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ATとS&Cの兼務はできるのか?

こんにちわ!
社会人ラグビーチームでヘッドS&CコーチをしているKeithです。

このnoteでは
・スポーツ現場で働きたい学生/ 専門家
・スポーツ現場で働いている専門家
の方に価値を届けられる様に記事を書いています。

今日はSNSで見かけた
『AT(アスレティックトレーナー)とS&Cコーチ(ストレングス&コンディショニングコーチ)を一人でやるのは止めた方がいい』
という話題についてATCを持ちながらS&Cコーチをしていて
実際に兼務?した事もある者としてつらつらと思う事を書いていきたいと思います。

理想: 職域の違い

このnoteを読まれている方は身体やスポーツに関わる専門家の方だと思うのでATとS&Cの違いというのは理解されている方も多いと思いますが、
念のため違いを書いておくと

・AT → ケガの予防、リハビリ、処置、様々な機械や手技を使ったケア、
復帰までのサポートが業務の大半
・S&C → ウェイトトレーニング、フィットネストレーニングなどを指導し、選手のパフォーマンスを上げる事が仕事がメイン
 

などになります。
なので、重なる部分はあるけれど、職域的には全く違うもの

トップアスリートに関わる現場であれば選手に関わる専門家のスキルも
それなりに求められますし、業務の量ももちろん増えるのでATとS&Cコーチは別々の人がやった方が良いのは当たり前です。

また、そういった現場では『責任』も増えるので、
一人でATとS&Cの責任を負うのは重すぎます
。。。

注意: 『逆はできない』→『強み』にもなる

では、何故『ATとS&Cコーチを兼務する』という話題が出てくるのでしょうか?
それは実際にそういった事が良くある事だからなのですが、
その前に注意しないといけない点について書いておくと

(質はさておき)ATがS&Cコーチをするのは何とかできるけど、S&CコーチがATをする事はできない

という事。

これはシンプルにトレーニングはリハビリの一環でATが習う事にもつながるけれど、
S&Cコーチはケガの処置、リハビリ、ケア、テーピングなどについて深く習わないからですね。

もちろん、ATの勉強の過程で習うトレーニングについての知識が十分で、
S&Cコーチの勉強の過程で習うリハビリ、ケアなどの知識は不十分といっている訳ではありません。

どちらもその仕事をするにはそれだけでは不十分でしょう。

しかし、不十分な仕事をした事による『リスク』はATがS&Cの仕事をする時の方がはるかに少ないはず。

ケガの処置や術後のリハビリを『少しリハビリについて学んだS&Cコーチ』には任せられませんよね(笑)。

だから、スポーツ現場でまず求められるのはATの様にケガの処置やリハビリ、ケアができるATだったりもする訳です。

現実: 予算、頻度の関係、私の場合

しかし、現実的にはまだまだATとS&Cコーチを兼務している現場は沢山あるわけです。

その理由としては目次にも書いていますが、
・チームの予算の関係でフルタイム勤務スタッフの人数に限りがある場合
・そもそもパートタイムで来てくれる専門家しか雇えず、頻度にも制限がある場合
などがあります。

『理想はそうかもしれないけれど、金が無い』

これが現実ですね。

また、もう一つの現実として
『雇う側は専門家の違いなど分からない

というのもあり、
『なんでもやってくれ』という事がニーズだったりもしますからね(苦笑)。
まぁ、結果的に良いチャレンジになって学びになる事もありますが。

ちなみに、私が前職時代や今年の3月まで関わっていた大学野球部でも予算の関係的に複数の専門家は雇えないので、私がATでもあり、S&Cコーチでもありました。

自分の職域として求められる事に対して100点だったか?』と言われると『Yes!』とはとても言えませんが、
『出ている予算と求められている事に対して100点だったか?』と言われると『ほぼほぼYes』と言えると思いますが、
顧客に聞いてみないと分かりませんね(笑)。

まとめ

今回はSNSで見かけたATとS&Cコーチを兼務する事についてつらつらと書いてきました♪

・理想的にはもちろん分業した方が良い。違う仕事だから当たり前(笑)
・注意点としてはATがS&Cはできるかも知れないけど、S&CがATはできない。そして、現場で先に求められるのはAT。これがチャンスではある。
・現実的には予算の関係もあって、兼務する現場が多い。大変だけど、学び続けるといいチャレンジにもなる。

トップチームに関わる程に見かけなくなるものではあるATとS&Cの兼務。

ただ、トップチームになればなる程『S&CでもATの知識が求められる』という事もあったりするのも現実なので、

自分の職域の勉強はしっかりしつつ、チームで関わる他の専門職の領域についても勉強すると一緒に働く上でかなり有利になると思います♪

最後まで読んでいただきありがとうございました!
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編集後記:
記事を書いていて、勉強する事が多いなぁ。。。と改めて思いました(笑)。
好きでないとできないですね。。。

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