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うつ病家族の知恵袋

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家族がうつ病になると、思いがけない出来事や悩みと次々に直面します。 そんな時どうやって取り組むか、立ち向かうのか、あえて逃げるのか。 経験者+カウンセラー+精神保健福祉士がアドバ…
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#うつ病家族

【出版のご案内】家族のうつ病を支える人へ

何度かnoteでもお話しておりましたが、この度Galaxybooks社より本を出版いたしました。 『家族のうつ病を支える人へ』~共倒れしないために、今、出来ること~ 一人で抱え込まないで甘えよう【本の概要】価格:¥1,485(税込) ページ数:134ページ 出版社:Galaxybooks 寸法:13 x 0.79 x 18.8 cm ジャンル:自己啓発/メンタルヘルス/精神疾患/家族ケア 【目次】まえがき うつ×支える人「らしさ」を中心とした自立支援 第1章 「助けて

スルースキルとは:メンタルケアラーのための心の防御術

メンタルケアラーにとって、ストレスから⾃⾝を守るスルースキルは不可⽋です。 スルースキルには、状況を客観的に捉える力、感情をコントロールする力、自分のニーズを認識し優先させる力が含まれます。 これらの力を身につけることで、メンタルケアラーは自身の精神的健康を維持しながら、家族を支え続けることができます。 しかし、メンタルケアラーがスルースキルを持っていない場合、ストレスが高まり、バーンアウトリスクが高まるだけでなく、家族への支援にも悪影響を与える可能性があります。 ケアラーが

【メンタルケアラー必見】ケア生活完全攻略の4大スキル

/ 🎁無料プレゼント企画 第6弾🎁 \ ≪ケアラー歴20年のカウンセラー直伝!≫ ケア生活完全攻略の4大スキルメンタルケアラーの毎日は、問題と悩みの連続です それこそ一つ一つ数えていたらきりがないでしょう 無限に出てくる毎日の問題を一つ一つ対処するのもきりがありません 毎日の無数の問題をまとめて対処出来る 「4大スキル」について解説しました 更にこの4つを身に着けていただくためのワーク・資料もご用意しました ≪受取方法≫ けいぜん庵のLINEに友だち登録していただく

うつ病家族の感情のコントロールの難しさ:理由と対処法

家族に対する感情のコントロール、特にイライラや怒りが収まらない。どう対処すればいいか分からない、という悩みはケアラーあるあるです。 私も対処の仕方が分からず、散々夫と衝突しました。今思えば要らないことをたくさん言っていました。 しかし、イライラする根本は「どうにかして状況を改善したい」という意欲です。それは大事なモチベーションです。 意欲をそぐことなく、家族に対する怒りを和らげるためには「ストレス」「無力感」「自己評価の低下」を防止しましょう。 1.うつ病家族に対する感

うつ病回復期の準備と注意点

復帰へのスムーズな道のり うつ病が少しずつ回復してくると、一気に「治った」と思って失敗する、を繰り返してしまいます。 それは本人だけでなく家族も同様です。ずっと心配や不安を抱えていたからこそ反動が出ます。 うつ病の回復期とはどんな状態でしょうか。その後も続く再発予防も含めて考える必要があります。 職場に戻る・戻らないの判断に縛られず、家族自身の意見も含め、広い視野から今後を考える視点を持ちましょう。 1.うつ病回復期とは、不安定さが大きく出る時期①気分が安定し、エネルギー

共感しすぎて辛い!家族のネガティブ感情への対処法と共感疲労防止のポイント

うつ病家族の落ち込みやネガティブ感情に引きずられて辛い、という経験があるケアラーは多いと思います。 人は他者の感情に無意識に共感します。それが病気の家族であれば尚更です。 共感しすぎは多くのデメリットがあります。共感しないスキルもまた必要です。 家族のネガティブ感情への共感疲労への対抗策は、「課題の分離」「役割の明確化」「キャパシティの再認識」です。 1.近くにいる人に共感しすぎてしまう仕組み扁桃体 扁桃体は、他者からの情報発信の中から、特に感情に関する意味を読み取る役割

効果的なメンタル不調サポート

~当事者の要望と周囲の役割~ 周囲、特に家族や職場にメンタルが不調そうに見える人がいると、心配だし気になります。 しかし具体的に自分に何が出来るのかが分からず悩んでしまい、何も出来ないまま時間だけが経ってしまうことが多いでしょう。 メンタル不調を来たしている人は、周囲に何を期待しているのでしょうか。それを知ることで自分の役割が分かってきます。 メンタル不調の人との接し方、家族や職場関係者に出来ることについてまとめました。 1.メンタル不調当事者の要望どんな症状か、元々どう

