悩み過ぎてしまう悩み
悩み過ぎる・考えすぎる習慣に悩んでいる人は多いと思います。
本来、悩んだり考えたりする思考力は、自分の身を護るために有効なスキルであるはずなのに、やりすぎてしまうことで逆にストレスになってしまうのは皮肉な話です。
過去の経験から学んだ結果、悩み過ぎるようになってしまったのかもしれませんが、それが高じて、常に何か悩んでいる状態が、自分にとっての「常態」になっていませんか?
その場合は、悩み過ぎる自分と、少し距離を取ってみてはどうでしょうか。
1.悩み過ぎるとは?<事例>
その1:いつも自分と他人を比較してしまう
Aさんはいつも堂々としていて人前でもはっきりものを言える。
それに引き換え自分はいつも自信なくておどおどして言わなければいけないことも言えない。
Bさんはおしゃれで美人で羨ましい。
自分は地味だしこれと言っていいところもない。
Cさんはいつも楽しそうでいいな。
私は毎日がつまらない
⇒自分は誰よりも一番取り柄が無い
その2:過去の失敗の変えられない部分に拘り続ける
2年前のあの失敗は、今思えば体調が悪くて判断力が落ちていた。どうしてもっと健康管理に気をつけておかなかったんだろう。そうだ、その前日に夜遅くまで起きていたからだ。その頃はストレスがたまっていて毎日よく眠れなかった。そうやって大事なチャンスを逃しているんだ。
⇒でも今だって夜はよく眠れない、日中は集中力がない。やっぱり自分はダメなんだ
その3:石橋を叩いて渡ろうとして叩き壊す
明日は絶対に失敗出来ない試験なんだ。自分は頭が悪いから、人よりもちゃんと準備しておかないといけないんだ。もう夜だけど、今からでももう一度復習しよう。
⇒翌朝寝坊、慌てた精神状態のまま試験を受けて失敗
2.悩み過ぎている時の精神状態
など。
100%の不安や疑念が無くなるまで目を皿のようにしてマイナス要素を探し出している感じですね。
でも最終手段としては、「自己否定」でまた振り出しに戻ってしまっています。
悩み続けているなかで、どこかで「もしかしてこうすればいいのでは」と、答えを見つけかけることもあると思うのですが、何故かスルーしています。
3.実はメリットも感じている
「悩んでいる時間」というのは、「考えている」「準備をしている時間」とも捉えることが出来ます。
実行する決断が出来ない時に、「今はまだ準備段階だから」と言い訳をしている場合があります。
というループです。
「チャンスの神様には前髪しかない」という言葉がありますが、逆に「急がば回れ」という言葉もあります。
悩み過ぎてしまう人というのは、得てして情報量が多く頭の回転もいい人が多いです。
だから自分に都合のいい情報が、次々浮かんできてしまうのです。
4.悩み過ぎの連鎖を断ち切るためには
逆説的かもしれませんが、「悩まないようにする」というのは逆効果です。と言うより無理でしょう。
どうしたって何かしら思考しながら生活していますし、気になることがあればそちらにとらわれるのは無理ないです。
「〇〇について考えないようにしよう」と決意すると、その決意を守ることが出来ない自分に、また落ち込んでしまうという別のループが始まります。
①悩み過ぎている自分に気が付くところから始めましょう。
まずお勧めなのが「日記」です。スマホのアプリなどでもいいかもしれませんが、ここはあえて手書きがいいかもしれません。
自分が今日考えたことを書く。書くときに前日の分も読み返してみましょう。きっと同じことが書いてあるはずです。
②悩み続けている時の「自分の状態」を観察しましょう。
何を見ていますか、何が聞こえてきますか、息をしていますか、体のどこかに痛みや重みを感じたりしませんか、姿勢はどうなっていますか、周囲には誰がいますか、場所はどこですか。
その瞬間の自分の気が付くことで、悩み過ぎている思考から少し離れることが出来ます。
思考と自分自身を切り離せた瞬間です。
③行動段階へ移行しましょう
ここまで来たら、悩むこと・考えることはやめましょう。行動に移す段階です。
散々悩み尽くしたのですから、行動計画もきっと頭の中に入っているはずです。
行動に着手しながら、悩みましょう。
行動しながら悩むのは、以前と少し内容が変わります。
行動すると状況に変化が起こります。変化に自分が反応します。それによって思考の内容が変わります。
今まで同じところをぐるぐる回っていたはずが、違う方向が見えてきます。
その為の行動です。
悩み過ぎる自分を否定しようとしないほうがいいです。
それもまたあなたの一部です。
↑でも書きましたが、状況によってはあなたを守る武器になる。
しかし「過ぎたるは及ばざるが如し」です。やりすぎは逆に自分を苦しめる凶器になってしまう。
自分の得意分野を、自分を守る・活かすためのスキルとして有効活用したいですね。
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