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人と信号機と自動運転の話

近所の小さな交差点に、信号機が設置されました。

もともと交差点自体がなかった場所に道路が整備され、信号機に「工事中」というオレンジ色のカバーがかかっていた時期をしばらく経て、ようやく信号が点灯するようになりました。

カバーがかかっている間はちょっと不安になるのでソロソロと通過していましたが、信号が点灯するようになると「すすめ」「とまれ」に迷うことはなくなり、スムーズに走れるようになりました。

が、

皮肉なことに以前よりも「自転車とぶつかりそうになった」みたいなヒヤリとした話をご近所さんからもチラホラ聞くようになりました。幸い、事故はまだ起きていないようです)

こうなってくると「信号がなかった頃の方が、安全だったんじゃないか」という説が、妙に説得力を帯びてきます。

そこで、この手の話で有名(?)な東京都大田区にある「七辻交差点」という文字通り7本の道が交差する地点の話をふと思い出しました。

また、これまでに何度か信号設置の話が持ち上がったこともあるが、道路が複雑すぎることや、交通量、事故の件数などから信号は必要ないとの判断に至り、これまで信号が付けられたこともないそうだ。

とあるように、この複雑すぎる交差点には信号機がなく、さらにここ15年ほどは大きな事故が起きていないらしいです。

「信号機、無いほうが安全じゃね?」

というのは極論としても、規律の取れた信号機に頼るよりも半信半疑のヒトの方が正しく安全な場合もあるという興味深い例かなと思います。

社内に「信号機」を立てすぎると、、

同じように、業務のプロセスやルールを決めようとすると「とにかく信号機を立てよう(=緻密なルールを決めてシステマチックにコトを進めよう)」みたいに考えがちですが、ヒトによる判断や調整余地をあえて残しておいて”よしなに”通る方が事故が少なくなる場合もあります。

うちの近所の信号機が撤去されることはおそらくないでしょう(信号機の撤去工事ってあんまり見たことないですよね)が、社内業務内の無用なルールは潔く引っこ抜いて撤去していきたいものです。

さて、ここで素朴な疑問なんですが、、、自動運転のクルマで「七辻交差点」に突入したら、一体どうなるんでしょう??

左右あらゆる方向から人や自転車が走ってくるし、確認すべき信号もないし、そもそも走るべき道もたくさんあってわかりにくいし、、、めちゃ難易度高そうです。

…と思って「七辻交差点」の記事をよく見たら、gazoo(トヨタ)のサイトでした。「自動運転で七辻交差点に入ってみました!」みたいなCMが近いうちに放送されるかもしれませんね。おみそれしました。