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Salesforce純正BI大全【Japan Dreamin’ 2021】のテキスト化

2021年1月30日(土)に開催されたSalesfoeceのコミュニティカンファレンスであるJapan Dreamin’ 2021。今年は3回目の開催になりますがオンラインで開催されました。当日はYoutubeLiveとDiscode、そしてZoomと様々なツールを駆使して開催されました。わたくしも無事参加できたのですが、最近コンテンツがぽつぽつと公開されているのを見つけましたので、ちょっとテキスト化してみようかと思います。第一弾は自分が聞いた中でもっとも実務的に為になった吉田さんの「Salesforce純正BI大全」をテキスト化してみようと思います。

実際のYoutube動画はこちらです。詳しくはこちらを閲覧していただくことをお勧めします。

吉田さんのnoteです。資料も公開されています。

吉田さんはリバネスのCIOの方です。

リバネスの情報はこちら

ということで要点だけ、まとめてみました。

リバネスさんのSalesforce/BI活用状況

SalesCloud、Pardot、CommunityCloud、Heroku、Quip、TableauCRM、Tableau、myTrailhead・・・・とSalesforce製品を使い倒しています。ちなみに新たにファミリーに加わったSlackも使用しているとのことです。

BIについてはSakesCloudからTableauCRMを使用し、最近Tableauを導入したとのことです。

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以前はVisualForceでバリバリとコードを書いて自前でBIを作っていましたが、それではコストが割に合わないと、TableauCRM(当時のEinstein Analytics)を導入しました。

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その中で得た情報を元にそれぞれの特徴と吉田さんの考える「使い道」を紹介されています。

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SalesCloud(ビュー、レポート、ダッシュボード)

ビュー

ビューは単一オブジェクトからのデータ取得であれば非常に簡単に表示、編集、絞り込みができるSalesforce標準のツールです。今は簡単なグラフ(3種類)を表示することも出来ます。

ただ、複数オブジェクトの連携や複雑なグラフを出力することはできません。また定期的な集計や通知も出来ません。

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レポート

レポートは行や列で集計(EXCELのピポットテーブル的な使い方)ができるSalesforce標準の集計機能です。グラフ機能も8種類のグラフに対応しています。

ビューよりも複雑な集計により集計結果のみの取得もできます。定期的なレポート通知やスナップショットにも対応でき、SalesCloudのホームページに設置することもできます。

項目の中身を受注額の範囲などでグループ化することが出来るバケット化、商談の中の顧客数などユニークな集計ができるユニークカウントという機能もあります。

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ダッシュボード

ダッシュボードは複数のレポートを組み合わせたので、それぞれのレポートへドリルダウンすることが出来ます。しゆ出来るグラフの種類はレポートに対し3つ増えています。ただそれぞれのグラフの条件を連動させることはできません。

レポートを組み合わせるだけなので簡単に作れますが、そのぶんレポートが増えてしまいます。

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SalesCloud売上予測

売上予測はSalesCloudに標準でついてくる営業活動を管理するための機能でEinstain予測機能も付いています。データ分析のしアk多がわからないというユーザーでも目標金額を入力するだけでそのまま活用することが出来ます。

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BIツール(TableauCRM、Tabreau)

ついにTableauCRMとTableauの話です。まず簡単に両方の機能比較、元々別の会社の別サービスなのでそれぞれ機能の名称が違います。

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SalesCloud内のツール(ビュー・レポート・ダッシュボード)とおおきく違うのは各グラフをクリックひとつで連携させられる事です。

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使えるグラフの種類も増えます。TableauCRMとTableauでグラフの数を比べるとTableauが少なく見えますがオプションもあり、使えるグラフの種類も違うのでどちらが良いという事はありません。

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ここから実際にTableauCRMとTableauで作ったものがいくつか紹介されました。

↓↓↓ TableauCRM 年度のタブの上でカーソルをスライドさせると各数字とグラフ画家変化します。

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↓↓↓ TableauCRM 取引先別の売上の推移グラフです

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↓↓↓ TableauCRM 都道府県別のグラフです。サクサク動きます。

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次にTableauの例・・・サンプルですが

ドラッグアンドドロップでフィルターができます。これはTabreauCRMではできない事で、散布図とかでだいたいざっくりこれくらい・・・というような場合にはTabreauのほうが向いている感じとのことです。

