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Sales活動の中でアカウントステータスを管理する

先日読んだ書籍SALES MACHINEよりいくつか参考になる内容があったのでいくつかピックアップしてみます。


今回はアカウントステータスについて。

アカウントステータスとは

アカウントステータスとは自社のターゲット顧客としてCRM等の社内システムに顧客を管理する際にその顧客が自社にとってどういう存在であるのかを管理するための情報です。

本書ではアカウントステータスは8つに分けられています。
これから本書でのステータスの説明とそれぞれに対して解説をしてみますが、そもそもアカウントステータスの管理は出来ていますか?

最も最低限に管理したいのは既存企業か自社にとっての新規企業かです。
当たり前と思われますが、これすら出来ていなく新しい営業が毎回それを調べることに時間を使っている会社も多いです。(実際に私も数社で経験しています)
これは特に多数のソリューションを持っている場合が多いです。(買収でソリューションを得た経緯があったりするとほぼ確実に陥ります)

また、中長期的に案件を作っていくためには過去失注をした企業のステータスを管理することが重要です。
ここまで来るとほとんど出来ている企業が無いと感じます。
現在進行形の案件管理は営業に徹底させられているのですが、一度案件を失注すると(上記のように受注してさえ)、管理が曖昧になってしまいます。

インサイドセールスを導入している企業ではこういったアカウントステータス管理こそインサイドセールスと連携して徹底していくべきと思います。
このアカウントステータスの管理を適切に行うことで過去リードのナーチャリングからの受注が増えますし、一度接点を持った潜在顧客との関係性がよくなります。

ステータス1  コールド

まだ何の働きかけもしていないがCRMには登録されている状態のアカウント。
ターゲット企業として認識してまだ動いていないがCRMに登録だけするケースなどで登録されると想定される。
注意したいのは一度商談したアカウントはこのステータスにはならないということ。

ステータス2 ワーキング

担当者が何かしらのアクションを行っているステータス。
インサイドセールスが行っているケースもフィールドセールスも行っているケースもある。
アカウントステータスの重要性を上記で説明したが、こういう現在進行形で追っているアカウントについてはアカウント単位では粒度が大きすぎるので案件単位や人単位での管理が必要になってくると思う。
特にエンタープライズを追っている時はISとFS間で重複することが生じやすい。
また、長期的にナーチャリングしているような形でアクションしているアカウントは後に出てくる「四半期チェックアカウント」と区別することが重要です。

ステータス3 アクティブ案件

既にFSにパスされた案件があり、FSが追っている状態。
エンタープライズ営業や複数商材を持つ場合はFSのアクティブ案件がありつつ、さらにISが別の商談をセットしようと動くということもあるため、やはりここでも人レベルでの情報管理が重要になってくる。

ステータス4 四半期チェック案件

直近すぐに狙える案件になっているわけではないが一度商談をした後に定期的にコンタクトを取り、案件化される条件が成立するのを待つアカウント。
個人的にはアカウントステータスの管理の中でも特に重要だと思うのがこの管理。
リード獲得をして商談をしてもそこで案件化されなければそのまま放置、そして再びマーケコストをかけてリードに上がったら0から商談(営業担当すら変わっていたら本当に0)する。というようなことは勿体無いです。
またこういう営業をしていると営業の意識として今回案件にならなくても関係性を作れば今後案件化されるという視点が無くなるのでその時に強引な営業をして嫌われたり後々の布石を打つような動きが取れなくなります。
短期だけではなく中長期的に案件を醸成していけるようになると安定的な売上が見込めてくるのでこのステータス管理は重要だと考えます。

ステータス5 失注案件

商談をして失注した案件。
これは上記の四半期チェック案件と合わせて重要なステータス。
上記の四半期チェック案件はBANTでいうところのNeedsはあるが、他がイマイチ揃っていなく担当者レベルでは継続的に話をしていきたいというような状況。
それに対してこの失注案件は現在は顧客と課題の合意も明確にはされていない状況。しかし、潜在ニーズがあることが見えているので今後もターゲットにしていきたい場合にこの失注案件をセットしていくように思う。
潜在ニーズに関しては下記記事も参考

ステータス6 現在の顧客

既存顧客のこと。
当たり前のようだが前述の通り、これもしっかり管理出来ていないケースがある。
ここは最低限管理するようにしたい。

ステータス7 不適合

顕在だけでなく潜在的な課題も自社ソリューションにマッチするものが見当たらない顧客。
これも管理出来ていると後々に無駄なリソースを使わなくてよくなる。
ただし、このステータスにセットされると後の営業活動が行われなくなるため営業ごとに基準が異なったりすると問題が多いためマネジメントが定期的にチェックするなどの活動が欲しい。

ステータス8 登録保存

本書によるとステータスに関わらず何らかの理由で削除したくないアカウントのこと。
個人的にはちょっと具体的なケースが浮かびませんでしたが運用していくとどこにも当てはまらずにここに置くというケースがあるのかもしれません。(買収などで企業がなくなったけど情報は独立して保存しておきたい時などかな?)

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