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やっぱり人と喋るべきだ。

 大学生生活も4年目を迎えたこの春。かなり一人暮らしには慣れてきた。洗濯、炊事、掃除など大抵の家事はお手の物である。
 高校時代までの自分は、基礎的な生活能力に関して全く親から信用されておらず、大学生活の初めの頃はちゃんとご飯を食べているかという生存確認の電話がよくかかってきたものだ。
 まあ、高校時代の自分の一番好きな食べ物はゼリーであり、その理由が「噛まなくてもいいから」だったことを考えると、一人暮らしの食生活を心配されることも仕方がない。でも意外とこの理由で好きな食べ物がゼリーの人は多いと思う。
 
 さて、一人暮らしにも慣れてそれなりの楽しさも実感しているが、一人暮らしというのはやはり孤独である。
 そもそも人間は誰しも孤独であるため、たとえ家族と暮らしていても孤独ではある。だが、周りに人がいると気が紛れる時も多いのではないかと思う。その点、一人暮らしは、自分との対話以外にすることがなく、思い詰めることがよくあるような気がする。
 自分の場合、根がかなりネガティブであり、少しニヒリスト的なところもあるため、一人でいる時はついついダークサイドに陥りがちである。ここ数ヶ月は「自分の命に価値はない。」、自分のために生きている今の人生に対してこれっぽっちモチベーションがなかった。そのために「子供ができたら、子供のためという"生きる意味”が見つかるなあ、そしたら自分の人生が鮮やかなものになるかな」などと考えていた。
 
 先日、友人と飲む機会があった。その友人に、自分の人生の価値や意味などに関して上述のような考えを話していると、友人は僕に向かって言った。

「世界を変えるんじゃないの?」

馬鹿げているけど切実な言葉。

僕の生活に色が戻った気がした。

やっぱり他人と喋っていると、自分の思考の外側から何かをぽいっと投げてくれるような感覚がして面白い。

ありがとう。

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