ウニについて
最近"ウニ"にハマっている、
こう書くと、
かなりお金に余裕があって、いいもん食ってんなと言う感想を抱いてしまうと思う。
それでも私はウニにハマっていると言いたい。
そんな私はバンドマンで、
例に漏れず住民税やギターのローン、そして家賃や光熱費に日々喘いでいるのである。
そんなん私がウニにハマっているとはどう言うことか。
遡ること2か月前。
私は北海道、試される大地に足を運んでいた。
何のことはない、ただの散歩がてらである。
そんな大それたことを言っておきながら酒の勢いで格安チケットを取ってしまったために、
LCCの成田発の始発便に乗ることになったのである。
(具体的に説明すると、都内在住の人は始発に乗っても間に合わないため、
前日から成田空港に行って夜通し始発便を待つと言う、0泊目を作り出す錬金術のことである。)
前日、新宿のスタジオ練習からそのまま成田空港に直行。
そして寝るのによさそうなシートを探すもすべて先住民がいて、
段差があるこちらのシートにキャンプ地を構えたのである。)
このままでは北海道に行った旅行記になりそうである。
それは避けたい。なので、なるべく端折って説明しよう。
無事,北海道に着いた私は酒と海産物を求め小樽、余市へと向かった。
説明するまでもない、余市はサントリー、ニッカウイスキーの工場である。
最近だとNHKドラマ"マッサン"で有名であり、日本にウイスキーの文化をもたらした竹鶴政孝の聖地でもある。
そんな余市の駅前から、竹鶴政孝の奥さんの名前をとって"リタロード"という名前がつけられた道が余市蒸溜所まで続いている。
そんな小粋な道を進んだ先に蒸溜所があるのだが、ここで衝撃の一言
「完全予約制」。
えー。
かなり期待して来たんですけど、、。
いや、ちゃんと事前に調べてこなかった自分が悪いんですが、、
東京から来てるし何とかなりませんかね、、いや、それ言ったら流石にみんなも道外から来てますよね。。。、ごめんちゃい。。
という言葉が頭の中で流れたところで、外観だけ眺めて即撤収。
余市には有名な、柿崎商店という2階で海鮮丼が食べられて、一階は商店になっているお店があったんですが、それだけでも1.2時間並ぶくらいの列が出来ていたため諦めました。(かなりイカの鮮度が良かったのですが捌くことができないために諦めました。)
そのまま小樽に戻った私は駅前にある伊勢鮨に行きたかったのですがまだお店が開いてなかったため、小樽の街を散歩することにしました。
近所のコンビニでお酒を買いながら、有名な、なるとの鶏の半身揚げを食べながら、竜宮神社に寄りながら、GOLSTONEというライブハウスにも寄りながらお目当ての市場へ向かったのであります。
そうこうして、鱗友朝市というところへ着いたのですが30分前に終わってしまったとのこと。がっでむ。
しょうがないので駅前に戻って伊勢鮨に向かうも営業時間終了5分後。
がっでむ。
もうしょうがないので小樽の駅前の三角市場で買いました。
うに。
ウニが食べたかった。
あとイクラ。
でも、ウニが食べたいのには理由があります。
小学生の頃、母親がSMAPが好きだったおかげで月曜22時からのSMAP×SMAPの直前に、
松岡修造の食いしん坊!万歳を見ることが多かった。
その時にウニについてやっていたのだが、
"バフンウニ"についての回だった。
通常、一般に出回ったり関東などの本州でよくみられるのはムラサキウニという種類である。
身も棘が長くガンガゼという毒がある種と間違えやすいのだが日本国内どこでも生息している種である。
みんなが思い浮かべるウニといえばムラサキウニであろう。
それに対して、棘が短く名前から"馬糞"に似た形をしているのがバフンウニである。
そんな、バフンウニの特集をやっていたのが松岡修造の食いしん坊!万歳であった。
あぁ、なんて美味しそうなんだろう。
でも、そもそもウニなんて食べたことないし、わからんけど。
くらいに思っていたのだがその時は唐突に訪れた。
北海道、三角市場に訪れた私は目にすることになる。
ウニが二種類ある!!!!!!!
赤ウニと白ウニ。
基本的にはこう呼ばれているのであるが、
赤がバフンウニ、なんならバフンウニの中でも北海道以北に生息しているエゾバフンウニ!
