見出し画像

テクノロジーの発展で変わる人間の思考を観た「未来の芸術展」@森美術館

森美術館で開催中の展覧会「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」 を鑑賞。建築に始まり、服飾や医療など人間を取り囲むあらゆるのものがテクノロジーの発達とともにどう作用していくのかな、みたいなことを見通すようなキュレーション。

パッと印象付けられるのはやっぱり人工知能系か。特に面白いと思ったのはゲーム形式のシミュレーション「倫理的自動運転車」(マチュー・ケルビーニ)。あるアクシデントの場面に遭遇する直前に、そこで巻き込まれる人やモノなどあらゆる事象を捉え、そこにいくつかの判断基準を掛け合わせて、最終的な運転操作を決断する。

画像1

画像2

例えば、正面衝突しそうな場面で右か左に避ける必要がある場合。右には大統領、左には子供たち。判断基準を「社会的影響」に寄せるとハンドルは左に、「倫理」に寄せるとハンドルは右に切られる。あ、あくまでも例えですし、作品です。

そこには掛けられている保険の額とか、衝突する建造物の価値とか、とういうことも考慮されていて、とても生々しい。まあでも、空想の作品と笑ってられないし、人間だって予めその情報持っていたら咄嗟の判断が変わってくるものなのかもしれないし、色々と考えさせられた。デモ画面を延々と見てしまった。

画像3

画像4

個人的には未来のテクノロジーそのものよりも、そこで変化している人間の思考とか発想に惹かれた感じ。この3Dプリンターで作る服も面白かったなー。作品そのものもアイデアも。定期的に対峙しておきたいタイプの展覧会でした。

画像5

画像6

画像7

画像8


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?