マガジンのカバー画像

うつ病家族の知恵袋

96
家族がうつ病になると、思いがけない出来事や悩みと次々に直面します。 そんな時どうやって取り組むか、立ち向かうのか、あえて逃げるのか。 経験者+カウンセラー+精神保健福祉士がアドバ…
運営しているクリエイター

記事一覧

家族が知っておきたい「障害者雇用」基礎知識

—障害者雇用について知り、将来への不安を減らそう— うつ病など精神疾患で仕事を休職・退職した家族を見ていると、 『今後仕事はどうすればいいんだろう、どうすることが出来るんだろう』 と考えるでしょう。 もちろん本人の考えが第一ですが、それ以外でも「どういう働き方・リハビリテーションがあるのか」を知っておくことは、家族にとって大きな安心材料になります。 そしてもし本人が想定していた復帰プランがとん挫したときに、アドバイスすることも出来ます。 今回の講座では、以下の内容につい

家族のうつ病を受け入れる心構えと対処法

~困難を乗り越える方法~ 家族がうつ病になった時、それをすぐに受け入れてサポート体制に入ることは現実的には難しいです。 家族の病気はどんなものでもショックですが、精神疾患特有の問題があるからです。それは家族と言えど同じです。 受け入れることが難しい問題と向き合わなければいけないのは辛いです。簡単ではありません。 それでも向き合わざるを得ないのが家族です。ではどんな向き合い方があるのか、を考えました。 1.うつ病の人に必要なのは、周囲からの理解①辛さへの無理解からうつ病になる

うつ病患者家族が突き当たる3つの壁

~家族のうつ病に直面したとき、あなたにできること~ 家族がうつ病になると、問題は病気だけではないことに次第に気づいていきます。 病気だけなら主治医に任せておくほかありません。しかし家族が向き合わなければいけない問題はそこではありません。 不安が強いと力が入り過ぎて選択肢が狭くなってしまいます。でもそれは家族なら当然のことです。 家族だからこそ突き当たる壁とその克服方法を伝授いたします。 1.家族が病気になると、今までの常識が通用しなくなる①自己認識 まず最初に突き当たる壁

【出版のご案内】家族のうつ病を支える人へ

何度かnoteでもお話しておりましたが、この度Galaxybooks社より本を出版いたしました。 『家族のうつ病を支える人へ』~共倒れしないために、今、出来ること~ 一人で抱え込まないで甘えよう【本の概要】価格:¥1,485(税込) ページ数:134ページ 出版社:Galaxybooks 寸法:13 x 0.79 x 18.8 cm ジャンル:自己啓発/メンタルヘルス/精神疾患/家族ケア 【目次】まえがき うつ×支える人「らしさ」を中心とした自立支援 第1章 「助けて

『夫婦を育てる』究極のコミュニケーションガイド

こんにちは メンタルケアラーカウンセラーの西岡です。 本日は「夫婦間コミュニケーション」をテーマにした動画を作成しましたので、ご案内させていただきます。 夫婦の「絆」を強化するための実践的コミュニケーションテクニック ~精神疾患の影響も乗り越える、強固な関係構築術~ (動画:36分 + 演習4点) 夫婦でありケアラーでもある皆さんは、 コミュニケーションにおいて特に悩むことが多いと思います。 ✅気持ちが通じない ✅分かってもらえない ✅衝突が増えた 一つ一つの問題は

うつ病ケアの落とし穴:家族間で起こるモラハラの原因

モラハラという言葉は一般化して久しいです。自分もされているかも、と思ったことがない方はいないのではないでしょうか。 そして同じくらい不安なのが、自分ももしかしたらモラハラしているかも、という疑念です。 何が「モラハラ」として危険視されるのかがぼんやりとしていると、行為者としても被害者としても気づきづらいです。それが家庭内なら尚更です。 今回は家庭内のモラハラとはどんなものか、予防方法と解決策についてお話します。 1.モラハラの定義①モラハラ(モラルハラスメント)とは何か

スルースキルとは:メンタルケアラーのための心の防御術

メンタルケアラーにとって、ストレスから⾃⾝を守るスルースキルは不可⽋です。 スルースキルには、状況を客観的に捉える力、感情をコントロールする力、自分のニーズを認識し優先させる力が含まれます。 これらの力を身につけることで、メンタルケアラーは自身の精神的健康を維持しながら、家族を支え続けることができます。 しかし、メンタルケアラーがスルースキルを持っていない場合、ストレスが高まり、バーンアウトリスクが高まるだけでなく、家族への支援にも悪影響を与える可能性があります。 ケアラーが

