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マーケティング「古典」へのご案内

マーケティング古典への傾倒

私には気づけば買っているものがあります。

90年代〜2000年代に出版されたマーケティングに関する本です。
この年代に出版された本は、変化の早いマーケティング業界においては「古典」と言えるかもしれません。

本来の用途とは異なるかもしれませんが、以降の文章では「古典」として記載します。
(古典と記載しますが、単純に発売から時間が経過した古い本という意味で使用しています。ネガティブな意図はありません)

。あれば、最新の本も古典をどちらも読むようにしていたが、最近は古典の方が多くなっています。
今日はそのことについて話そうと思います。

私とマーケティングの関わりについて以前のnoteで記載したので興味あればぜひご覧ください。

マーケティング「古典」の再評価

私が広告代理店に入社前に読んでいたマーケティング本は、最近出版された本が圧倒的に多かった記憶です。
その時は、古典を読んでも昔の時代のことが書かれて、参考にならないという認識でした。

マーケティングにおいて「SNS」の登場が大きな意味合いを持っていると考えていたからです。

・ユーザー発信の情報(User Generated Content、以後UGC)が多くなり、インターネット上の情報量がSNS以前と以後では大きな差があること
・UGCによって企業とユーザーの情報の非対称性を改善したこと

以上、挙げたように大きな変革をもたらしたと思っているので、SNSが登場していない頃のマーケティング本を読んでも参考にならないと勘違いしていました。

『マーケティングマネジメント』との出会い

しかし、そんな私がマーケティングに関する「古典」を購入するようになったのは、間違いなく『マーケティングマネジメント」という本を読んだことがきっかけです。
広告代理店へ転職したばかりの頃、マーケティング業界で有名なある方のマーケティング講座に申し込みました。
今でもその講座は続いているので、マーケティングを体系的に学びたい方にはオススメです。


その講座の中で、講師の方は『マーケティングマネジメント』をオススメ本として紹介していました。
『マーケティングマネジメント』を一通り読めば、マーケティングの全体像を理解できるのに、読んでいる人が少ないとおっしゃっていました。

マーケティングの基礎を学ぶ

マーケティング講座は、マーケティングの成り立ちやマーケティングが学問になっていった背景を含めた説明があって、学問としても興味深く、実務にも役に立つような講義で本当に勉強になりました。

講師の方を尊敬していたので、オススメされた本は全部読もうと思っており、当然マーケティングマネジメントも読み始めました。

ただ、その当時の『マーケティングマネジメント』は2014年の発売から7年経っていた第12版でした。正直古い本だと読む前は思っていましたが、実際に読んでみると全く古い内容ではなく、マーケティングに関する基礎的な内容を網羅されている教科書でした。
こんな基礎知識もなかったのか焦りながら読んだことを覚えています。
(ちなみに、講師の方から講座でオススメされたのは、原書版(英語)です。翻訳版も出ているので、英語が苦手な方は翻訳版からで良いと思います。私は日本語→英語の順に読みました。)

マーケティングのことを勉強していたつもりでしたが、『マーケティングマネジメント』を読んだことで、自分が知っているような新しい本だけを読むだけでは不十分だと感じました。その講師の方がオススメするマーケティングに関する本は大体買うようになりました。
オススメ本だけではなく、少し前に出版された本を漁っていくと面白そうな本が多くて、面白かった本の著者の過去の本を掘っていって自分でも探して買うようになっていって今では数えきれないほどあります。

「古典」を読むべき3つの理由

「古典」を読むべき理由としては3つあると思っています。

  1. 「評価がわかりやすく、時代を生き残ってきた名著な可能性が高い」
    過去に発売された本なので、既にある程度の評価がなされています。良い本か悪い本かの判別がつきやすく、さらに時代を経ても評価が高い本は面白い本である可能性が高いと言えます。

  2. 「HOWの話が少なく、本質的な話が多い」
    HOWの話で終わっている本が少なく、きちんと本質に触れる内容が多くなっている印象です。最新の本だとHOWだけの本も多くあって、なぜそれをやるのかにまで触れていない本も多く確認され、古典の方が面白い本が多いと感じています。

  3. 「安く手に入る」
    絶版本などは別ですが、基本的には中古本になるので、安く手に入る可能性が高いです。

「古典」は初心者全員にオススメできる内容ではないのですが、これから仕事でマーケティングを使う方用にオススメのマーケティングの古めの本を紹介して終わろうと思います。

マーケティング「古典」本の推薦3冊

今回のテーマ通りにマーケティング本の古典から3つ紹介します。

1.『マーケティングマネジメント』
今は原書16版を邦訳した内容で2022年発売ですが、王道なので紹介します。最初は本の厚さに困惑すると思うのですが、ぜひチャレンジしてほしい本になります。

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2.『マーケティングゲーム』
ファミリーマートCMOの足立さんが監修されたマーケティング全般について語られた本です。絶版本で高くなっている時期もありますが、ぜひ安い時期に手に入れてほしい本になります。

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3.『消費者行動論体系』
中央大学名誉教授の田中洋さんが書かれた本です。電通に長年勤めた後に教授になられた著者が、分かりやすい視点で消費者行動を分析し、体系的に整理された内容になります。2008年の本になりますが、今でも決して古くなっておらずとても勉強になります。

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番外編「マーケティングに何ができるかとことん語ろう」
平易な語り口でマーケティングについて説明されている本です。初心者にはオススメです。実務面でマーケティング、営業をやってきた方で、内容面は実務に中心の内容になります。基本的に関西弁で癖がある書き方なので合わない人もいると思うので、番外編でのおすすめになります。

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もちろん、新しい内容のインプットもためになると思います。
ここ数年で面白かった本をおまけ的に挙げて終わろうと思います。

最新マーケティング本の推薦3冊

1.『マーケティングの力』
マーケティングにおける最新概念・理論を学べる本です。辞書的に使えると思うので、新しい概念を理解したい時など困った時に読んでみてください。

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2.『ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法』
タイトルだけ見るとHOWの話が多いように感じられますが、実際にはハック的なHOWだけではなく、なぜ効果があるのかにも触れられていて、面白かったです。こちらは普段の業務にも活かせる内容でした。

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3.『実務家ブランド論』
こちらはブランディングの本になりますが、ブランディングを学ぶ一冊目としてオススメできる本になります。学問的にブランディングについて学んでみたけど、実務にどう活かせるのか分からなかった人はぜひこの本を読んでみてください。マーケティングに疎い父もこの本は読みやすかったようです。

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今回はマーケティングにおける「古典」を買い始めたきっかけについての書いてきましたが、私自身まだまだなのでオススメの本がありましたら、ぜひコメント等で教えていただけるとありがたいです。
以上、私の #買ったわけ  でした。

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