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商品イノベーションの前に考え方のイノベーションを起こせ

昨今、イノベーションという言葉よく聞きます。イノベーションと聞くと、革新的で世の中にまだないものを生み出すコトというイメージを思い浮かべますね。イノベーションには一般的に以下のタイプがあると言われているようです。

1. プロダクト・イノベーション
2. プロセス・イノベーション
3. オーガニゼーショナル・イノベーション
4. マーケティング・イノベーション

何も商品に限ったことがイノベーションではないことがわかりますね。
幅広い領域において、新しい軸を創造していくことがイノベーションと言うことができそうです。

AI時代に突入したからと言って、我々が日々立ち向かっている業務をAIがいきなり革新を起こしてくれるわけではありません。

我々一人一人が、革新を起こすべく、日々精進に勤しむ必要があります。

今回は、革新を起こすために必要なマインドセットについて、お話をしてみようと思います。

自分で限界を作るな

当たり前過ぎますが、自分の頭の限界が世界の限界ですね。
言語哲学者のウィトゲンシュタインはこう言いました。

『言語の終わりが世界の終わりだ』

力強い言葉です。私はこの言葉に大学生の時分に出会ってから、ずっとこの言葉を大切に捉えてきました。

言葉で表現できない世界は存在しないという意味です。
逆に捉えると、世界がある限り、言葉で表現できるということです。

例えば、
温泉に入ったことがない人が、どうやって温泉の良さを伝えられますか?

飛行機に乗ったことがない人が、どうやって飛行機の乗り心地を伝えられますか?

つまり、経験したことがない世界は語ることができないのです。つまり言語化できないということです。

逆に、言葉を知らなければ、せっかく見て経験した世界を狭めてしまうことになります。

例えば「きれい」という言葉しか知らないとしましょう。

その人が、富士山を見たら、きれいという以外に形容できる方法がありませんね。もし、「きれい」以外にも富士山を形容できる言葉を知っていたら、富士山をもっと他の角度から見ることができないでしょうか?言葉を知っているからこそ、富士山の新しい側面に気づくことができます。

マーケティングやビジネスの世界でも同じだ

少し話が逸れてしまいましたが、ビジネスでもマーケティングでも同様のことが言えないでしょうか?複雑に入り乱れるビジネス社会をただ単に見ているだけでは、何も新しい発見はありません。そう、革新を起こせるはずもない。

だから、たくさん勉強をして、たくさんの世界を見てみることが必要なんです。見るべきは目の前の商品やマーケティング活動をどうやって革新するかだけではなく、もっと他の世界や学習なのです。

マーケティングの世界には様々なフレームやキーワードがあります。
その言葉を知った上で、世の中の事象を見るのと、見ないのとでは、雲泥の差があります。もちろん、それらのキーワードに偏りすぎては、見える世界も限定的になる恐れもあります。だから、自分の目で見て、体験できるものは体験することが重要です。

革新を起こすためには、こういった考えの礎がないと厳しいと思います。
革新を起こす下地は日常にあるということです。

革新を起こすための下地の作り方

1. 本をたくさん読むこと
自分で体験できることには限りがあります。本を読むことで膨大な数の言葉に出会えます。また、自分で体験できなかったことが2時間ほどの読書で仮想体験ができます。他の人が何十年もかけてたどり着いた考え方やアイディアを数時間ほどの読書だけで垣間見ることができます。

2. いつも歩いてる道の中に変化を見つける
いつも歩いている道だから、何も変わらないし、面白くない?そんなことはありません。普段から小さな変化に気づけるスキルを身につけるには最適の方法です。これができると、世の中のトレンドにも気づきやすくなります。
いつもと違うことを見つけたら、すぐになんでだろう?と考える癖を持つことも重要です。ただ変化に気づくだけでは不十分です。

私は以下のようなことに気を向けて歩いています。

・歩く人の服装(特に靴をみる)
・歩く人の歩くスピード
・歩行者量、交通量
・広告
・工事(建物、道、電線)
・街の空気(重たい、早い、ゆっくり)※完全に肌感です
・お店の内装や外装、商品陳列
・いつも通りすがりで出会う人の雰囲気全て(服装、表情、歩くスピード)
・持ち物(鞄、ギフトなど)

同じ道を毎日通っているからこそ気付ける変化はあるはずです。
しかし、何となくしか歩いていない人には気づかない内容です。

僕は朝と夜道をこうやって歩くだけで、表現できる世界が広がっています。

3. アートをたくさんみる
アートは難しいから、自分に向いていないという人が多いです。
私も、そこまで詳しいとは言えませんが、アートを見て感動できるくらいの感受性は持っています。しかし、昔はいくらアート作品を見てもその良さがわからず退屈していたのです。アートを見るための教養がなかったからに他なりません。

アートを見れない自分が悔しかった。だから、たくさんのアート作品を見て、色の歴史や意味、アートの歴史を自分で学びました。そういうことを繰り返しやっていくにつれて、アートをみて鳥肌が立ち、なんとも言えないほどの感動の波が押し寄せてくる感情を経験することができたのです。

自分がこんな体験をするとは思わなかった。だけど、アートを見たいと思って勉強したから見えた内容でした。アートに触れ始めて、世の中の事象にも敏感に反応できるようになってきたと思います。

騙されたと思って、アートについて勉強をしてみることをおすすめします。

まとめ

今回は、イノベーションを起こすために必要なマインドセットについてお話をしました。イノベーションと聞くと、すぐにプロダクト・イノベーションなどの話に行きがちだと思いますが、人としてイノベーションを起こす素地を持っていなければ、いくらイノベーションの教科書を読んでも無駄になると思います。この世の中を作っているのは我々一人一人です。自分の世界を広げることが、より面白く、より良い社会を作っていくと信じています。






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