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Insight Sales ~顧客すら気づいていない顧客の課題を解決する~

アカウント営業型モデルの場合、対峙した顧客が持っているのは顕在課題ではなく潜在課題であるということが多いです。

何故なら既に顕在化している課題であるならばその解決が出来るソリューションの問い合わせをするなど既にアクションしていることが多いが潜在課題なのでそういうアクションに至っていないのです。

また、リード型営業の場合意識した課題テーマが顧客にありますが、アカウント営業型の場合は顧客が主体的にアクションした結果商談に至っているわけなのではなく営業側が主体的にアクションした結果であることが多いです。

その時にこのInsight Sales(インサイトセールス)という考え方を理解することは重要になります。

我々営業パーソンは、自社のソリューションが解決できる課題を明確に理解しています。
だからこそ、自社のソリューションが嵌め込める事実を聞き出すために、ある意味で顧客に誘導尋問をしているのです。しかしながらトップセールスと呼ばれる優秀な営業パーソンは意図的に行っているかはさておき、自社のソリューションを特定せずにフラットに顧客の課題を掴もうとしています。
帰納法的に決めれたゴール(自社ソリューションによる課題解決)から逆算してヒアリングを行うのではなく、演繹法的に顧客の客観的事実から課題を探していくスタイル、これが正にインサイト営業であると言えるでしょう。
ヒアリングの結果、課題は自社ソリューションでは解決できないこともあるかもしれません。
しかし顧客は自分たちだけでは辿り着くことが出来なかった真の課題の発見に貢献してくれた目の前の優秀な営業パーソンとの関係を決して切らすことは無いでしょう。

ソリューション営業からインサイト営業へ

まだ顧客すら気づいていない顧客課題にリーチすることが出来るというのは案件を作れるだけではなく顧客にとってその営業はより価値のある存在になります。
自分がわかってもいない自分の課題を探してくれさらにその解決策まで示してくれるのですから、それは価値ある存在でしょう。

私がよく話しているのはソリューション営業は医者の診察のようにも捉えられる。
医者は専門家だからこそ患者の病気を見つけ、そして正しい処方が出来ます。
ただ自社の製品を売ることしか考えていない営業は悪い医者のようなもので、患者の病状がなんであれいつも自社の薬ばかり売ることを考えています。
顧客の課題が自社のソリューションでは解決出来ないのであればそれを素直に伝えることも大切な役割です。

スタンスの醸成
インサイト営業スタイルにおいては、顧客の真の課題発見に向けて、時には顧客以上に顧客のことを考えなければなりません。そういった意味では、「売る」というスタンスからある意味脱却し、「顧客を想う」スタンスに移行しなければならないでしょう。
本気で顧客のことを思うが故に衝突することもあるかもしれません。

私がよく考えているのは「明日からこの会社に転職してこの方の立場になるとすればどうするだろう?何に困るだろう?」
営業という離れた立場ではリアルに想像出来ないことがあります。
顧客自体になったつもりで考えてみると見えるものがあります。

まずは「売る」というスタンスを脱却しましょう。


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