そして白は一般的に見ることができるムラサキウニである。
わー、バフンウニくいてー。
松岡修造の顔がすごい浮かぶ。
あの時の記憶が鮮明に思い出される。
ウニもすげーけど、松岡修造もすげー。
そうして、長年の夢を叶えるべく赤ウニを手頃な赤ウニを探すのであるが、
大体ムラサキウニの倍額するのであった。
(ムラサキウニ100グラムが2000から3000だとすると、赤ウニは4000から7000くらいした。まじで。)
そうやってウニを求めて徘徊していると、声をかけてくれた商店があったため交渉。
たしか3000円くらいで買える赤ウニをくださいって言って買えたのがこちら。
マジで高級品だけど、本当に長年の夢が叶った瞬間でした。
ついでにイクラも購入、コンビニのご飯に乗せてホテルの部屋で食べました。
さて、ここからはウニの話。
今お伝えしたようにウニにには主に二種類、
ムラサキウニとバフンウニがいます。(食用とされているもの)
その中でもムラサキウニは一般的なウニであり、どの地域でも食べられることが多い種類です。
では、バフンウニはどうでしょう。
バフンウニ自体は日本列島の多くの場所で生息しているものの、味が良い"エゾバフンウニ"は北海道でのみ生息しています。
そのため、密猟等の被害にもあっているようですが、、、
その、"エゾバフンウニ"をどうしても食べたくて行った北海道旅行でした。
さて、そんな高級品のウニですが、
ムラサキウニは4月ごろから新鮮なものを食べることができます。
富津等の地域に限られますが地のウニが解禁されます。
個人的にはエゾバフンウニも美味しかったですが富津で食べたムラサキウニも本当に美味しかったです。
しかし、ムラサキウニとバフンウニを並べて比べると流石にバフンウニの方が味が濃いイメージがあります。
(その辺に関してはよかったら自分で確かめてみてください。)
そんな高級食材のイメージがあるウニですが実は、あまさんや漁業関係者の中では厄介な存在になる可能性を秘めています。
それは"磯焼け"と言い,海底に住んでいる昆布やワカメなどの海藻類を繁殖したウニが根こそぎ食べてしまい、
他の藻類を餌にする魚などが減ってしまいそれにより他の海産物が育たないことを言います。
ウニは餌を食べますが、少ない藻の取り合いになり身入りがかなり悪いです。
なので数は増えますが商品として出すのには向いていません。
そうして育ったウニは増え、年に数回地元の尼さんがウニを潰してまわる行事があるのです。
そんな磯焼けの原因にもなるウニですが、
最近ではそんなウニも買い取って、自前の餌を使って養殖して、百貨店に卸すプロジェクトも出てきました。(参照:ウニノミクス)
そして、ウニは雑食性であるため、余ってしまったキャベツ等を餌にして出荷しようとするプロジェクトもあるみたいです。
そんな捨てられてしまうこともあるウニがなぜ高級食材であるのか。
僕はまだわかりません。
(ズデーン)
どこにでもいるのになぜこれだけ高級食材として扱われているのだろう。
考えられる要素として
①開けてみないとわからない
②1個に対して5房しかはいってない
③身を出す作業が大変である
①に関しては、開けてみないとたくさん入っているか痩せているかの判断がつかないということである。
②に関してはどれだけ頑張ろうと身入りが良かろうと5房ということ。
③そして最後になるがその5房を取る作業が大変と取るか簡単と取るかである。
ウニ自体は買ってきたら、口の部分にヒビを入れて、その部分を取り出し、
そして中の内臓を取り出して終わりなのである。そこまで難しくない。
ここからは内緒にしてほしいが、
安いところだと一刻も350円〜700円位で売っている。
これに関しては産地等の違いはあまりないだろうと思うし、高めのウニを買って薬品的な味がしたこともあった。なので値段の安さが品質の悪さにあまり繋がっていない例であると思う。
今ではムラサキウニが各種スーパーに"丸"のまま置かれることが増えた。
なるべくなら保存料のミョウバンが使われていないものを食べてほしい。独特の苦味と臭みがあるからだ。
ぜひ、丸のままウニを買って、家で捌いてみてはいかがでしょうか?
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