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【屋久島】激闘!風雨、猿、鹿、鼠そして人との出会い(4日目)

お盆ですね。
先日まで台湾に旅行しておりました。
これも書きだすと時間がかかりそうなので、写真だけアップするかもしれないです。。。

というか、ちょっとこの屋久島旅行記を引っ張りすぎてるので、駆け足で書いていきたい。記憶もあいまいになってきている・・・。

とはいえ下山の4日目。
待望の縄文杉、ウィルソン株登場で御座います。楽しんでいきましょう。


■悩む出発時間

朝5時起床。
だいたいみんな同じくらいに起きてきて
同じくらいにご飯を食べて
同じ悩みを口にする。
「いつ下山する?」

天候は雨。弱いが降り続く雨。
昨日考えてたことは
メインプランは危険の少ない荒川登山口のルートで
天候含め希望がありそうなら白谷雲水峡のルートっ
て感じ。

荒川登山口に降りるルートはバス待ち時間がかなり長くなるので、みんなゆっくり出ますか、っていう雰囲気がある。

そんな空気感のなか先陣を切ったのが、昨日話した若夫婦。
出発する二人に挨拶して見送る。時刻は6時。

そんな二人を見ているとこちらも出発したくてうずうずしてきた。
濡れた衣服で湿度100%のような環境に1日中おかれているので、正直かなり嫌気がさしていた。
早くお風呂入りたい!乾いた衣服を着たい!
そんな願望がふつふつと湧き上がってくる。

バスの時間は早く出ても変わらないが、昨日の話で若夫婦と登山口で合流できればタクシー相乗りの可能性が出てくる。
となれば、二人を待たせないためにも早く出発したほうがいいと判断。

6時半、出発。


■再会

雨がしとしと降るので、夜頑張って多少なりとも水分を飛ばした衣服は一瞬にして、しとどに濡れてしまった。

昨日の疲労も相まってかなり足に来ている気がする。
しかし本日は下山のため下りメイン。なんとか行けるだろう。

30分ほど行くと高塚小屋があり、近くに屋根付きの休憩所があるので休憩。
と、そこに若夫婦がいた。
早すぎる再会。
もうすぐ縄文杉なので、お互いに写真撮りましょうと約束して一緒に縄文杉へ向かう。


■ついに縄文杉との邂逅

そして、ついに、縄文杉に到着した。
なおも天気は悪いが、雰囲気はこれでいいような気もする。
縄文杉には近づけないようになっているのだが、
縄文杉の下方に木製の足場が広場のように組まれており、そこから縄文杉を拝見することができる。

疲れもあるのだろうが、3人とも言葉少な感嘆の言葉を漏らす程度で、完全に荘厳な雰囲気にのまれてしまっている。


縄文杉デカすぎる!かっこよすぎる!
撮ってもらった写真

お互いに写真撮影会を行い、雨の中感動を共有できて本当によかった。
いい人達だ。

少し早めに自分だけ切り上げて、下山の道を先に行く。
雨は同じリズムで降り続く。

カメラをずっと雨にさらしておくのも嫌なので、ビニールをかぶせるのだが、そうすると、写真を撮るのにビニールを外す作業が入るため大変億劫である。

写真撮影枚数が俄然減っていく。

■登山客とのふれあい

下山をしていくとすれ違う登山客も増えてくる。
縄文杉を目指して登ってくる人たちだ。

これまで、小屋ではいろんな人がいたが、登山道ですれ違うのはかなり久しぶり。
お互いに気を付けて、と声を掛け合い、雨で滑る道を行く。

外国人の二人組とも会話して
「写真撮っていい?」と聞くと「OK!」とステキな笑顔。
いい写真も撮れたし、なんかすごく元気出た。


素敵な笑顔の2人
滑らないように滑らないように…

■ウィルソン杉にはハートがある

さらに標高を下げたところにウィルソン株がある。
中に入って見上げると、ハート形の空が見えるというあれだ。

木が切られたのは豊臣秀吉の時代らしいが、
有名になったのは1914年に植物学者ウィルソン博士によって調査されたころかららしく、博士の名前をとってウィルソン株というらしい。

