貸借対照表/バランスシート

お金の仕組みを理解するのに非常に重要となるのが、バランスシートです。ここでは、バランスシートの基礎について学びます。

すでに知っているよ、という方も一通り目を通してください。以降の記事では、ここで説明する平易な概念で頻繁に出てくるからです。

バランスシートとは

バランスシートとは、端的にいえば資産と負債のスナップショットです。ある時点での資産と負債を、表またはグラフで表現します。対象範囲は、個人、世帯/家族、団体、企業、自治体、国全体など、いろいろと考えられます。

以下に例を示します。日本円で表すと金額感を想像してしまうので、架空の通貨G(ゴールド)で表しています(笑)。

バランスシートの例:表形式
バランスシートの例:グラフ形式

扱う資産や負債は、自由に決められます。例えば上の例で、S銀行預金とクレジットカードだけ抜き出してバランスシートを作ることもできます。何を見たいか次第で中身を決めていいのです。

バランスシートの例:資産・負債の抜粋

純資産/純負債

バランスシート上で、資産と負債が同額であることはほとんどありません。左右が均衡(バランス)しないのです。ではなぜバランスシートと呼ぶのでしょうか?

純資産

資産が負債より多いとき、その差額「資産-負債」を純資産と呼びます。グラフでは、右下の隙間が純資産額に相当します。

例えば1万円持っていても、クレジットカードで8千円の買い物をしていれば、純粋な資産額はその差にあたる2千円です。それを純資産と呼びます。

右側は負債なのに純資産があることに違和感があるかも知れません。バランスシートは3部構成と捉えましょう:資産の部/負債の部/純資産の部。純資産を右下に置くことで、左右がバランスする、というだけです。

純負債

逆に資産より負債が多ければ、その差額「負債-資産」を純負債と呼びます。グラフでは、左下の隙間が純負債額に相当します。

例えば5千円持っていても、クレジットカードで8千円の買い物をしていれば、3千円の純負債を負っている状態です。(クレジットカードの支払期限までに3千円入手できる見込みがあれば、なんら問題ありません)

資産のある左側に純負債がありますが、バランスシートを3部構成と考えれば違和感ないですよね。左右をバランスするために左下に置いているだけです。

まとめ

バランスシートとは、ある時点での資産と負債のスナップショットです。扱う対象範囲、資産、負債は、バランスシートで何を見たいか次第です。

資産と負債の差額を、純資産もしくは純負債と呼びます。純資産/純負債は、具体的な資産/負債に相当するものではありません。単に資産と負債の差額を表す、仮想的に作った項目です。

もっとも、以降の記事では純資産/純負債はほとんど出てきません。大抵、次のような模式図を使って、ある範囲内の資産や負債にだけ注目します。

資産のみ
負債のみ
同額の資産と負債

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