当然だし、実際に数字を作らなければ出資者も黙っていないでしょう。でも事実と違うことを言ったり、義理や仁義を欠いては八方良しどころか三方良しも難しい。
登山業界内で争うつもりは無いなんて言ってるようですが、過去の私達の実績を無かったことにするのはまた話が別です。あなたはオフライン地図アプリの発明者ではありません。(私もまた発明者ではありません)
以上です。
補足:この文章を書いた動機
事実と違うことが事実になってしまうのが我慢ならないのでこの文章を書きました。私には私のやりたいことがあり、現状の内容や規模が私の個人的嗜好にマッチしています。赤字にもなっておらず、十分なユーザー数と収益で不満もありません。嫉妬や妬みで書いたと思われても嫌なので一応付記しておきます。
ついでに書くと、機能をパクったみたいな話もどうでもいい。タイルマップGPSアプリ自体、ガーミンのGPS専用機のパクリみたいなもんだし。似たアプリやサービスを作るなという話でもありません。自由競争社会ですから、特許や商標、意匠などのルールを破らなければ類似の製品が出てくることを咎める法はありません(倫理はあるかもだけど)。人類進歩の本質は模倣と僅かな改良です。
カロリー計算とか位置共有とか逸脱警告とか、他のアプリでとっくに出来てたことを最近になって対応して新機能搭載!みたいに宣伝するのもどうでもよくて、この文章で言いたいのはただの一点。「先駆者の存在を無視して自分が発明者のように喧伝するのはやめろ」です。
いろんな人の努力で今の「いい時代」がある
便利なものが出てくると簡単に「いい時代になった」と、時代の流れで勝手に便利になったみたいに言ってしまいがちです。
でも裏では色んな人が努力して手を動かしていい時代を作ってるのだということ、そこには歴史があるのだと言うことを理解していただけると、物作りをしている人達も報われるのではないかと思います。
以上、スマホのキャッシュ型オフラインGPSアプリにも歴史があると知ってほしくて書きました。歴史に埋もれさせてしまうにはあまりに惜しいアプリがあった事を忘れないでください。
どうぞよろしくお願いいたします。
追記:ガラケー時代のオフライン地図アプリ
私はガラケーを自分で持っていなかったので知らなかったんですが(会社から持たされたガラケーを電話としてだけ使っていた)、2007年にauのサービスでオフライン地図とスタンドアローン測位を実現していた端末があったようです。
しかもSVGのベクター地図?先進的すぎる!(2020年くらいから国土地理院がベクタータイルに取り組んでいます。2007年にやってたのは早すぎる…)
わぁい、サポート、あかりサポートだい好きー。