実際に見てみるとかなりデカい。
周りにはこれを見に来たたくさんの人がいた。

順番待ちして、中に入ってみるとかなり見上げないといけない。
雨も降りこんでくるし、レンズの画角的にしゃがまないと行けなくてかなりつらかったが、何とかハート形をとらえることができた。


ぎりぎりハートになった!
外からみるウィルソン株

■線路沿いの下山路

ウィルソン株をあとにしていくとさらに登山客が増える。
ツアーの団体がいっぱいいるので、すれ違うのにもかなり気を遣う。

少し下ると線路が見えてきて、線路沿いを行く道になる。
この線路は伐採した屋久杉を麓まで運ぶ役割をしていたらしいが、今はトイレの整備をするためにのみ使われているらしい。

線路なので平坦だし、人気のガイドツアーで使う道なので踏み固められていて歩きやすい。

安全な道に少しほっとする。


■悩む白谷雲水峡

安心して歩ける道とは言え長く単調な道には飽きが来る。
そんなときに現れるのが、白谷雲水峡への分岐。

真直ぐ続く道に左へ入り登っていく道が現れる。
標識に白谷雲水峡の文字。
登りがあるのだ。
250mほど標高をあげて、それから下るとその先に白谷雲水峡がやっと現れる。

降り続く雨を受けながら、その道を見ると、雨水が川となって流れ落ちてきている。

少し腰を落ち着けて、そこから登るための気力を集めてみる。
時間をかけてかき集めたが、なかなか集まらない。
ダメだ。これは行けない。

ということで荒川登山口からの下山に頭を切り替える。

再び線路沿いの道を行く。

■安らぎのウイスキーココア

小杉谷集落跡というところに差し掛かる。
ここは伐採作業に従事する人とその家族が住む集落であったらしい。
今は住む人もおらず、建物もほとんどない。

標識にその説明書きがあり、当時の様子も写真でしめされていた。
休憩所になっており、登山口までにはここが最後の休憩所のようだ。

どうせバス待ちの時間が豊富にあるから、ここで大休憩しようということで
クッカーを出して水を沸かした。
ココアがあったのと、ウィスキーをもってきてたので少し入れる。
ホット一息いれて気持ちも落ち着くし、体もあったまってきた。


ぼーっと休憩していると、見覚えのある二人組がやってきた。
あの若夫婦だ。
再度の再会である。

色々と会話したが、ここで休憩するつもりはないらしく、先に進んでいった。
その後、ツアー客の団体も下山途中の休憩に来て、また去っていった。

40分ほど休憩して、重い腰を上げる。

■退屈の第一形式

30分ほど歩けば、登山口に到着。
疲れた疲れた疲れた~!

このとき12時!
そして!
バスが来るのは15時!
登山口には、大きめのバス停のような休憩所とトイレがあるだけだった。

3時間の待ち時間をどうするか。
ここで効いてくるのが昨日の約束。

昨日、若夫婦とタイミングが合えばタクシーを相乗りしようと約束した。
そして今ここにも当然若夫婦はいる。本日3度目の再会。

相談してタクシーを呼ぶことになり、壁に合ったタクシー会社3社に順番にかけていく。

結果は全部空振り!
タクシーが少なすぎ、かつ予約多すぎて手配が追い付かないようだ。
(1時間後に別の携帯からかけても駄目だった)

3時間ここで過ごすほかない。
僕は思った「退屈の第一形式だ…!」



前回の記事で「暇と退屈の倫理学」を読んでいる話をしたが、その中にこんな話がある。

ハイデガーは退屈というものに3つの形式があることを論じている。
そのなかの第一形式とは、何かによって退屈させられること、としており、
田舎町の駅舎で次の電車までの4時間を過ごす場面を例示している。

(超絶意訳)

まさにこの例示の通り、バス待ちで、周りに何もなく退屈している形になっている。

一瞬テンションが上がったが、
だからと言ってこの退屈を解消できるわけでもなく、再び退屈と戦うことになった。

若夫婦と話しながら、今回の行程を話してみると向こうもJINさんの動画を見て参考にしたそうだ。

というか「相談」した、
というので、!!???という顔をしていると
なんとこの女性アウトドアショップの店長で、JINさんが常連で来ているため、行程表を見せて意見をもらうなどという贅沢プレミアムなことをしていたという。