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ここから事例です

事例)各メディア(冊子)担当者が状況を分析しながら補充発送を戦略的に決めていく利用シーン

SalesCloud内にダッシュボードを設置しています。上がTableauCRMで作成したグラフ、下がVisualForceで作成したグラフですが生産性は10倍くらい違ったとのことでした。

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事例)マーケット施策の効果測定で誰にマーケティング施策が刺さっているかを確認するのに重宝しています。

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Tableau事例 売上目標に対する実績ですがTableauのBar in Barを使用して達成状況を表現しています

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Tableau指令 ガントチャートや郵便番号を使用したグラフを使っています。

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Tableau事例 気に入っているのは取引先別の売り上げ順位の推移をバンプチャートで表現している例です。

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Tableauはフィルタを雑に設定でき、ドラッグアンドドロップで簡単に指定できるのでとっつきやすいのではと感じています。

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TableauとTableauCRMの違い

TableauCRMはクラウド上で稼働するのに対しTableauはPCのデスクトップ上で動作するデスクトップアプリであることが大きな違いです。

TableauはDesktopとデータ前処理をするPrep・・・これがデスクトップ上で動作します。共有するためにはクラウドのOnlineとServerが存在します。あと読み取り専用のViewerがあります。

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・・・・ここから使いどころを比較

ライセンス費用

ViewerライセンスがあることでTableauのほうが安くなります

SalesCloudへの貼り付け

いまのところネィティブ連携しているTableauCRMのほうが良いですが、これはTableauも追いつくと思うので期間的優位はないとのことです。(たしか最近出ましたよね)

表示の軽さ

軽さ重視の設計なので何も考えなくてもTableauCRMのほうが軽いです。Tableauも考えて最初にフィルタをかけないと重くなってしまう場合があります。

ダッシュボードの自由度

浮動配置が使用できるのでブロック配置のTableauCRMよりはTableauのほうが自由な配置ができます。大きなグラフの空白部分を利用して最新の数字だけを重ねて配置できたりします。

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データの前処理

TableauPrepが強力なものをもっていますが、TableauCRMにもDataPrepという機能が提供されるのでほぼ同等かな・・・とのことです。TableauPrepはデスクトップなのでデータが多すぎると不安定になりがちとのことでした。

データのちょっとした前処理

これに関してはシート上で項目追加できるので圧倒的にTableauのほうが簡単です。

データコネクタの安定性

クラウドに実装されているTableauCRMのほうが安定です。Tableauはデスクトップアプリなのでデータが多い時やデータソースの相性などで不安定な印象を受ける可能性があるとのことです。

難易度

TableauServerに関してはものすごく難易度が高いです。管理者のスキルセットを確認する必要があります。

大事な事

BIの目的は「意思決定を助ける事」です。どんなときにもリッチな表現が必要なわけではなく、必要な時期、場所で意思決定を助けることなので、実装にかかる時間とのバランスが重要とのことです。

選択についてフローチャート

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通知を極める

BIには「通知」という重要な機能があります。現場の人はそんなに時間をかけてデータを見れることは無いのでピンポイントで情報を送る事が重要です。

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SalesCloudのレポートで通知される内容は明細データのレポートなので使うときはしっかりと絞り込まないと理解に時間がかかってしまい通知の意味があまりない印象

SalesCloudのダッシュボードで通知される内容はグラフの配置が縦長になり、見たまんまという感じではない

TableauCRMのダッシュボードで通知される内容は閾値に対する結果の表示だけでグラフの内容はクリックして開かないと表示されない

TableauOnline/Serverの通知は見たままのダッシュボードを画像もしくはPDFで行われます。

実際にデータを分析できる人は少ない(リバネスでも3人くらい)ので現場に通知する情報は必要になったタイミングで判断に必要な最小限の情報を送ることが大事です。多すぎる情報はノイズとなり人の心を動かすにはよくないとのことです。リバネスではTableauで分析した情報を画像にしてSlackにアップしています。それによりSlack上で応答がありアクションにつながるという形です。

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分析に使うためのダッシュボードも作っていますが、こちらはTableauでもTableauCRMでも同じという話でした。


最後はまとめです。

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<Japan Dreamin’>

Japan Dreamin’ は Salesforce のコミュニティカンファレンスです。ビジネスユーザ・システム管理者・開発者・アーキテクト・マーケター・Salesforce 社員・Salesforce に関わる全ての人が組織や役割を超えて繋がることのできるイベントです。著名スピーカーによるセッションの他、参加者同士が楽しめるアクティビティをお届けします。




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