家族の相談先の見つけ方

~精神疾患で苦しむ家族への支援ガイド~ 「家族が精神疾患になったことで起きている家族側の悩み」は、一体どこへ相談したらいいのか分からない、という悩みを耳にします。 私もそうでした。思い切って相談しても「家族だから頑張って」でおわってしまったこともあります。その時はそういうものかとも思いました。 ですが今自分が専門家になって、家族側の相談窓口が無いことがどれほどのデメリットか、を痛感しています。 家族目線の相談先も絶対に必要です。 それは公的機関、家族会、家族自身がカウンセリ

家族の精神疾患を受け入れるためのステップ

― 恥ずかしいと思う理由とその克服方法― 「家族の精神疾患が恥ずかしい、受け入れられない」と思ってしまう。 恥ずかしい、ではなくても、他の人には言えない、と思ったことがある方は多いと思います。 何故でしょうか。それは病気に対する誤解が大きく関与しています。 精神疾患への正しい知識を得て、目の前の家族としっかりコミュニケーションをとることで、恥ずかしさを乗り越えて受容することが出来るようになります。 1.精神疾患は恥ずかしくない①誰でもなる可能性がある病気である 精神疾

家族の理想像の具現化

~ケアラーの役割と共有された目標~ うつ病患者の家族が直面する課題は複雑であり、理想像を描くこと自体が困難な場合があります。 現実の辛さや病気との向き合い方を考えることが先決となります。 回復が最優先事項である一方で、理想像を見据えることは家族の結束と希望を生む大切なステップと言えるでしょう。 現実と理想を結ぶ架け橋としてのアプローチを探り、家族の共有された理想像が生まれるプロセスに焦点を当てて考えました。 1.うつ病患者の家族にとっての理想像とは?理想像を思い描く余裕も

相手の不機嫌に巻き込まれない3つの方法

家族が精神疾患になると、相手が家族と言えどコミュニケーションスキルが求められます。しかも結構高度なスキルが必要になります。 そのうちの一つ、「相手が不機嫌になったとき」。 相手が病気であることを踏まえたうえで、どのように対処すれば良いでしょうか。 1.相手の不機嫌に影響を受けやすい人の特徴一緒にいる人、特に一緒に生活している人の機嫌やペースは、どうしたって影響を受けるでしょう。それが「家族」で「同居人」です。 自分の気分を外へ放出するかしないか、は、個人差があります。 外に

理想像を描くことでメンタルを前向きに変える方法

悩みや問題があってメンタルが後ろ向きになっているときに「どうなりたい?」「目標は?」と聞かれても考えづらいですよね。 それでも理想像があるかないかで、今後は大きく変わってきます。 1.どうして理想像が描けないのか「~になったらいいのに」は、心のどこかで考えているでしょう。 けれど思い浮かんだとしても諦めてしまいます。 諦める理由は色々あると思います。 だけど××が解決しなければ無理だよね きっと叶うことはない と考えてしまったり、 思い浮かんだ理想像がリアルじゃな

メンタルケアラーへ10のアドバイス

ー 自分を労りながら家族をサポート ー メンタルケアラーとは、精神疾患の家族を支えてケアする人のことです。 私もメンタルケアラーです。 ご主人や奥様、親御さん、お子さん、ごきょうだいなど、同居家族が精神疾患になったことで様々なストレスや不安、負荷で悩んでいる方はとても多いと思います。 今回は私自身の経験とカウンセラー・精神保健福祉士としての見解を踏まえて、「メンタルケアラーに身につけて欲しい10ヶ条」をお話したいと思います。 その1:体力何はともあれ体力が必要です。 健康

日常レスパイトでケアラーケア

前回は福祉サービスを活用したレスパイトについてご案内しました。 本日は公的サービスの活用以前に、生活の中で出来る「日常レスパイト」について考えてみたいと思います 1.メンタルケアラーにレスパイトが必要な理由身体ケアや日常動作介助が必要な高齢者・身体障害者介護と、うつ病などの精神疾患を患った家族のケアは内容に違いがあります。 精神疾患の場合は以前より出来ないことが増えたとはいえ、トイレや食料摂取、横になったり起き上がったり、着替えなどは本人が可能です。 ではどこでレスパイ