ドラクエ11考~パラレルは存在しない説~

こんにちは、蛍石です。
ドラクエ11switch版発売ですねー!!!めでたい!

前夜祭としてps4版をプレイしていたのですが、世界観諸々「どういうことなんだ?」と整理できてなかったところがあったので、今一度というか改めて考察してみました。

新しい説を考えたのではなく、またしても何番煎じかわからぬ考察ですし、「全キャラクターの全足取りが明らかにされない物語に対して、自分なりにこうまとめて落としどころや整合性をみつけたよ」という話です。

それでもお付き合いしていただける方はスクロールお願いします!
ネタバレ満載、ラストについての話題多数につき、見たくないよという方はバックしてくださいませ~



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・「時を巻き戻す」とは

ウルノーガ討伐に失敗した後のイレブン(11勇者を便宜上こう記します)一行はとこしえの神殿の番人から選択を迫られる。ベロニカを生き返らせるには時を巻き戻す必要がある、と。なお、オーブに溜まった時の蓄積を破壊し消滅させるので、巻き戻す前には戻れないとも釘をさされます。
ここでロウはどうせ巻き戻るのなら、大敗する前に戻れば現在のような被害を出すことなく倒せるのでは、と提案。
番人も、「今ちょうど紡がれているオーブ」を壊せば、ウルノーガに挑む前くらいに戻れると言う。

ここで、
【オーブを壊す=時を巻き戻す】
【オーブは一つきりではなく増えていく(ある程度時を溜めたら次のオーブになる)】
【巻き戻したい時代があれば、その時代の時間を溜めたオーブをピンポイントに壊す】
この三点が理解できます。

イレブンは番人に従い「今紡がれている、現在進行形のオーブを壊す」ことにします。
破壊後、オーブに溜められたウルノーガ討伐前から討伐失敗(まさに今)までの時間が崩壊し巻き戻ることとなりました。
パラレルではなく、一度巻き戻りを経験したたったひとつの歴史として、過去のやり直しがはじまります。(パラレルとしない理由は後述)

・ローシュって何者なの?

いわく、イレブンの前世である先代勇者。
女賢者セニカを恋人に持ちながら、仲間の裏切りによって使命を果たすことなく散ったことが明らかになっています。
ローシュが仲間の謀反によって命を落としたため、ニズゼルファが空に封印され存命し、賢者ウラノスがウルノーガと化してしまうのですが、これら2つの災厄がイレブン誕生の布石になっているわけです。(ここ超重要)

・上記を踏まえて、セニカの巻き戻りを考える

ラスト、ローシュを助けるべく適した過去へ戻った女賢者セニカ。時を巻き戻すには、勇者の資格と剣が必要なのだが、セニカはイレブンからその資格、剣を譲渡され?拝借し?、「ローシュを助けるにふさわしい過去を司るオーブ」を適切に破壊するに至る
現在を司るオーブではないから、イレブンがニズゼルファを討伐したまさに今の時間は巻き戻らずそのまま。


んで。

勇者の力を得た彼女がローシュを謀反から救い、ニズゼルファをも討伐してしまう物語を考えがちだけど一旦ストップ。そうした場合イレブンの誕生の契機となる災厄が排除されたことになり、11の物語に繋がらなくなってしまうのです

これはめちゃくちゃ大問題じゃないです?

セニカとローシュが悲願を達成した段階で、それに合わせて現代の様相が変わってしまうよね、たぶん。どう考えたもんか。
色々脳みそをこねくり回し、さまざまなサイト様も拝見し、以下のようにまとめました。


つまり、セニカが過去へ戻った段階で「災厄が清算された未来=イレブンが生まれなかった未来」が生まれる可能性がある、と考えるより、ここは堀井さんの「世界は収束する」に則ってみる。卵が先か鶏が先かみたいな話になるけれども…。

おそらく、「ウラノスにローシュが殺害されることを防ぐセニカ(過去へ戻ったセニカ)の誕生に必須なのがイレブンの存在であり、11で紡がれた物語それ自体だった、といえるのではないでしょうか。

