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「イントロ」で読者を惹き込むコツを徹底解説!(経セミ 2023年8・9月号)

『経済セミナー』2023年8・9月号 (→少しだけ立ち読み【リンク】の特集は、

経済論文の書き方[アドバンスト編]

です!(特集全体+巻頭鼎談の紹介は、以下のnote もぜひご覧ください)

本特集では、研究の進め方、論文の書き方のコツを、エキスパートの皆さまにお集まりいただき、幅広く解説いただきます。

この note では、本特集記事の中から、特に論文の第一印象が決まってしまう場でもあるという意味でもとても大切な、「イントロダクション」を執筆するコツを解説した記事のご紹介と、弊社のウェブサイトからダウンロードしてご利用いただける付属資料のご案内をいたします。

本稿の著者は、主に環境経済学(環境政策、地球温暖化)を専門とする、政策研究大学院大学(GRIPS)の 山崎晃生 先生です。山崎先生がこれまで学ばれ、実践されていること、博士課程で叩き込まれたことをベースに、懇切丁寧に解説していきます。

山崎晃生「魅せる『イントロ』の書き方」

■ 懇切丁寧・ステップバイステップで書き方を解説!

「魅せる『イントロ』の書き方」では、著者の山崎先生がカナダ・カルガリー大学の博士課程で学ばれていた際に、指導教員であるM. Scott Taylor先生から叩き込まれたライティング・スキルのうち、論文の「Introduction(イ ン トロ)」をどう書くか焦点を当てて、丁寧に解説していきます。

記事の冒頭では、「イントロ」が論文の中でも今回のように個別に取り上げて書き方を解決しなければいけないほど重要だと考えられる理由から解説しています。研究を進め、その内容・主張を論文にまとめ、研究成果やメッセージを他者に効果的に伝えていくためには、論文の顔でもあるイントロをうまく書き、冒頭から読者を惹き込む必要があります。むしろ、それができなければ、多くの読者は最初だけで読むのをやめてしまうかもしれません。

本稿では、それを実現するために、イントロを機能別に6つの構成要素に分け(以下の図を参照)、各要素をどのように書いていけばよいかについて、その理由からじっくりと解説します。

論文の「イントロダクション」を構成する6つの要素
本稿では、この6つの要素ごとに、それぞれ執筆のコツをお伝えします!


■ ビフォー・アフターを比較しながら解説!

本稿の最大の特長は、実際に山崎先生が出版された2つの論文([Yamazaki 2017 JEEM][Yamazaki 2022 JPE])を題材に、M. Scott Taylor先生による赤ペン(修正指示)が入る前の「草稿版」と、それを受けて山崎先生が改訂した結果である「公刊版」を比較しながら、詳細に解説していることです。

これにより、指摘を受けて改訂されたポイントに着目することで、ここでの解説内容がどれほど効果的かが、とても直感的に理解できるようになっています!

あとは、本稿で提供された内容を参考に何度も書いて修正を繰り返していくことで、イントロを書くコツ、論文を書くコツを理解することができるのではないかと思います。

以下が、その論文ビフォー・アフターの一例です!

草稿版=ビフォー
公刊版=アフター

さらに、山崎先生の2つの論文の「草稿版」と「公刊版」のイントロダクションの部分は、それぞれPDF形式で、弊社のウェブサイト【コチラ】からダウンロードしてご利用いただくことができるようにしています(本稿の注5=39ページに記載したパスワードが必要です)。

ウェブ付録のダウンロードはコチラから!
https://www.nippyo.co.jp/blogkeisemi/symposium_support/intro_yamazaki/


■ おわりに

本稿は、環境・資源・エネルギー経済学分野の研究者が中心となってネットワーキングや情報交換、議論の場として、山崎晃生先生たちが共同で主催し て い るセミナーシリーズ「Japan-Tokyo Resource and En-vironmental EconomicsJ-TREE)」で開催された、「イントロの書き方」ワークショップの内容がもとになっています。

J-TREEでは、研究発表やワークショップ、ネットワークの機会提供などさまざまな取り組みがなされています。ぜひホームページの方もチェックしてみてください!!

https://sites.google.com/grips.ac.jp/j-tree/home

この note では、『経済セミナー』2023年8・9月号の特集、山崎晃生「魅せる『イントロ』の書き方」の内容紹介と、ウェブ付録のご案内を中心にお届けしました。

特集には、「アクセプトに向けた論文の書き方」という座談会記事も収録しています。こちらは、これまで論文執筆経験を多く積んでこられたエキスパートに皆さまにお集まりいただき、以下にあるようなトークテーマで参考になる情報をたくさん提供いただきました。ぜひ本誌をご覧いただき、お役立ていただけたら幸いです。

https://www.nippyo.co.jp/shop/magazine/9087.html


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