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高知屋台餃子~たかが餃子と思うなかれ

今日はいつものITイベント系の話ではなく #ご当地グルメ の企画に乗っかって高知屋台餃子というのを紹介します。

高知屋台餃子とは?

高知県のご当地グルメというと大抵の人が思い浮かべるのは皿鉢料理とかカツオのたたきでしょう。その他にも黒潮の豊かな海の幸、うつぼ、キンメ、くじらなどなど、そして清流四万十川のうなぎやヅガニなどなど・・・新鮮な土佐の食べ物を使った料理が次々にに想いつきます。

・・・・餃子?

なぜ、そんな食材の宝庫である高知のご当地グルメに餃子があるのか??

高知の屋台餃子は高知市の繁華街にあるグリーンロード(通称屋台ロード)の名物。博多のラーメン屋広島のお好み焼きのように「呑んだ後は〇〇」といった〆の名物料理がありますが、高知の場合は「餃子」なのです。

高知屋台餃子の特徴

名物餃子と言えば宇都宮、浜松、宮崎が有名でこの三都市が毎年消費量のランキングでし烈な競争を繰り広げています。しかしながらそのランキング上位に高知市が挙がることはありません。なぜならば宇都宮や宮崎の餃子は家庭で日常的に食べられる「日常食」であるのに対し、高知の屋台餃子は外で飲みに行ったときに食べる「ハレの食」であるからです。「呑んだ後の屋台」といった制約が高知の屋台餃子を他の地域と全く違った特徴的なモノに発達させたのです。

呑みの〆

高知屋台餃子の特徴を生んだ環境のひとつが「呑みの〆」。高知の人はお酒を飲むのが好きな人が多い(勝手な思い込み)。しかも先ほど挙げたようなおいしい料理はたくさんある。お店でさんざん飲み食いした後の「餃子」ですから、他の地域の餃子のように、例えば浜松の円形に焼かれた餃子のように大量に焼かれて出されることはありません。しかもジャンボ餃子とかボリューム満点といったこともありません。さんざん飲み食いした後ですから、ら軽く、さっくりとした食感のほうが好まれます。そのために薄い皮に少量の餡、そしてそれを蒸してから油で揚げるという独特の調理法に発達したのだと思います。

屋台という調理環境

そしてもうひとつは屋台であるという事。餃子を実際に作ってみた人であればわかるでしょうが、冷静に考えたら餃子と屋台というのはあんまり相性は良くありません。餡の水を含んだ餃子の皮は時間経過とともに醗酵しはじめ独特のにおいを発します。たいていは冷凍することでこの問題を解決するのですが、屋台餃子が生まれた昭和40年代にはそんなものはありません。だから高知屋台餃子は注文を受けてから、餡を皮で包みます。そして小さな鍋で調理するスタイルが確立されていったのだと考えられます。

高知屋台餃子との出会い

・・・と言ったように高知屋台餃子の事をさも知り尽くしたような記事を書いてはいますが、実はそんなに高知に行ったことはありません。高知屋台餃子と出会ったのは東京・赤坂にある高知屋台餃子一屋さんです。このお店にIT業界の人達が集まっていたので、その縁でお店を知りました。初めてお店に行ったときにはこの高知屋台餃子のサクッとした食感におどろいたものです。気を付けないとたくさん食べてしまってお会計が怖くなるくらいおいしいし、軽くていくらでも食べられます。

できれば初めて行く方はカウンター席、出来る限り調理している様子が見られる右側の席がおすすめです。餃子が焼きあがるまでの間、餡を皮で包む様子や、独特の鍋で餃子を焼いていく様子を見ていただけることをお勧めします。

最近自粛自粛でお店に行っていませんでしたが、こんなこと書いていたらまた行きたくなってしまいました。


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