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うつを知って戦わない方法

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うつ病は、「戦って勝とう」とすると疲弊します。それが自分以外のうつ病相手なら尚更です。 うつ病とは、精神障害とはどんなものかを知り、戦わずに躱す・宥める・共存する方法を知りましょ…
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2022年5月の記事一覧

「頑張れ」以外の声かけをしよう

うつ病に代表される、心の病で苦しんでいる人に「頑張れ」が禁物であることは広く知られています。 頑張って頑張って、それでも辛くて病気にまでなってしまった人がうつ病ですから、「頑張れ」がどれほど酷な言葉かは想像に難くありません。 でも、追い詰めたくて言っているわけではありません。応援したい気持ちがあるからこそ、他に良い言葉が思いつかず、つい「頑張れ」と言ってしまう。 励ましのつもりが相手を苦しめているとしたら、不幸な本末転倒です。 では、どうしたらいいでしょうか? 私からの提案

うつ病の人のペースを見守る

うつ病の人に、どんな声かけをしたらいいでしょうか。 「頑張れ」が禁物なのですから、ここは慎重に考えたほうがいい。 うつ病の人の心は、ヒビが入っているけどなんとか形を保っている薄いグラスのようなもの。 ちょっとした衝撃でバラバラになってしまいます。 この場合の「衝撃」とは、人からの言葉。 人とのコミュニケーションで疲れ果てた結果うつ病になってしまった場合は特にです。 ではどんなスタンスで声を掛ければいいでしょうか。 私からのご提案は、 です。 1.動けなかった人が少し動い

うつかも?→初受診までが難しい<前編>

眠れなかったり、食欲落ちたり、集中力下がったり、趣味が楽しくなくなったり。 もしかして自分はうつなのかも? と思っても、病院へ行こう、とすぐに思い立って行動出来る人は少ないでしょう。 周囲に言われて、「行ったほうがいいのかな」と考え始める人がほとんどかと思います。 結論から申し上げると、自覚症状があるなら病院へ行きましょう。結果としてうつじゃなくても、それはOKなのですから。 1.うつかも、と思ったら受診したほうがいい理由3つ①一番身近なのが病院 メンタルヘルスに悩んだ

うつかも?→初受診までが難しい<後編>

前編では、 1.うつかも、と思ったら受診したほうがいい理由3つ 2.受診しないまま(=未治療)だとどうなるか? についてお話しました。 3.病院へ行こうとしない…家族や周囲はどうすればいい?相手が子どもではないなら、無理やり引き摺って行くことは出来ませんし、本人に治療する意思が無いなら、受診してもあまり効果は期待できません。 しかし家族としては気が気ではない。病院に行けば全てが解決するわけではなくても、専門機関と繋がり、何らかの診断を下してもらえるほうが安心出来ます。 そ

悩み過ぎてしまう悩み

悩み過ぎる・考えすぎる習慣に悩んでいる人は多いと思います。 本来、悩んだり考えたりする思考力は、自分の身を護るために有効なスキルであるはずなのに、やりすぎてしまうことで逆にストレスになってしまうのは皮肉な話です。 過去の経験から学んだ結果、悩み過ぎるようになってしまったのかもしれませんが、それが高じて、常に何か悩んでいる状態が、自分にとっての「常態」になっていませんか? その場合は、悩み過ぎる自分と、少し距離を取ってみてはどうでしょうか。 1.悩み過ぎるとは?<事例>その

健康の0次予防とうつ病対策

1次予防、2次予防はよくご存じだと思います。3次もあります。 1次…病気にならないようにすること 2次…早期発見・早期治療により重篤化を防ぐ 3次…回復後の復帰、リハビリテーション です。 では、0次予防とは何でしょうか。 そしてうつ病に対する0次予防として、出来ることは何でしょうか? 1.0次予防とは具体的には、建築や街づくり対策など。 なので、国、地方自治体、企業などが主体となって取り組むものになります。 2.0次予防と生活はどう関わってくるか0次予防そのもの

うつ家族との休日の過ごし方

うつ病に限らず、誰もが待ち望む休日。 あれもしよう、これもやりたいと思いつつ、うつ病で動けない家族がいたら、普段通りの休日を過ごすのは難しいと思ってしまいます。 だからこそ、気をつけたいのは3つ。 「いつも通り」「自分だけの時間」「何もしない」 です。 「いつも通り」→生活リズム保持で月曜日を憂うつにしない平日と休日では、起きる時間からして普段とは違う人が多いと思います。 ですがここは、許容範囲で平日と同じリズムで過ごしましょう。 同じ時間に起きて、朝ご飯を食べて、着替え

うつ病になったら「腹くくる」

自分や家族、身近な人がうつ病になった時。 経験がなければ(普通無い)慌てます。焦ります。不安になり冷静に考えることが難しくなります。 しかし、緊急事態に一番大事なのは、慌てない、焦らない、冷静になること。 腹をくくることが必要です。 1.なっちゃったものはしょうがない居直りましょう。 乱暴な言い方に聞こえたら申し訳ありません。 しかし、うつ病に限らず病気はなってしまったら後は治療してリハビリして再発予防するしかありません。 病気にならなかった過去には戻らないし、戻らない過去

抱え込むのをやめたい

大量の仕事、役割、ストレスなどを、自分一人で抱え込んでしまう。 心当たりのある方は多いのではないでしょうか。 能力もスキルも高く、キャパも大きく、気力体力に自信がある人がやってしまいがち。 本当に受け入れられる量なら問題ないし周囲も大助かりですが、気が付かないうちにキャパ越えしてしまうのが怖いです。 しかしこれも性格の一端なので、「やるな」と言われてすぐ止められるものでもない。 あえてやってしまう人はそのデメリットを、抱え込みたくない人は荷を下ろす方法を覚えましょう。 【