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振る舞うということ

こんばんは、お久しぶりです。

更新が滞りすぎていたここ1ヶ月。
継続は力なりという言葉があるのは、継続することがいかに難しいか、ということなんだなぁと実感するここ1ヶ月でした。

更新しなきゃ!という義務感によるエッセイに良い面白い文章がかけるはずがない。僕はそう思っていて、でも更新できていいないなぁと悩んだ日もあったが、それでも今後も書き続けたいからこそ書きたいと思う日を待っていた。

そんなきっかけは両親が僕が暮らす栃木に来たという今年最後の一大イベントから始まった。

どこに連れて行こうか、どこのご飯屋さんに行こうか、どう振る舞おうか。
そんなことをここ2週間、毎日考えていた。

”振る舞う”には相手を喜ばせたい、その一心が詰まっていると思う。
美味しいご飯を振る舞いたい、それは美味しいをもらって満足してもらえればそれで良い。
そんなわかりやすいことだからこそ、美味しいをどう感じてもらうか、どこで感じてもらうか、何を食べてもらうのか。
わかりやすいのに、こだわりを積み上げてしまう僕は、それは決まらないわけだった。

自分が作る選択肢がなかったのだが、「別にあっても良かったか」とふと思ったのが、今日両親が帰って、この文章を綴っているとき。

もちろん大切なお店の数々にご案内したが、とっておきを自宅で振舞ったって良かったんだなぁ、と思っている。特にそう思った理由はないが。

僕なりには振舞った。
どうしても振る舞いたかった、マムアンを。


今日のお店

この食日記を読んでくださる方々なら、マイ行きつけ料理店、「南国食堂マムアン」をご存知だろう。

那須塩原の地に引っ越し、心底惚れてしまったタイ料理店だ(食日記を更新できていいない間にも、4回は行った。2回目の揚げ魚のキーマオソースをたべ、2週間限定のバインセオを食し、一晩限定のカオソーイだって予約した。相当色々していたみたい)。

マムアンに行きつけ、美味しいを重ねれば重ねるほど、他のお店に行く理由がなくなっていくことが少し寂しいような気もするが、マムアンのロイヤリティがぐんぐん上がっていくのがとても嬉しく、勝手に誇らしかった。

こんな通い詰め、食べ続ける(たい)お店ができるなんて。

※そして、マムアンの常連さんで、この文書を読んでくださっている方々。そんなことがあって良いのか!そんな奇跡と捉えそうになるくらい、嬉しく思っております。ありがとうございます。

圧倒的美味しさと無償でイベントのお手伝いさせていただきたいくらいの愛と信頼を寄せているマムアン(ただ、賄いはください←それ目的と言わないでください)を振る舞いたい、両親に。

紹介したいなんてそんな中途半端な言い分はしたくない。

もはや、那須塩原のグルメの代表を背負っていただくくらいの感じで(勝手にすいません)、那須塩原を振る舞わせていただきたい。これが僕なりの振る舞うなのだ。

両親にマムアンの料理を振る舞いたい。
そう思って11時に予約をした。

到着するなり、エッセイを読んでくださっている常連さんに出会い、悶絶級の嬉しさを整わせながら、座席につく。

初のご対面は、職場の同僚とのそれと変わらないレベルの、それは丁寧なご挨拶になった(なんという空間だ)。

メニューを見せながら我が物顔で全てのメニューを説明する僕は、実にくどくどしかっただろう。が、自称南国食堂マムアンPR大使。そのくらいのことは自らやってやろう。振舞ったのだ、自分なりに。

和食付きで、辛いの苦手父にはたいラーメンとガパオライスのハーフ&ハーフ。
温かいご飯に目がない母にはフォーガーを(ちなみに僕は、パッタイが夢に出てきてからはパッタイとグリーンカレーと決めていた)。

両親と話す横目でも、しっかりと厨房は覗く。

華麗なる手捌きを見逃したくない。その会話に心があったのだろうか。


パッタイの自家製タマリンドソースとピーナッツが特に好き

まさかの自分が最初に来てしまい、迷いなく冷めたくないのを優先に、料理が揃うことを躊躇なく飛び越え一人でに食し始めた。

ピーナッツのザクっと感とパッタイの歯応えがたまらない。
弾力を楽しむのもパッタイの醍醐味で、隠れたよく焼き卵焼きが顔を出した時、勝利を確信した。今日もマムアンで整えるぞ、と。

全てのメインを網羅したと周囲に言い始めてしまっていたが、実はお初だった(可能性が高い)グリーンカレー。
ココナッツミルクがほのかなコクで、力強いハーブとスパイスの重なりが、たまらなく繊細だ。茄子とたけのこたっぷりで、この許容力も勝手に誇らしいのだ。

と、たとえ両親がいても自問してしまう僕は、一人でにまずは一口没頭していたら、両親にもそれぞれの品が届いていた。

二人ともそれは没頭するようにすすり上げていた。
エスニックに馴染みがない父も、パクチーのハーモニーや生ガパオの心地よい香りを楽しんでいた。

美味しい美味しいの念押しで来てしまったマムアン、振る舞うはお店との信頼であり、自分の責任である。それがたとえ家族であろうとも。

気づけばそんな緊張感の中にいたのだろう。

料理が運ばれ、両親が美味しい〜〜とちょっと声が大きくなった途端に、やっと夢中に食べられる、と思った。

振る舞うってそういうこと。
何を伝えたいのか、感じて欲しいのか。もちろん最大級の美味しいが欲しいのは変わらないが。
僕だって知らぬ間にマムアンを背負ってしまっていたのだから。

ひとまずマムアンの美味しいさが一人でも多くのお客様に伝われば良いなぁと心から願って、お会計をした。


美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
ではまた次回



今日のお店:南国食堂マムアン(那須塩原市上厚崎377−55)



*Instagramでは暮らしにある食をすきなだけ発信しています*

暮らしのヒントになれば、と。

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