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雨中をカブで走る銀行員の経済合理性と効率性

雨の日の朝、カブで街を走る銀行員を見ました。雨ガッパを着用していても、ずぶ濡れでした。

雨の日の銀行員の姿は印象的です。

地味なスーツに身を包んだ彼らが、派手な雨ガッパを着用し、バイクや自転車でずぶ濡れになりながら低い姿勢で走る姿は、突撃する戦士のようにも見えます。

彼らが乗車する「カブ」というバイクは、その小回りの良さと経済性で、銀行員にとって欠かせない相棒です。私もカブに乗って取引先を訪問していた若かりし時代がありました。

銀行員にとって雨の日の苦労は多いものの、先輩や上司からは「雨の日は顧客が同情してくれるから、数字(実績)が上がる」と教えられました

たしかに、ずぶ濡れ姿に同情してくれるお客様もいましたが、実績が上がった印象は特にありません。むしろ、濡れた姿を嫌がられたことを鮮明に覚えています。

いま自宅や職場にずぶ濡れの銀行員が現れたら、私も早く帰って欲しいと思う可能性が高いです。

今回は、雨中を走る銀行員から「経済合理性」と「効率性」について考察してみます。

カブの効率性と経済合理性のジレンマ

カブはその耐久性と燃費の良さから、多くの銀行で愛用されています。

特に都市部などに勤務する銀行員にとっては車よりも最適な乗り物です。渋滞も関係なく、場所を選ばずに駐車もできます。非常に効率の良い乗り物と言えます。

しかし、いくら燃費が良いといってもガソリンは燃焼します。また、駐車スペースを見つけるのも比較的簡単とはいえ、一定の駐車料金がかかる可能性もあります。

移動のコストは確実に必要です。

カブは、銀行員にとって効率的な乗り物かもしれませんが、それが経済合理性と直結するわけではありません

例えば、雨の日にカブで移動するのは、時間を節約し、渋滞を避ける最適な手段に思えます。

しかし、その一方で、雨による服装の濡れや、その後のケアに要する時間とコストも考慮に入れると、果たして効率的でしょうか。

また、雨具や防水加工のバッグなどの装備の投資も必要です。

これらの要素を考え合わせると、雨の日のカブ使用は「見かけの効率性」はあるものの、実際のところはコストと手間がかかる行動ではないでしょうか。

顧客との関係性

雨の日の苦労が顧客の同情を引き出すというのは、一見するとプラスの効果に思えますが、私の経験で考えると、実際にその影響は限定的だと思います。

顧客との面談で濡れた姿を見せるのは、プロ意識に欠けると相手に思われても仕方がないのではないでしょうか。

普通の感覚なら、雨の日でも清潔感を保つための工夫を銀行員には求めたいところです。

工夫とは違うかもしれませんが、例えば、オンラインミーティングの導入は解決策の一つになり得ると思います。

顧客と直接対面せずに、ビジネスを進められるならば、ずぶ濡れになるという外見の問題に悩まされることもなく、移動の手間やコストも減り、両者の時間も大いに節約できます。

状況が許す限り、オンラインでの対応を検討するのは、現代の銀行業務において当たり前の選択肢のはずです。

むしろ、そのような取り組みをしていない銀行が、まだまだ多いなら非常に残念です。

結論:新たな働き方を提案すべき

経済合理性と効率性は時としてトレードオフになってしまいますが、これをバランスよく管理するのが、現代の銀行員に求められるスキルの一つではないでしょうか。

雨の日のずぶ濡れ銀行員が示すように、困難な状況でも最高のパフォーマンスを発揮しようとする努力は、たしかに尊いと思います。

しかし、その努力は果たして本当に報われるものでしょうか。

いまの時代、根性論のような働き方は、なかなか世の中には受け入れてもらえません

もし、あなたの上司が「雨の中こそチャンス」と考えているなら、そう考える上司がずぶ濡れになりながら取引先に行けばいいのではないかと、私なら思います。

これからの銀行員は、取引先や古い思考を持つ銀行内部に向けて、新しい働き方をどんどん提案して欲しいものです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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