Le39V(ル・39V) | パリ8区
2021年のクリスマスが終わりやっと時間が取れたので、ちょっと遅いクリスマスディナーを食べに行きました。
以前のレストランを改装し、パリのフォーシンズホテルの近く8区:ゴールデントライアングル界隈に少し前にリニューアルオープンしたと聞いており、街のクリスマスの雰囲気を楽しむのも兼ねて行ってきました。
【Le39V】
シェフ:フレデリック・ヴァルド
伝説の3人のアランと言われる3人のもとで修業する。
「アラン・デュトゥルニエ」「アラン・シャペル」「アラン・デュカス」
2008年フレデリック・ヴァルドンは現在のパートナーと出会い、不動産とガストロノミーの世界の出会いから生まれたフランスの投資ファンド「コルフー」を設立する。
2010年9月パリ、ジョルジュサンク通りの39番地、オスマン様式の建物の6階にLe 39V PARISをオープン。
時代を超えた価値観や規範に沿いながら、流行や刹那主義を排した現代のブルジョワレストランというユニークなカテゴリーに属するレストランである。
パリのテラス、黄金の三角地帯(Triangle d'or)の中心に位置する真の安らぎの空間は、2012年から2018年までガイドミシュランの星を獲得していた。
ミシュランガイド香港マカオ2018レストランLe 39V香港で一つ星獲得。
2015年農業功労勲章の騎士に選ばれる。
料理はアラカルトとコースメニューがあり、
コースは4皿サービスの95ユーロと、6皿サービスの145ユーロです。
席につくとすぐ「海藻のチップス・グジェール・自家製ピクルス」がサービスされました。
これはメニューを選びながらつまむものの様です。
アペリティフはいかがですか?と聞かれたので、シャンパンを飲みながらじっくりメニューを選ぶことに。
さすがグジエールはしっかり形の整った良い仕事のものですね、僕も作ったことありますが、なかなか大きさが安定しない・・・
海藻のチップスも突き出しにはちょうどいい塩加減、ピクルスで酸味を補いつつ永遠に食べてられる美味しさです。
結局6皿サービスのMenu Dégustationを頼むことにし、料理に合わせたワインのペアリングもお願いすることに。
せっかくなら楽しまないと!
ということでまずは前菜から…
バルバジュアン、カボチャのピュレ
これは前菜というよりも、シャンパンと合わせたスナックかな?
バルバジュアンは小麦粉の生地に具材を包んで揚げたモナコの郷土料理ですね。
カボチャが甘く、また冷めないように下に置かれている石が温かかったです。
トピナンブールに洋梨のジャムとクリーム
火を通したトピナンブール(菊芋)と梨のジャムがよく合っていて、トピナンブールの食感も良く料理人の技術が光る所ですね。
その上にクリームをのせることで、口に入れた時の食感をクリーミーにしていました。
次は4つの前菜が同時にサービスされました。写真右下から時計回りに。
サービスの方も、この順番で召し上がるのをおすすめしますと言っていました。「絶対じゃないけどね!」と最後加えていました。
キノコとクレソンのスープ
深緑のクレソンのスープはテーブルにお皿が運ばれてから、その場でかけてくれました。
キノコと、中の極細切り野菜のフライがスープに食感を加えて、クレソンの青臭さ、キノコの森っぽさと相まってよい。
フォアグラのテリーヌとコワン(花梨)、下に自家製スパイス
これはフランスではよく見かける組み合わせ、安定の美味しさです。
フォアグラのブイヨン、オレンジの皮
フォアグラのブイヨンは見た目の濃さとは違いスッキリしていて飲みやすかったです。しっかりすくった時のオレンジの皮と一緒に飲むとさらに口がすっきりしてフォアグラの余韻もあり最高でした。
トゥルトー蟹のサラダのエキス、スパイス、ロメインサラダ、トゥルトーのムース
この料理はちょっとすっきりしすぎてた感じですね、クラシックな組み合わせでよかったんですが、ロメインの水キレが悪かったのか全体の味が薄まってぼやけてた・・・残念。
マカロニ、トリュフ、ボーフォールのソース
ここでトリュフ出てきました。鼻に香るトリュフ、塩加減もソースのうまさも絶品。もうトリュフ好きにはたまらないです。おかわりしたかった・・・
ホタテのスフレ、燻製ウナギ、オゼイユ、ホタテ、黄イクラ
個人的にはこれがコースの中で一番美味しかったです。
スフレを口に入れるとウナギの燻製が風味の余韻を残してくれ、そこにイクラの食感が加わって白ワインが進んじゃう…
少し塩っぱいな…とは思ったのですが、全体的なバランスが良かったです。
ここからメイン。
ブレス鳥とソースアルビゥフェラ、鳥のミンチとムースフォア添え
しっかりクラッシックなものですね、この組み合わせは昔「アランシャペル」が考案したものだそうです。本来アルビュフェラソースは鶏の白いソースにパプリカのピュレを溶き入れたソース、アランシャペルではパプリカの代わりにフォアグラを溶き入れてこの名のソースにしていたそうな、今ではこの形がスタンダードでアルビュフェラはフォアグラが当たり前だと思っている料理人は多いでしょう。
魚のポワレ、コキヤージュのスープ添え
付け合わせをしっかり格子状にグリエして仕事が丁寧ですね、味は?・・・安易に想像できることでしょう(笑)
ここで一通り料理は終了。
デザートに行きます。
ブリアサヴァランとトリュフマスカルポーネのチーズ
チーズのテクスチャーがとても良いタイミングでサービスしてくれたと思います。冷たすぎない、ねっとり食べやすくトリュフが一番香る温度、それでいてチーズが溶けすぎないぎりぎりを狙ってましたね。
乳酸のアイスと、栗蜂蜜、栗のピュレ、ポレンタスフレ
口直しに。通常の乳製のアイスと違ってさっぱりとしています。ポレンタのスフレがサクサクでした。お家でもやろっと…
モンブラン、栗のグリエ
このモンブランはコースには含まれてないのですが、コース内のデザートをモンブランに変えることは出来ないか聞いてみたところ、快く変更してくれました。栗の時期も最後かと名残のように食べました、しっかりモンブランの構成になっててよかったです。
シトロンセドラとリモンチェロ
セドラコンフィの苦味が良かったです。季節感はちょっと感じられないですが、このデザートならどんなコースの最後でも合うような万能なデザートではないかと思います。
最後はミニャルディーズ:アーモンドフィナンシエとトリュフチョコ
中庭にアクセスすることが出来、そこからエッフェル塔の頭が少し見えました。
その中庭をぐるっと囲った反対側にはガラス張りのキッチンがありました。
夏に来たらこの中庭はとても気持ち良さそうです。
この空間は、海をイメージした内装に一新されているそうで。
レストランの美しいアーチ型を強調し、その屋根の大部分がガラス張りになっているため、日光を取り入れることができたということです。
樹齢100年のオリーブの木が宙に浮いているように、中庭の上部に吊るされたような10席ほどの可愛らしいテラスが、春一番のリラックスタイムに誘ってくれるでしょう。
夏のランチでまた来れたらいいな。
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