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藤田さんちの本棚紹介 #7

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は本棚から雑学系の本を一冊。

色の意味の本 -明日誰かに話したくなる色のはなし-

色にまつわる世界の文化、歴史、住まう人たちが抱く色彩心理など、200ページ超にわたって掲載されている、読み物として単純に面白い一冊がこちら。

色相ごとに様々なお話が展開されていきます。

ジュード・スチュアート 著 / 細谷由依子 訳
フィルムアート社 発行
2014年4月30日初版 / 2,300円+税

トピックの関連図が特徴的

色相ごとにまとまっている本ですが、その色に収められたトピックが紐づいて時系列の関連図が出来ているインデックスが面白いです。

使われている言葉も特徴的ですよね。
オレンジに「権力と取引」や「美徳と悪徳」という言葉が結びつくって何だか新鮮な感じがします。
他にもピンクに「男たち」、茶色に「破壊」、緑に「運・不運」などが入っていて、どんな内容なのかワクワクします。

下線もチャームポイント

強調したい箇所に下線を引く。
誰もが使う強調表現の1つです。
この本は、その下線が「強調したい言葉を表す色」になっているのがポイント。
デザイナーとして、これを実際にやれと言われたら、なかなかに発狂するタイプのチャームポイントがきいています。(色好きなら、結構嬉々としてやりそう。自分なら喜んでやる)

右図の「赤みがかった緑」なんて、
・「赤みがかった」は赤
・「緑」だけ緑
ときちんと色分けされてるのが凄い。

虹に関連するキーワードは、ちゃんと色相グラデーションになってるんですよね。憎い演出です。

もちろん内容も楽しい

各色相15~20ずつ話があり、1つ1つが短いので、気軽に読み進められます。
先ほどの関連図でも語ったように「新しい視点での話」があったり、ネガティブな言葉で始まる章があったり、起伏に富んでいて楽しいです。
「そそられない顔料」とか書かれてたら、読みたくなってしまうではないですか。

たまに背表紙見て、ふと読み返してしまう1冊でした。

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