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「ゲーム理論とAIでサッカー分析の革新に挑戦!」というクラウドファンディングを開始しました

以下は、X (Twitter)にアップしたスレッドをまとめたものです。

東大ア式蹴球部出身の染谷さん@agiats_footballと、香港科技大学で経済学の研究をされている川口先生@mixingale と一緒に、「ゲーム理論とAIでサッカー分析の革新に挑戦!」というクラファンを開始しました!締め切りは3/14です。ぜひご寄付や、宣伝、応援をお願いします!

上記ではプロジェクトの概要を説明しているので、ここでは書ききれない自己紹介、経緯や今後のビジョンなどを説明します!川口さん@mixingaleや染谷さん@agiats_footballの連続ポストもぜひご覧になってください。

私自身は京大のバスケ部出身で、大学院の5年間はバスケの1対1を中心とした運動解析の研究の傍ら、同部のコーチもしていました。博士号を取得後、機械学習に出会い、様々なスポーツに広く適用できることに気づき、今は様々なスポーツのデータ解析の研究をしています。

大学院時代は、研究の傍ら、部活の練習や試合に行き、プレーの映像を確認し、次の練習計画や試合の戦略を立て、また練習や試合に行く...という日々を過ごしていました。もう少し効率的にできないかという思いもあったのですが、大したことはできず、今の研究活動を行う原体験になっています。

博士号を取得後、本プロジェクト推薦者でもある元名大の山本裕二先生のところで学振PDをしていた時に、集団スポーツを数理モデルで記述できないかと考え、物理学やロボティクス、数学の群論なども取り入れようとしていました(それらは最終的に論文にはなりましたが...)。

その時にゲーム理論に一度出会いました。ただ、(理解が浅いせいもありましたが)これはまだ集団スポーツには丸々取り入れるのは難しいと感じ、一旦機を待つことにしました。数年後にこんな形で再会できるとは思ってもいませんでした。

それより先に、機械学習と出会い、データに応じて柔軟にモデリングできる素晴らしさに感動して研究にのめり込みました。業界のスピード感が自分の成長速度より速いので、一向に使いこなせている感じになりませんが...(研究成果はいつもポストしているので省略します)

機械学習と出会ったことで、色々なスポーツの様々な動きを取り扱えるようになりました。実際のスポーツの試合を分析したいという思いがあったので、非常に良い機会となったのですが、研究を進めていくにつれて、純粋な機械学習だけでは自分の解きたい問題を解決できない、と考えるようになりました。

この一番大きな理由は、データがモデル化したい現象(スポーツ)に対して不完全という点です。人間の動きは様々な情報を持っており、思考などもあるので状態は高次元になりますが、得られるデータは位置情報程度なので、データから何かを言うにしても、何らかの仮定(数理モデル)が必要になります。

その意味で、ゲーム理論は人間の行動の数理モデルであり、結果的に私が求めていた数理モデルであると確信しています。ただ機械学習だけでも数理モデルだけでも私の解きたい問題では不十分で、両者の融合が必要だというのが最近の個人的な研究テーマになっています。

今後のビジョンとしては、データを収集する仕組みを作りつつ、今あるデータで最大限に知見を得られる技術も開発し、実証も重ねていきます。ゆくゆくは、現在トップリーグに偏っている動きの詳細な情報を多くの人に共有し、誰もが技術やデータを利用できる世界を実現することを目指しています。

長々と書きましたが、クラファンの資金を元に、欧州リーグ1シーズンのデータを購入し、概念実証を行います。理想には足りませんが、それでもいつも使っているデータ量の数倍になりますので、知恵を使ってできるだけ良い成果が出るように全力を尽くします。応援のほどよろしくお願いします!


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