ゆえに、収束上イレブン誕生と表裏一体であるウルノーガ、ニズゼルファを完全に倒すことがあってはならない。

セニカを送ったあと、11現在の時間軸に表立った変化が見られない(イレブンが存在しなくなるとか、邪神がいないことになってるとか、11メンバーと邪神の戦いがなかったことになってるとか…)以上、結果論ではあるけど、過去へ戻ったセニカは、未来でイレブンが生まれる可能性や現代そのものに与える影響が少ないような立ち回りをしたといえる、と考えられます。たぶん。


少し乱暴かもしれないけど、セニカが過去へ戻ったことで確定事項となったのは、ローシュが裏切りによって命を落とさなくなったこと=ローシュとセニカが子孫を残し、ラストで描かれてるように、11の後3に繋がるようになったこと「だけ」、じゃないでしょうか。たぶん。

時渡りしたセニカと、セニカに助けられたローシュの活躍は、現代に大きな変化を与えない形で(例えばニズゼルファを伝承通り勇者の星に封印したとかで)成されたと想像してください、そしてイレブンの物語に続いていくと想像してください、とした流れだったと考えると、演出にも一貫性が出るし一応の説得力も出るのかなぁ…なんて思った次第。

考えやすさ、齟齬の少なさを目指して自分用にまとめたけど、どうでしょう…。

・ドラゴンクエスト、とは

もし自分が闇に身をやつしたらその剣で…と尻拭いをお願いされるイレブン。
勇者と竜の約束、因果、もとい、竜から一方的に託された「依頼」にまつわるお話が「ドラクエ」の正体だったと。

竜のおつかい、そのままやないのー!

・1と11

太古の聖龍と前時代のローシュ二人が成し得なかった邪神討伐を成功させたイレブン。
彼の物語は後に「闇の化身となったドラゴン討伐」を使命とする生まれ変わり(かつ勇者ローシュの血筋)に受け継がれ、ドラクエ1に舞台を移す。
髪の毛サラサラ勇者の系譜の物語。


・ロトシリーズ

イレブン=ロトの勇者その人、で間違いはない。初代ロトが彼。小説ではもっと前にロトがいるらしいけども、ここではさておきます。
11-3-1-2の順が時系列の通説とのことで、以下ざっくりとまとめてみました。
☆は11作中のイレブンより前の時代に起こったこと。

☆聖竜がニズゼルファに破れるが、大樹として蘇生しロトゼタシアを作る→

☆勇者ローシュが仲間のウラノスの裏切りでニズゼルファに破れるが、時を戻ってきたセニカと共に危機を回避しニズゼルファと戦う→

(ローシュ一行大敗の時間軸は巻き戻されたため、「ウラノスに殺されずニズゼルファと戦い直し、負けなかった。子孫を残した」という11へ向けた一本道の収束をたどり、パラレルは存在しない、とします。なお、負けなかった、とは「完全に討伐した」とは言えないためそのように表記。ラストの演出やドラクエシリーズにおいて勇者の血筋が登場する=ローシュとセニカの子孫が生まれたことは確定したが、同時にイレブンが存在する歴史も正史となる以上、イレブン誕生のきっかけになるウルノーガ誕生とニズゼルファ存命の可能性は濃厚に残っているはず)→

初代ロト(イレブン)誕生、ロトの称号誕生、セニカとローシュが生存し子孫をつくる歴史に収束。(イレブンの歴史がここで「ウルノーガに大敗をしたが巻きもどって討伐し、ウルノーガのみならずニズゼルファをも倒した。驚異が去ったあとセニカを過去へ飛ばし勇者の血筋を作った。そして竜からとある「お願い」をされる」と収束していく)→

父勇者オルテガとツンツン3勇者が光の玉でバラモスとゾーマを倒す、ツンツン3勇者が何代目かのロトの称号を得る。オルテガの妻はセニカとローシュの子孫の可能性あり、ツンツン3勇者はローシュの生まれ変わりの可能性あり→

竜王討伐の命を受け、ツンツン3勇者(何代目かのロト)の子孫かつイレブン生まれ変わりのサラサラ1勇者が旅立ち討伐を成す。ちなみにこのサラサラ1勇者には痣がないらしいです。セニカに痣を譲った名残かな、なんて。この1にてローシュの血筋とイレブン(の生まれ変わり)が交錯する

サラサラ1勇者と王女ローラが作った国で、その子孫三人が闇の勢力ハーゴンとシドーを討伐する

という流れ。

またイレブンとローシュにクローズアップすると、見えてくるのは
∇イレブンの話=ロトの「称号」誕生、ロトの「はじまり」は誰か論争に終止符を打つ話。
(かつ、紋章を持たない勇者の話にもつながる?)

