[マーケティングトレース2/100]オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート)

オリエンタルランド(東京ディズニーランド)を選んだ理由

人々が何度もディズニーランドに足を運ぶ理由が知りたかったから!これに尽きます。 僕は一度しかディズニーランドに行ったことがないのですが、僕の周りには、年に何度もディズニーランドに行く友達が何人かいます。その友達から「ディズニーは何回行っても飽きないわ〜」って毎度の様に聞きながら、貰ったお土産を美味しく食べています。笑 その時、ふと、ディズニー飽きたって聞いたことないなーって思ったんですよね。みなさんもあまり聞き覚えありませんよね?
今回は、ディズニーランドのリピーターが多い理由を、マーケティングトレースを活用しながら模索していこうと思います。

①外部環境分析(PEST分析)

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政治 Politics
・「ビジット・ジャパンキャンペーン」
国土交通省を中心とする訪日外国人に対する観光プロモーション

・ビザの要件の免除と緩和
ビザ申請の際に必要な経済力などの発給要件の一部の緩和、必要書類の簡素化、有効期間中は何度でも入国できる数次ビザ

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上記2点の施策もあってか訪日外国人の数は10年で約4倍増えてますね

国内人口減少 → 国内消費量減少 → インバウンドによる消費量増加を狙う

という流れですね。

経済 Economy

・訪日外国人旅行消費額増加

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訪日外国人旅行者数増加に伴って消費額も増加していますね〜

・アジアの経済成長

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こちらが2014年以降のアジアのGDP成長率と成長予測

上昇傾向が見られます。経済成長に加え、2015年の中国に向けたビザ要件緩和が組み合わさり、日本への旅行がしやすくなったと言えます。

社会 Society

・国内人口の減少 → 国内旅行市場の縮小

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上記の図から読み取れるように、年々国内宿泊旅行回数は減少傾向にあり、今後も減少傾向が続くと予想されています。

技術 Technology

・LCCの増加

LCCの増加により、世界の航空旅客数が年々増加

また、以前は本数の少なかったLCCですが、近年は本数も増え搭乗数は年々増加傾向にあります。

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PEST分析を簡単にまとめると

国内旅行市場縮小

政府のインバウンド喚起政策 + LCC増加

訪日外国人、訪日外国人消費量増加

という流れになります。

②競合の定義

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競合は上記の様に定義しました。また「非日常」という価値で競合しているのは温泉街や富士山等の日本ならではの非日常体験が出来る観光地としました。

③ターゲティング、ポジショニング

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ターゲティング顧客は上記の様に定義しました。

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上僕自身は子供の割合が多いと予想していたんですが、上図から分かる通り18歳~40歳という若〜中年層の割合が来園数の半分を占めていました。

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ポジショニングは上記の様に定義しました。競合企業であるUSJは「エンターテイメントのセレクトショップ」というコンセプトから、幅広い世代をターゲットにしています。最近の例を挙げると青年層に人気のある漫画「ワンピース」「進撃の巨人」とのコラボ、女性からの支持率が高い歌手のキャリーぱみゅぱみゅとのコラボ等、ターゲットに合わせたコラボ企画を展開しています。

それに対してディズニーランドは「夢の国」という非日常の世界観を徹底して演出しています。

④マーケティングミックス、成功要因

いつもならマーケティングミックスを4Pの視点から考えるのですが、今回はサービス業のトレースなので7Pの視点から考えます。

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7Pは上記の様になりました。この中で、注目したいのが演出Physical evidenceです。ディズニーランドの世界観を壊さないための演出がなされています。

ここから考えられる成功に要因はずばり下記と考えられます!

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Product  → ディズニーのキャラクターやパレードで得られる体験その
       ものが非日常

Place  → 他のエンターテイメントと比べても高価であり、特別感を与える

Place → 都会から少し離れ、園内では日常で見るビル等の建物は見られず、ディズニーの建物しか見えない → 非日常

Promotion → ミッキーの耳等、その場で身につけることが出来るグッズ
       → 非日常

Personnel → キャラクターになりきったキャスト → 非日常

Process、Physical evidence → 非日常を与えるための演出

この様に、7Pが全てコンセプトである非日常に紐づいているため、顧客は何度ディズニーに行っても非日常感を味わえ、飽きることがないんだろうなと思います。

⑥自分がCMOだったら

自分がCMOだったら行うマーケティングのための、仮説をSWOTを使って定義したいと思います。

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SWOTは上記となり、ここからクロスSWOTの
強み × 機会 と 強み × 脅威から仮説を導き出します



①ディズニーランドブランド力でどうしたら、郊外を旅行している訪日外国人にディズニーに立ち寄ってもらえるか?

②どうしたら訪日外国人によるSNSやお土産での宣伝を増やせるか

この2つを仮説とします。

① → 時間指定のチケットを販売します
    現在、販売されているチケットはワンデーパスポートと18:00以降
に入場出来るチケットの2種類となっています。しかし、訪日外国人の多くは1日に多くの観光予定があるため、丸一日ディズニーランドで予定を埋めることはほぼないと思います。そこで、時間指定、例えば9:00~13:00、14:00~18:00の時間指定のチケットを販売します。そうすることで、チケット価格も安く抑えられ、立ち寄りやすくもなります。

② → wifiエリアを増設します。
    現在フリーwifiスポットはエントランスにしかなく、通信環境のない訪日外国人の方は、アトラクション付近でSNSを利用することができません。そのため、アトラクション付近や、国内から来園しているゲストが写真を撮るスポット付近にwifiエリアを増設し、訪日外国人の方にもSNSによる宣伝を促します。

まとめ

自分のディズニーランドの認識が

「ディズニーのキャラクターがいて、アトラクションがある遊園地」
から
「ディズニーランドの世界観を演出し、ゲストに非日常感を味合わせてくれるエンターテイメントパーク」

に変わりました。

ところで、7PのProcessとPhysical evidenceの違いってどなたか分かりますか?どちらもサービス提供のための演出という認識なんですが、、、


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