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【21限目】生きるということ

2020.8.20

友が 逝く

毎日、暑い日が続くコロナ禍の中で、私と同じ年の友が逝ってしまった。あまりにも早い突然の死に驚いている。


昨年の夏の終わりに、富士山麓のゴルフ場で、ラウンドし、10月にも、一泊二日のゴルフ旅行に出かけ、今年の3月末も4組の夫婦でゴルフをしたばかりだった。

コロナ禍では、ゴルフをすることも会食をすることも出来ず、久しぶりに次回のコンペについて相談しようと、一か月前に電話をしたら入院をしているとのこと。ラインを送ったら、彼女から、またゴルフが出来る日を楽しみにしているとの返事。


それから一か月もしない8月11日に逝ってしまった。


仲良し夫婦の4組がゴルフをするようになってから12年以上は経ったと思います。年に2~3回の夫婦対抗の団体戦のコンペ、その他に研修会と言っては年に2~3回のゴルフをする仲間だった。

宿泊を伴うコンペは、ほとんどがMさん夫婦が計画を立ててくださって、いつも楽しい旅行になっていました。


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静岡県 朝霧高原ジャンボリーゴルフコース


亡くなったMさんは、ニコニコしてみんなの話を楽しそうにうなずいて聞いていて、もの知りで、手先も器用でよく手作りの小物を頂きました。

中でも、ベットの横に置いて毎日使っているのが、布で作ったメガネ入れです。便利なので私も真似して作り、沢山の人に差し上げました。


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手前が Mさんから頂いたメガネ入れ


私が膝の人工関節の手術をした9か月後に、その膝に菌が入り110日入院した時も、お見舞いに来てくださって、帰り際に、枕元にそっと、柴田トヨさんの「くじけないで」と、いう詩集を置いて帰ってくださり、何回も読み返して、心強かったのを覚えています。

仲の良いご夫婦だったので、ご主人の悲しみはどれだけ深いことだろうと察します。


誰もが、永久に生きるということはないので、いつか私にもそんな時が来ます。私は、最近主人に「私は、今、十分幸せで、先に逝っても、後悔はないから、あれも、これもやってあげればよかった。なんて思わんでええからね。」と、よく言っていました。

私は、主人との出会いは、ほんとうに幸せな出会いだったといつも思っていて、感謝の気持ちを伝えていたつもりだったのですが、主人の返事は「オレが先かもしれへんで、逝くなんて言うなよ。」でした。

今、Mさんのご主人の気持ちを思ったとき、なんと、私は自分勝手で、相手の気持ちも考えず「いつ逝ってもええ。」なんて言ってしまったんだろうと、反省をしています。


この世に生を受けたら、与えられた命を精一杯生きることが、主人や子どもたちに対して、感謝を伝える唯一の方法だと、Mさんの逝去から、深く反省しました。


「お葬式は、亡くなった人との関係を、結びなおすものだ。」と、書かれた本がありました。母の時もそうでしたが、Mさんが亡くなってから、色々な思い出が、次から次へとおもいだされます。

きっと、残された人の心の中で生き続けるものだと思いました。私も、その時が来るまで、想い出してもらえるような人になりたいと思いました。


先日も、退職をした学校から、世の中全体のコロナ感染が収まらないので、今年度の歓送迎会が出来ないということで、先生方から、心あたたまるメッセージカードのファイルが届きました。懐かしく、嬉しく読ませていただきました。

昨日も、同勤した先生が「元気にしていますか。」と、大好きなお茶と、読んでみて良かったという本をもって訪ねてきてくださいました。


私に、生きる力を与えてくださる人がいっぱいいます。


主人より先に逝くなんてもう言わない! 主人には、ゴメンナサイ。です。その日が来るまで、生きていることに感謝し、出来ることを楽しもうと思いました。


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「ベレー帽の女性」


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