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七夕の色彩

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は七夕についてのお話。

五節句の一つ

今日は五節句の一つ、7月7日の七夕です。
1月1日、3月3日、5月5日と節句にまつわる色彩をご紹介してきました。

織姫と彦星が年に1回、天の川を渡って再会する逸話があり、
なんとなくロマンティックな印象の日です。

とは言え、「年に1回だけ会えるとか、そんな制約課されるほど、いろいろなこと放棄しちゃうのはいかがなものか」と考えてしまう節もありますが。

それはさておき。
七夕と言えば、笹と短冊ですよね。
緑の鋭い葉を茂らせた笹竹に、願いを書いた短冊を吊るす。
風でふわっとなびいて、なんとも風流です。

五色の短冊

短冊は今でこそ、たくさんの色紙を使ってカラフルになっていますが、
元々は五色で彩られていたそう。
折に触れて書いている五行の五色「青・赤・黄・白・黒」ですね。

五行には、それぞれ対応するものがあります。
色以外にも方角だったり、季節だったり、味覚だったりと様々あるのですが、その中に「五徳」という概念がありまして。
青(木)は「仁」を表し、人を思いやる心。
赤(火)は「礼」を表し、人を敬う心。
黄(土)は「信」を表し、礼儀を重んじる心。
白(金)は「義」を表し、正しくある心。
黒(水)は「智」を表し、道理を学び、知識を深める心。
となっています。

この五徳に倣い、願い事に関連した色の短冊を選んで、願いをしたためて吊るす、という粋な楽しみ方ができます。

ちょうど、ウェザーニュースさんもツイートされていたので、あわせて。

…こう考えると、「大金持ちになりたい!」のような願い事は、書く短冊の色がなさそう。(笑)

天空の色

あとは、天の川から連想して、深いあおの星空も七夕らしい色彩かなと感じます。

そこに笹の緑と五色の短冊。
日本の夏の始まり、という感じがしますね。

五節句も残すは9月9日のみとなりました。
昨年書いたかな?と振り返ったら、まったく関係ない記事だったので、また改めて書きたいと思います。

余談

色彩とは直接関係ないですが、七夕は自分にとってちょっと特別な日です。
何故かというと、人生で初めて作ったWebサイトを公開した日だから。
5月頃に大学の授業で学んで、自分なりに「ああでもない、こうでもない」と手探りしながら、1ヶ月かけてデザインと慣れないコーディングをした日々が懐かしいです。
あの頃はcss3もflexもcolumnもなくって、tableタグを使ったレイアウトが主流だったなぁ…。

Webを仕事にして、もう20年近い時が経とうとしていますが、
毎年この日は初心を振り返る日でもあります。

今はSNSが普及して、自分の日常をアップする事なんて造作もないですが、あの時は自分が作ったものが、知らない人の目に触れるなんてドキドキしかなかったですね。
初心を忘れず、良いもの作りに励もうと思います!

実体験&勉強から得た色彩のお話を発信しています。 よろしければサポートいただけると嬉しいです。 心躍る色彩のご紹介に繋がる様々なアイテムの準備に活用させていただきます。