【メンタルケアラー必見】ケア生活完全攻略の4大スキル

/ 🎁無料プレゼント企画 第6弾🎁 \ ≪ケアラー歴20年のカウンセラー直伝!≫ ケア生活完全攻略の4大スキルメンタルケアラーの毎日は、問題と悩みの連続です それこそ一つ一つ数えていたらきりがないでしょう 無限に出てくる毎日の問題を一つ一つ対処するのもきりがありません 毎日の無数の問題をまとめて対処出来る 「4大スキル」について解説しました 更にこの4つを身に着けていただくためのワーク・資料もご用意しました ≪受取方法≫ けいぜん庵のLINEに友だち登録していただく

夫婦間コミュニケーション:絆を築く3つのポイント

~精神疾患患者とメンタルケアラーの夫婦の場合~ 夫婦間のコミュニケーションは難しいですよね。 他の人なら「?」で済むような反応が、相手をよく知っているがために、その意図を読み取れてしまったり、深読みすることもあります。逆にこちらの意図を汲んでくれないことに不満を持ってしまったりします。 更にどちらかが精神疾患を持っていると、症状への配慮も加わるので難しさが増加します。 今回は、夫婦間コミュニケーションの注意点と活用できる心理学的アプローチ、更に今日から出来る工夫点をご紹介し

共感と同調:ケアラーの心理的負担と理想的な対応

辛い状況にある相手から同調を求められて拒否できる人は少ないでしょう。それがパートナーなら尚更です。 しかし一緒に生活する中で、常に同調し続けることはケアラーのメンタルを疲弊させます。 ケアラーが取るべき態度は、同調でしょうか、否定でしょうか、共感でしょうか。 ずっと一緒にいるからこそ、無条件の同調ではなくお互いの意思を尊重し合える共感を目指すことをお勧めします。 1.共感と同調はどう違う?①共感とは 共感とは「あたかもその人になったつもりで」その人が感じていることを

うつ病家族の感情のコントロールの難しさ:理由と対処法

家族に対する感情のコントロール、特にイライラや怒りが収まらない。どう対処すればいいか分からない、という悩みはケアラーあるあるです。 私も対処の仕方が分からず、散々夫と衝突しました。今思えば要らないことをたくさん言っていました。 しかし、イライラする根本は「どうにかして状況を改善したい」という意欲です。それは大事なモチベーションです。 意欲をそぐことなく、家族に対する怒りを和らげるためには「ストレス」「無力感」「自己評価の低下」を防止しましょう。 1.うつ病家族に対する感

うつ病回復期の準備と注意点

復帰へのスムーズな道のり うつ病が少しずつ回復してくると、一気に「治った」と思って失敗する、を繰り返してしまいます。 それは本人だけでなく家族も同様です。ずっと心配や不安を抱えていたからこそ反動が出ます。 うつ病の回復期とはどんな状態でしょうか。その後も続く再発予防も含めて考える必要があります。 職場に戻る・戻らないの判断に縛られず、家族自身の意見も含め、広い視野から今後を考える視点を持ちましょう。 1.うつ病回復期とは、不安定さが大きく出る時期①気分が安定し、エネルギー

うつ病急性期の症状と治療・サポート

-家族に出来ることのポイントを解説- うつ病は発症直後が一番状態が悪いです。一番しんどい時に家族も何をしていいのか分からず戸惑います。 うつ病が増えていることを頭では分かっていても、いざ家族がなるとすぐに対処出来ないのが現実です。 家族がうつ病になったときにやるべきノウハウの中から、今このタイミングで出来ること・やるべきことを知りましょう。 それが分かれば不要に慌てることなく、対応することが出来ます。 1.うつ病急性期とは①うつ病回復までの3段階 うつ病は発症から回復ま

共感しすぎて辛い!家族のネガティブ感情への対処法と共感疲労防止のポイント

うつ病家族の落ち込みやネガティブ感情に引きずられて辛い、という経験があるケアラーは多いと思います。 人は他者の感情に無意識に共感します。それが病気の家族であれば尚更です。 共感しすぎは多くのデメリットがあります。共感しないスキルもまた必要です。 家族のネガティブ感情への共感疲労への対抗策は、「課題の分離」「役割の明確化」「キャパシティの再認識」です。 1.近くにいる人に共感しすぎてしまう仕組み扁桃体 扁桃体は、他者からの情報発信の中から、特に感情に関する意味を読み取る役割