自分が見ているYouTuberと直接知り合いの人と会うなんて意外と今までなかった。
凄い出会いをしてしまった。

とまあ、和気あいあいとしながらバスを待っていたのだが、
やはり3時間ともなると手持ち無沙汰感は否めない。

退屈であることをこれ以上描写してもしょうがないが、本当に退屈だった。
電波もあまりないし、充電も潤沢ではないので、スマホあまり触りたくない。
本を読むほどの元気もない。

そのうち続々と新高塚小屋で見た顔が到着してきて、みんな無事に下山できそうで少し安心した。

バスまで30分ほどになると、バスの関係者?のおじさんがやってきて、バスチケットの販売を始めた。
入山料も後払い的に払ってほしいとのこと。

正直、入山時に無人ポストに入れたが、入山料を多く払ってはいけない理由はない。
感謝の意味を込めてもう一度支払う。
そうすると記念のキーホルダーをもらった。うれしい。

■バスを乗り継いで下山と銭湯♨

バスがやってきて乗り込む。
また一段気が抜けた。
屋久杉自然館で乗り換え。

次は牧野というバス停で乗り換え。
バス停の近くにコンビニ的な商店があったので、乗り換えの時間でおにぎりを買って食べる。

若夫婦の旦那は缶ビールを開けていた!
くそ!我慢してたのに!

伸びてしまいそうな手を抑えに抑えて次のバスに乗る。

空港前でバスを降りてようやく宿に着く。
ザックを下ろして、濡れたウェアを剥がして外につるす。
宿のお母さんがねぎらってくれた。うれしい。
洗濯物をまとめたが、洗濯は二の次!
着替えをまとめてレッツ銭湯!

宿の近くに「縄文の宿まんてん」という宿があり日帰り温泉をやっているので行ってきますというとお母さんがWEB割引券の存在を教えてくれた。
ここで疲れ切って冷え切った体を回復させていく。
極上の銭湯がここにある!

■飲食飲酒!

さっぱりすっきりポカポカになったところで、
レッツ飲食飲酒!

「まんてん」では日帰り客に対して食事提供は行っていないらしいが、ロビーを見渡すと気になるマシーンを発見。




これだ!!


3種3杯で500円
6種6杯で1000円
ということで迷いなく6種6杯をオーダー。

水は際限なく飲めるので、
ストレートで一口飲んだあと水割りでも飲んでみる。
これを6回繰り返す。

うますぎる!全部うまい!
特に気にいった「水の森」という銘柄を売店で購入してフィニッシュ。

フロントでこの辺の飲食店を聞いてみる。
今日は定休日の店も多いらしいが「しるよし」(?)という店がやっているだろうとのこと。

良し「しるよし」へ行こう!

一旦宿に荷物を置いて空身で「しるよし」へ歩く。
町には明かりが少なくて真っ暗。
街灯を頼りに歩く。

このへんかな~というところに差し掛かると
何やら洋風おしゃれなお店がある。

「しるよし」っぽくはないな~。
と思っていると、その店の看板に「シリウス」と書いてある。

ここで気付く。

「シリウス」じゃねーか・・どあほう!(流川)

向こうの活舌が悪いのか、こちらの聞き取りがまずいのか。。
まあいいです。
飯を食わせてくれ。ということで入店。

おしゃれなカウンターが入って、ボサノヴァ?が流れる綺麗な店。

ここではうどんとつまみ、そして
クラフトビールとウイスキーをいただいた。
お酒はどちらも屋久島産のもので、特にクラフトビールは良かった!
なんと原材料名に「木片(屋久島地杉)」という記載があるのだ。
杉の香りをふんだんに楽しめるビールだった。


目いっぱい飲酒飲食をして最高の締めになったこの日。
達成感と幸福感でぐっすり眠りました!

次回最終回!
観光して帰る際に、大きなハプニング!!帰れるのか!?俺ー!

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