∇ローシュの話=(紋章を持つ)勇者の「血筋」に関する話。
血の発展はローシュが祖、肩書きはイレブンが祖、
そんなかんじではないかなと。

・収束したイレブンの物語(=ドラクエ11)

上記を分かりやすくまとめると、以下のようになります。

【先代勇者ローシュは邪神と戦い、勇者の星に邪神を封印した。ローシュは賢者セニカと子孫を残した】

【ローシュの生まれ変わりである勇者イレブンは、ローシュの討ち逃した邪神ニズゼルファを倒してロトの勇者の称号を得た。ドラゴンからとある「お願い」を受け、ロトの勇者とドラゴンの間に因果が生まれる】

【ローシュとセニカの子孫は勇者の血筋となった。勇者オルテガの息子にしてローシュの生まれ変わりである3勇者は、初代ロト…イレブンの伝説を読んでいた母に促され城へ向かい冒険をはじめる】

【ローシュ、3勇者の子孫でイレブンの生まれ変わりである1の勇者は、古の竜との因果のため悪に立ち向かう】

・ローシュの伝説と世界の収束

これは半ば独り言なんですけども、
作中、ローシュは悪を滅ぼした勇者として崇められてるわけです。うん。負けた勇者ではなくて。正史が流布されてる。
てことはだ。
うまく言えないけど11世界では、セニカが過去へ戻っても、戻らなくても、世界にとってローシュ=使命を果たした勇者というわけだよね。評価も功績も変わらず通説ベースのまま。
セニカの助けがローシュを裏切りから回避させ、やっと通説を事実として軌道修正したわけだが、正史(となるべき歴史、通説)が広く知られてる以上、「世界にとってローシュの扱いこそ変わらないが、隠されていた正史となるべきでない歴史はこっそり正された」という小さな流れにしかならない。何かが大きくは変わらない。堀井さんの言葉を借りるなら、うまい具合に馴染んでいく。
これが世界の収束の例なんじゃなかろうか。
表で起こったとされることと、裏事情はちょっと違うけど、表で起こったことが正となっていくよ、っていう。
(シュタゲのラストと似てるなぁなんて。過去へ飛んだオカリンは、過去の自分がクリスの血と錯覚するよう自分の腹を割いて流血を起こすけど、これも「クリスが血を流した(とオカリンが認知した)」という歴史に収束させる形で未来のオカリンが立ち回ったのよね、裏で。世界の流れは大きく変わらない、裏事情が世界の流れにあわせて収束していく、この感じが似てるなあって書いてみた。伝わるかこれ…)


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こんなとこで。
久しぶりに「RPGやりこんだなあ!!」と充足感凄まじいゲームでした。
ナカマよびが好きすぎてなぁ…。あの競歩モーション見るためだけにれんけいさせてまう。

正直イレブンが過去に残した仲間たちはどうなるの?イレブンもベロニカもいない崩壊した世界で彼らはどうなるの?と気が気ではなくて。
(セニカの時渡りを見るまでは「あー巻き戻ったのね!そう言ってたもんね!」で済んでたのに、セニカが過去へとんだ後「あれ、これセニカたちがニズゼルファ倒したら、イレブンたちの歴史がなくなって、最悪ローシュ時代にまで巻き戻ってしまうのでは??」「でも戻ってないぞ…?あれ??」と疑問がたくさん出てきてしまった)
それに対する考え方と気の持ちようを模索した結果がこれ↑です。

考察サイト様にはたくさん&大変お世話になりました。プレイヤー毎に落としどころが違う点もあって、拝見するのがめちゃくちゃ楽しかった。

まだクエストの解放、レシピ解放など細々したところが未着手なのでちまちまとプレイしていきます!
なにか気付きがあれば加筆する形で(*´ω`*)

お気づきの点、ご意見などあればお気軽に。
ではでは~!

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