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NHKスペシャル『Last Days 坂本龍一 最期の日々』がすごかった話
※メインビジュアルはNHKプラスの番組ページ(https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024040707231)から引用しました
NHKスペシャル『Last Days 坂本龍一 最期の日々』を視聴しました。
少々不謹慎なのですが、ボクは人の最期に関わる言葉、話、映像、文章、作品にはできるだけ目を通すようにしています。
その理由は様々ですが、そうした人々の姿や残すメッセージにはボクたちに訴えかける強い力があると感じるからです。率直に言うと(これもまた大変不謹慎なのですが……)、人生を生き抜くための強いエネルギーを頂くためです。
そしてこのドキュメンタリーは、そうした作品の中でも群を抜いた番組でした。
ボクは20代の頃から坂本さんの音楽を好んで聞き、何度か彼のライブに足を運んだりしていました。『Radio Sakamoto』をポッドキャストでチェックしたり、NHKのスタジオで行われた最期の配信コンサートもチェックしました。控えめに言っても、思春期から青年後期にかけてボクが最も影響を受けたアーティストだと思います。
ドキュメンタリーでは、坂本さんの実際の映像や日記が流れつつ、彼の死生観や音楽観について静かに追っていきます。最期が近づくにつれ、だんだんと平和な表情を見せる坂本さん。何となく視聴者も心安らぐようになります。
しかし、亡くなる数日前に、彼が東北ユースオーケストラのコンサート演奏を病室で観るシーンがあります。演奏されたのは、震災支援への感謝を込めた「ありがとう」という曲。これは当時小学生が作った詩の朗読の曲です。
最初はカメラに向かって変顔。そしてベッドに横たわりながらも演奏に合わせて大きく指揮の腕を振る坂本さん。平和なシーンだと感じていたその時、曲の最後の一節に、坂本さんは「これは、やばい……」と、ベッドの上で顔をクシャクシャにして涙を流しました。
そして、数日後に彼は息を引き取ります。
この時坂本さんがどういう気持ちだったかは、彼でしか分かりません。しかし、うまく言語化できないものの、ボクの心を打つものがありました。
最期まで音楽家だった坂本さん。本当にお疲れ様でした。そして、本当に本当にありがとうございました。
『ありがとう』 菊田 心
文房具ありがとう
えんぴつ、分度き、コンパス大切にします。
花のなえありがとう
お母さんとはちに植えました。
花が咲くのが楽しみです。
うちわありがとう
あつい時うちわであおいでいます。
くつをありがとう
サッカーの時とってもけりやすくて、
いっしょうけんめい走っています。
クッキーありがとう
家でおいしく食べました。
さんこう書ありがとう
勉強これからがんばります。
図書カードありがとう
本をたくさん買いました。
やきそば作ってくれてありがとう
おいしくいっぱい食べました。
教室にせん風機ありがとう
これで勉強はかどります。
応援の言葉ありがとう
心が元気になりました。
最後に
おじいちゃん見つけてくれてありがとう
さよならすることができました。
※NHKプラスでは、まだ視聴ができるので、よろしければ是非https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024040707231
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