《お念仏だより#92》鏡は先に笑わない

鏡に映った自分は、
こちらが笑いかけないと
笑い返してくれません。

相手が人でも同じです。

こちらから
笑いかけないと

相手は
笑顔になりません。

鏡と違って、

相手も人間ですから、

笑いかけたからといって、

必ず笑顔が返ってくるとは
限りませんが、

少なくとも、
こちらが笑顔でなかったら
相手も、笑顔には
ならないでしょう。

和顔施わがんせという言葉を
聞いたことがありますか？

和顔わがんとは、
穏やかな笑顔。

施せというのは
お布施ふせの「施」です。

お布施というと
お金を連想しますが、

実は、「布施ふせ」には
もう少し広い意味が
あります。

布施とは、
自分のものを
人のために使うこと。

仏道修行のひとつです。

人間には、
一度手に入れたら、
離したくないという
執着の心があります。

悪口を言ったり
喧嘩をしたり
争いごとの元は
執着心なのです。

自分のものを
一つでも多く手放すのが
布施行です。

自分のための修行ですから
見返りを求めてはいけません。

笑顔を向けたのに、
相手が笑顔を返してくれないと
文句を言うのではなく、

自分の笑顔で
人を幸せにできるのだと思って
あなたもやってみませんか！

布施行については、
こちらの記事も
参考になります。